6-15-16 小ネタ 新しいマネジ 其の弐 



やっぱり、使えないものは使えない。

合宿初日に、裸の付合いの結果、見事心が一つになった野球部一同。
交流を深め、共に汗を流し、同じ釜の飯を食う。
夏大会に向けて一気に団結し始めていた。

しかし、野球だけに力を入れるにはマネージャーの助けが不可欠である。
いくらオカズを提供しても、部員の心を一つに纏め上げても、
練習の足を引っ張るようなマネージャーは必要とされないのである。

本日の失敗
布団を干そうとして、地面に落とす。
おにぎりに塩の塊混入。
練習場に水を撒こうとして、篠岡をズブ濡れにする。
畳み終わった洗濯物(モモカンの下着)を置きっぱなしにする。
牛乳を常温に放置し、傷める。

やっぱり、使えないものは使えない。
美味しい場面もあったが、彼らにとっては野球が1番なのである。

今日も辛い練習を終え、銭湯ヘ向かう。
やっぱり、男女別れた途端愚痴が零れてしまう。

「あのアマ、やっぱり合宿終わったら絶対辞めさす。」
「俺まだ、腹痛い・・・」
「人間、心の中ではどんな酷い事も出来るよね。」
「モモカンのブラ頭2つ分あったよなー。」

今日も2年生の苛立ちが、1年生を萎縮させる。
1年生が萎縮したのを感じて、2年生が押し黙る。
場の空気は悪くなり、嫌な沈黙が続く、見事な悪循環である。


そして、今日も空気を読めない、能天気な声が女湯から響いた。



「ところで先輩は誰と付き合ってるんですかぁ?」
「誰とも付き合っていません!野球一筋なの!!」
「じゃあ、先輩って処女?」

男湯に、何ともいえない空気が訪れる。

「そ、そんなの、どうでもいいでしょう!!」
「先輩は処女なんだぁ。じゃあ、誰が1番好みですか?」
「み、みんな格好いいの!1番とかありません!!」
「えぇ~?みんなですかぁ~?」

男湯に、ピンク色の沈黙が訪れる。

(しのーか、処女なのか・・・)
(もっと突っ込んで聞きにいけ!!)
(もう、俺は先に出んぞ。)

阿部が出ようと湯船に手をかけた時、

「口に両手、脚、2本挿し、両脇?おっぱいは無理だし、あと髪の毛使ったり?」
「ん?何の話?」
「だって、10人全員相手にするんでしょ?」
「???」
「先輩、処女でイキナリ11Pはキツイと思いますよぉ?」
「もう、ふざけた事言わないの!!」
「ちょ、先輩待ってくださいよぉ~!」

男湯に、以下省略。

(出ないのか?阿部。)
(・・・神託が降りた。)
(俺、先に出るぞ。)
(出れんのか!?)
(今日は、ゲンミツに、先にトイレでヌイてきた!
俺、口がいい。早い者勝ちだよな?)
(な、待ちやがれっ!!)

2年部員による全面戦争が始まった。

逃げて!篠岡先輩!!
1年部員全員の心が一つになり、篠岡を守る為に立ち上がる。


男子部員全員がモモカンに説教くらうのはこの20分後。






最終更新:2008年01月06日 21:42