オスターワルダー,アレックス「ビジネスモデル・ジェネレーション ビジネスモデル設計書」(2013)
原題
Business Model Generation
評価
★★★★
ひとこと
ビジネスモデルを考える際のフレームワーク(ビジネスモデルキャンバス)に関する本。
要素ひとつひとつは決して斬新なものではなく、昔から言われてきたことを
「キャンバス」というビジュアルなフレームとして再構築している。
(ビジネスモデルキャンバスは、文法を伴ったビジュアル言語として機能する概念図とある)
マーケティングやコンサルファームのフレームワークにどっぷり漬かってきた人には
目新しさ感はないかもしれないが、そういった戦略屋でない一般のビジネスパーソンと
コンセプトをスピーディーに共有するにはこういったキャンバスは有効かもしれないと感じた。
分類
目次
- Canvas(キャンバス)
- ビジネスモデルの定義
- 9つの構築ブロック
- ビジネスモデルキャンバス
- Patterns(パターン)
- アンバンドルビジネスモデル
- ロングテール
- マルチサイドプラットフォーム
- ビジネスモデルとしてのフリー戦略
- オープンビジネスモデル
- Design(デザイン)
- 顧客インサイト
- アイデア創造
- ビジュアルシンキング
- プロトタイピング
- ストーリーテリング
- シナリオ
- Strategy(戦略)
- ビジネスモデル環境
- ビジネスモデル評価
- ブルーオーシャン戦略におけるビジネスモデル
- 複数のビジネスモデル運営
- Process(プロセス)
- Outlook(展望)
- Afterword(あとがき)
もし、アイデアをあまりに早くから固定してしまうと、
そのアイデアに恋に落ちてしまうことになります。
あまりに早く洗練させてしまうと、それにこだわってしまい、
より良いものを探求し続けることが難しくなります。
洗練されていない初期のモデルこそ、熟慮が必要です。(ジム・グリンフ, p164)
メモ
- 9つの構築ブロック
- 右:価値
- CS:Customer Segments
- CR:Customer Relations
- CH:Channels
- RS:Revenue Streams
- 中央
- VP:Value Propositions(新奇性、パフォーマンス、カスタマいゼーション、仕事を終わらせる、デザイン、ブランド、価格、コスト削減、リスクの低減、アクセスしやすさ、快適さ/使いやすさ)
- 左:効率
- KP:Key Partners
- KA:Key Activities(製造、問題解決、プラットフォーム/ネットワーク)
- KR:Key Resources
- C$:Cost Structure
- 顧客インサイト:共感マップ
- 何を見ているのか
- 何を聞いているのか
- 何を感じ何を考えているのか
- どんなことを言い、どんな行動をしているのか
- 顧客の痛みとは何か
- 顧客の得られるものは何か
- 5つのフェーズ
- リソースを結集する
- プロジェクトの目的を決める
- 初期の伊日ネスアイデアのテスト
- 計画立案
- チームの結成
- 理解する
- 環境評価
- 潜在顧客の研究
- 専門家へのインタビュー
- すでに取り組まれていることの調査
- アイデアと選択肢の収集
- デザインする
- 実行する
- 管理する
- 環境調査
- 継続的なビジネスモデル評価
- モデルの活性化と再考
- 企業全体のビジネスモデルの連続
- モデル間のシナジーと競合の管理
参考文献
- ハース,チップ「アイデアのちから」
- リットマン,ジョナサン「発想する会社!」
- ケリー,トム「イノベーションの達人!」
- キム,チャン「ブルー・オーシャン戦略」
- メディナ,ジョン「ブレイン・ルール」
- ピンク,ダニエル「ハイ・コンセプト」
- ポーター,マイケル「競争の戦略」
- ローム,ダン「描いて売り込め!」
- シュワルツ,ピーター「シナリオ・ぷらにングの技法」
最終更新:2013年12月17日 23:41