宋文洲「やっぱり変だよ日本の営業」(2002)
評価
★★★☆
ひとこと
言わずと知れたソフトブレーンの創業者の著作。
宋氏の生い立ち、考え方について新しい知見が得られた。
言っていることは大抵が尤もだと思う。
その一方、なぜ彼が嫌悪する営業が減らないのか?
それは、それを好むユーザー(B2Bの場合は顧客)がまだまだ多いからだと思う。
私は、「営業マン」に売り込まれるケースの方が多い立場にいるが、私のまわりには「サービスの質」よりも「営業マンのフットワーク」や「自分をいい気もちにさせてくれる営業マン」に弱い人がいっぱいいる。それを求める顧客がいる限り、変わらない。
分類
目次
1章 やっぱり変だよ、日本の営業マンの姿
- あなた方は害虫よ
- エリート営業マンの「凄腕」
- 客に毒見させる営業
- 失礼な「無料」営業マン
- 「パパ、今日は早く帰ってきてね」
- 「ウリアゲ」という麻薬
- 営業は、「営業」していない
- 小学生でもできる営業管理
- 「人参数」信者の思い込み
- トップセールスマンの「美談」
- 一〇〇人の板前はどこから来る
- 保険レディーの理屈
- うちはとっくに営業情報を共有しているよ
2章 営業のたくさんの「なぜ」
- なぜ、日本製品は売れたか
- なぜ、営業のせいにするのか
- なぜ、撤退しないのか
- なぜ、携帯電話に気付かないのか
- なぜ、使うことを考えないのか
- 「営業拠点」は、なぜあるのか
- 「営業会議」は、なぜあるのか
- 「担当者」がなぜいるのか
- なぜ、八人で訪問するのか
- 「教育」がなぜ必要なのか
- 「日報」は、なぜ必要なのか
- 「営業課長」は、なぜ必要なのか
- 「営業マン」は、なぜ必要なのか
3章 真実に目を向けよう
- 裸のモノ作り企業
- 顧客は神様ではない
- 営業は足で稼げない
- 鳥瞰図のない経営
- ITの泥仕合
- 二十五歳までに転職する人材
- 派遣社員のほうが売れる
- 営業常識は非常識
- 現状とプロセスの数値化
- あなたが「情報」と言うとき
4章 効率的な営業を実現するために
- eセールスマネージャーの使命とは
- CRM、SFAという仕組み
- これまではなぜ失敗したか
- eセールスマネージャーの発端
- 運動させれば食欲が出る
- 典型的なCRMの事例
- 三位一体のメリット
- 文章はアナログ情報である
- アンケートの仕組み
- データ統合と報告データとの関係
- 営業マンのために
- 営業の最適化とは
- 見える営業にしよう
- 二年前は良かった
- よい店は料理を出すタイミングもよい
- 使われない情報はないに等しい
- アマとプロの違い
- 神様に近づく方法
- 基幹システムとの連携について
- 勝っても官軍ではない
- 注文生産の裏
- 日曜大工はあくまでも趣味
- 鉄棒とチェーンの違い
5章 常識や習慣にとらわれないために
- ストーン・キャット
- 東京は米国の二個分
- 三国志の読み違え
- 信長の火縄銃とアフガンの戦い
- バッド・ニュースを集める仕組み
- 時代に合うノウハウと仕組みのすすめ
- これからのCS時代の経営者に
プロたちは意識の中でグラウンドを一メートル四方の網目に切っている。まず、ボールを投げる人は受け取る人に『縦八番、横十三番の網目に七秒後に行け』というサインを出す。<中略>ここで重要なのはボールを取る人がどれだけ速く走るかではなく、どれほど気づかれずに正確に七秒後に所定の網目につけるかです。(p187)
メモ
- 燕は小さくても五臓が揃う⇒どんなに小さな組織でも一通りの人員と備品と維持費が必要になる。
- 網挙自張⇒問題が山積みのときは、最も支配的な問題を見出し、それに集中すべし。
- これまでのSFAはなぜ失敗したのか
- わからない者がわからない物を売る
- 文字入力とパソコン
- 変化についていけないSFA
- 何の目的にどんな情報が必要かを意識しない
- 心理、組織、インフラなどへの考慮がない
- 教育やコンサルタントに依存する
- 営業が報告すべき内容:主観を入れさせない仕組み
- IDとパスワード(社員名特定)
- 顧客メニュー(顧客特定)
- 商品メニュー(商品特定)
- 営業手法(ex.訪問、電話、提案、プレゼン・・・)
- 顧客評価(ex.興味がない、良い商品、検討したい、詳細検討したい・・・)
- 統合システムの弱み
- チェーンモデル:柔軟性があって変化に強い
- 鉄棒モデル:強そうだがストレスがたまりやすく、変化に順応しない
参考文献
最終更新:2011年03月24日 18:21