7-175-187 レンルリ クリスマスプレゼント


クリスマスイブは、シガポ家族サービス&モモカン都合により部活は午前中のみだった。

明けて25日の夕方、部活終了後の部室に水谷の声が響いた。
「なんでさぁ、わざわざイブの午後を休みにすっかなぁ?」

「いや、よくね?イブが休みって。」
不思議そうに沖が聞き返せば、

「イブに過ごす相手なんか居ないんだから、休みにされても困るって。
 だったら、いっそのこと部活やってた方がマシだっての。」
「彼女作る暇なんか無いしね。」
「右手が恋人ってかぁ?」
水谷のぼやきに栄口・田島が参加してくる。

「沖の恋人は左手だよなっ!?」
「うるさい!」
「1度でいいから、『プレゼントはわ・た・し(はーと)』が欲しい!」
「あ、ソレ昨日のオカズ!」
「マジ?誰でヌいた?」
一気に騒がしくなる部室に、

「オレも、それっ、だった、よ。」
三橋が珍しく会話に参加してきた。

「お!三橋はどんなんよ?」
興奮気味の三橋に驚きながらも、興味津々といった感じで田島が飛びつく。


「オ、オレは、ね・・・」

いつもは話に入ってこないで、聞いているだけの三橋の話に部員一同が食いついた。


ずしっ。
自分の上に感じる重みで、夢の中から現実に引き戻される。
「レンレンっ!おーきーろっ!!」
重い瞼を開ければ、其処には怒ったルリの顔が在った。
      • 怒ったルリ、可愛いな。

「やっと起きた!もー、お昼頃に行くって言ったじゃん!」
寝起きの頭を揺すられる。
「午前中、部活だった、んだ、よ。」
「今日、クリスマスプレゼントあげるって言ったじゃん!」

クリスマス。
だからそんな格好。
胸元と裾に白いファーがついた赤いチューブトップのワンピース。
首には真っ赤なリボン。

「ルリ、可愛い。」
素直に感想を言えば、真っ赤になって、
「レンレンのくせにっ!な、何言ってるのよ!」
怒ったルリも可愛いいけど、照れているルリはもっと可愛い、と思う。

「・・・プレゼントあげる。」
その言葉で完全に目が覚める。
ヤバイ。用意してない。部活ばっかで買いに行く暇が無かった。
何をあげたら喜ぶとか、わかんないけど。

「ご、ゴメン。用意してない。」
「いーよ、今から貰うから。」

何を?と、言う前に押し倒されて唇で口を塞がれた。

「私がプレゼント。だから、レンは私にレンの時間をちょーだい?」
首の真っ赤なリボンをつまんで首を傾げる。

うわ、プレゼントはわ・た・し(はーと)だ。
自分が貰うとは思わなかった。
嬉しいけど、なんてゆーか、恥かしい気がする。
つまり、オレもプレゼントはわ・た・し状態なのか・・・
やっぱり、恥かしい。
顔が赤くなっていくのがわかる。
思わず、ルリから目をそらした。



「じゃーん!1ヶ月前から今日の為にね、コレ飲んでました!」

顔を上げれば、ルリの手には薬?
まったく理解できないオレに、
「ピルだよ。知らない?えっとね、その、ともかく妊娠しない薬だよ。」

ピル?
妊娠しない薬、つまり、それは、ゴム無しでシて、いいの?

「だからね、レンレン。今日は、いっぱいシよ?私にいっぱい、頂戴?」

プレゼント万歳!
ピルって凄い!!
生で、中出し、出来る日が来るなんて!!!

「ルリっ!」
そのまま抱きしめて、身体を入れ替え、服を脱がす。
自分も服を脱いで、キスを交わす。


初めての、生の感覚。
直に感じる、暖かさ。
ルリから流れ出る、自分が出した白濁したモノ。

全てに感動した。

そのまま、ルリを抱えてお風呂に行き、2回戦。
明るい風呂で、マジマジと流れ出るモノを観察して、また感動。


「ルリっ!」
「レンレンっ!」


2人は親が帰ってくるまで、ずっといちゃついていた。



「・・・て、感じ。」
三橋は興奮気味で話した後、チラチラと周りを見ては部員の反応を窺っている。

「三橋すっげぇ、濃いなぁ。」
「設定細かいな。」
次々と感想を言う部員達。

「馬鹿かっ!?おまえ何考えてんだよ?生で中出しなんて!
 ピルだって100%じゃねーんだよ!他の方法と併用して100%に近づくんだよ!
 3年の夏終わるまでは、生ですんじゃねえっ!」
今まで黙っていた阿部が、いきなり怒り出した。

「そんなに怒らなくたって良いじゃん。たかが、妄想で。」
「そうだよ、しかも3年の夏終わるまでは、ってさぁ。」
大声にびっくりしている三橋に、慌てて沖・栄口がフォローに走るが、

「ゴメン。もう、しないよ!オレ、3年の夏、終わるまでは、我慢する、よ。」
と、力強い返事が返ってきた。

「わかりゃーいいんだよ。」
と、頷く阿部と三橋を見ていて、言いようのない違和感を覚える。


アレ?『もう、しないよ!』?


「あのさ、三橋?その、『もう、しない』ってコトはさ、シたの?」
おずおずと、水谷が勇気を出して質問する。

三橋が質問の意図がわからないままコクリと、頷く。


「「!!」」


質問を肯定したことで、三橋の部員間での順位が一気に上がる。
暫くの間三橋は、阿部以外の部員から敬語で話し掛けられる事になる。


終わる。
最終更新:2008年01月30日 22:56