3-364-388  アベチヨ(未完)



どうして私は女の子なのかな。

もどかしい。狭い肩も、細い腰も、この胸についている脂肪も。
こんなのいらないってずっと思ってた。

あの人とは違う、わたしのカラダ。



私は高校野球が大好き。
小さい頃から、TV越しに見る球児たちを憧れの目で見つめてた。

いつか、私も甲子園にいきたいと。思ってたの。

でも私は女だっていうだけで高校野球に出場する権利がない。


中学ではソフトボール部に入った。
ソフト部はもちろん楽しかったし仲間も大好きだったけど、やっぱりどこか物足りなかった。
うちの中学の野球部はすごく弱くてそこまで真剣に練習してなかったみたいだけど、
伸びる打球、矢のような送球、割れた腹筋。
私がどんなに頑張っても手に入れられないものを、男の子は持っている。

いいなぁ。私、やっぱり高校野球が好き!

高校に入ったら野球部のマネージャーになろう。


「篠岡!ちょっと!」
「!なーに?」
「ここさ、この打席。このファールってどんな打球だった?」
「あー、とね。ビデオで見た限りではファースト側に、高くてすごいスピンかかった感じだったよ」
「なるほどね、サンキュ」

同じクラスの阿部君は西浦のブレイン。
私が一生懸命とったでーたを最大限に生かしてくれて、私、ちゃんと役に立ってるんだって実感できる。

阿部君とはあんまり他愛のないおしゃべりはしない。
クラスの女の子たちともあんまり喋ってないな。女の子、苦手なのかな。

あぁ、また。
最近気づくと阿部君のことばかり考えてる。
私は野球部みんなのマネージャーなのに。どうしてかな。
私阿部君のこと、好き…なのかな。

でも阿部君は私のこと別に好きじゃないよね。
て言うか絶対、興味もないよ。うん。

意識し出すと、止まらなくなった。
授業中も、練習中も、気づくと阿部君を目が追っている。

阿部君の良さばかり、溢れてくる。
クールにみえて子どもっぽいところ。
周りの努力を素直に認めているところ。
自分も負けないくらい努力するところ。
他人の痛みを感じられるところ。

顔を見るたびにドキドキしてしまうのに、阿部君とはやっぱり野球の話しかできなくて。
でもあのスッとした手に触れたい、触れられたい。


ていうかこんなこと考えながら皆が食べるお米研いでちゃダメだよ!
はっと我に返って急いで炊飯器をセットした。
額から流れる汗をTシャツの襟首で拭い、上を見上げると
青い空に積乱雲が太陽の光を反射してキラキラしている。

皆この炎天下、頑張ってるんだ。阿部君なんて防具つけてさ。
暑いんだろうな。

よし!早く戻ってノックの球出しやろう!

グラウンドに出て、ひたすら監督に球を手渡す。
シートノックは間隔が短いので意外とせわしなく、でもホームには阿部君がいるから
少し意識してしまう。

そんな自分を嫌悪していると、ふと気づいた。

あれ、阿部君、足なんかヘン?

「あの…」

練習の流れを止めてはいけないと思うのと、
阿部君を心配する気持ちが一緒くたになって中途半端に声を出した途端、
急に阿部君が一際大きな声で叫んだ。

「三橋!!」

びくっと出しかけた手を引っ込め、マウンドを見ると三橋君が一塁に向かって転んでいた。

「てめー!!何やってんだ!
練習でダイビングスローなんかすんじゃねーよ!」

「い、や ち ちがっ あ、足が つっかかっちゃ…て…」

「あぁ!?ダイビングじゃなくてただ転んだのかよ!
あっおめっ右肘すりむいてんじゃねーか!」

「ご ごめっ 」

「いーから傷口洗って来い!篠岡、手当てしてやって」

急に振り向かれて、一瞬どきっとして飲み込みそうになったけどマネージャーとして
思い切って切り出す。

「阿部君もひょっとして足痛いんじゃない?
「は?」

すると横から浜田君がヘルメットを脱ぎながら走ってきた。

「えっやべーさっきオレがホーム突っ込んだヤツかな。
うわーマジでごめん!痛いか?」

「別にたいしたけがじゃねーよ」
ほら、戻れよ。と阿部君が手をふろうとした時、監督の涼やかな声がした。

「阿部君、あなたも休んでなさい」
「えっでも…」
「うん。この程度なら今は影響ないかもね。ちゃんと冷やせば明日には普通に運動できるよ
でも今日酷使したら…わかるよね?」

「……はい、すみません」

「よーし!じゃあ今からはランナーつけて内野ゲッツーの練習しよう!
捕手と投手がいない分皆こえだすんだよー!」

おす!という声と共に練習が再開した。
浜田君はファーストベースの方に走りながら必死にごめんなーと言ってまたランナー役に戻った。

私はベンチに向かって歩き出す阿部君を支えようとしたけれど、手で制されしまった。

「先に三橋の消毒してやって」
「うん。阿部君、そこのベンチに座っててね、動いちゃダメだよ」
あー、と面倒くさそうに手をあげて、阿部君はどかっとベンチに腰を下ろし防具を外し始めた。

それを視界の隅で確認してから、私は急いで三橋君のいる洗い場まで走った。

その後、三橋君の傷は大した事なかったので阿部君の許可を得て練習に戻っていった。

私は阿部君の足首にテーピングをまいている間、これでもかってくらい心臓が早鐘を打っていた。
「阿部君、痛かったりきつかったりしたら言ってね?」
「…平気」

「…何か怒ってる?」
「情けなくて焦ってんだよ。
他の連中が練習してんの見てるだけって…こんなストレス溜まることねーだろ。時間がもったいねえ」

すごく…良く分かる。
私も皆を見てると自分で野球したくなるもの。でも…私は皆と一緒に野球は出来ない…

「でも、ちゃんと休むんだね」
「週末の試合に出れねー方が困るからな。オレが捕らなきゃしょーがねーし。
ま、今日はもう投球練習終わってっからまぁいーよ」
「偉いね、ちゃんと全体のこと考えてて」

阿部君が怪我しちゃったっていうのに不謹慎にも2人で喋れて嬉しいなんて思った自分が恥ずかしい。

部活中はちゃんとマネージャーとしてしっかりみんなに尽くさないと!

「じゃあ私球出しに戻るね。あ、氷ちゃんと足に当てるんだよ。
ぬるくなったら換えにくるからね!」

球出しのあと、阿部君の保冷剤を二回交換し、おにぎりを握り、ボールの修理に取り掛かった。

阿部君はぶすっとしながらも時々皆と声を出したり指示を出したりしてるし、
三橋君も元気にやっているようでよかった!

暑いので、すぐ保冷剤がその意味を成さないものになる。
もう一度阿部君と交換したところで、そろそろ3回目の飲み物を補充しにいく時間になっていた。

自転車をベンチ近くまで寄せ、軽くなったジャグを持ち上げる。
よいしょっと口に出しながら荷台に乗せると、目の前に阿部君が立っていた。

「わっびっくりしたー。あ、ちゃんと足休めてないと…」と言いかけると
阿部君は何も言わずにジャグをくくりつけるのを手伝ってくれた。
「あ、ありがとう!」
「別に」
 下を向いたまま、そっけなく返すこの人がなんだかすごく愛おしい。

そう思うとおなかの下あたりがきゅんとなり、自分でびっくりして逃げるように自転車を漕いで行った。

麦茶を入れている間に激しい夕立が降ってきて、グラウンドに戻るとみんなびしょびしょになってあがって来ていた。
とりあえず早めにおにぎりを食べたがなかなか止まないので今日はこれで解散ということになった。

いつもは9時前まで練習しているので私も皆と同じ時間に帰れるのだけど、まだ私は洗い物や倉庫の掃除、雨で濡れたボールやベースを拭くという仕事が残っていた。
部員達が帰っていく中一人で黙々と手を動かして、ようやく全ての仕事が完了した。

帰り支度をしようとグラウンドを出るとフェンスに阿部君が寄りかかっている。

「あっ阿部君!?まだ帰ってなかったの?」
「おー全部終わったのか?
「お、終わったけど、皆もう帰ったよ、どうしたの?足、痛いのに」
「もうほとんど痛くねぇよ。おかげさまで。
なぁ、ちょっと軽くキャッチボールしてこうぜ」

「キャ…えぇ?大丈夫なの?」
「あんなにじーっとしてちゃやっぱ物足りないじゃん。
あ、監督にチクんなよ。もうほんとなんともねーから。ホラ、もう雨もだいぶ上がったし。
篠岡元ソフト部だろ。15分でいいから」

「…わかったよ。痛くなったらすぐ言うんだよ!」
「おう」

倉庫から予備のグローブと、さっき拭いたボールをひとつ取り出し
阿部君のミットに向かって投げた。

あ、久しぶり、この感じ。
何ヶ月かぶりのまともなキャッチボールで楽しくなってきちゃった。
しかも相手は…阿部君。
私の好きな人。

「おい!マネジっていつもあんなんなのか!」
「へ?」

阿部君の力強い球を受けながら素っ頓狂な声を上げる。

「だからぁ毎日あんな忙しいのかってこと!」

「え~?いつもあんなもんだよ。でも楽しいし、選手のみんなの方が大変で…っしょっ!」

ベンチの屋根の傍でやっているので、特別バシッという音が響く。

「…」数秒間ボールを見つめてから阿部君が投げ返してくる。
「いー球投げんじゃん。篠岡ってうちの中学のソフト部だったってことだよな」
「そーだよー。阿部君知らなかったんでしょ、同中だったってこと」

「ああ全然知らなかった」
「ひっどー!阿部君はたまに野球部の練習見てたよね?データ収集?」

「えっなんで知ってんの。いやデータ収集もなにもあいつらほんとダラダラやってたよな。
どんな練習してっかなって見に行ったけど。あんなんに入ってやってたら耐えらんねーよ」
「ふふっ確かに。弱っちかったもんね~」

それからキャッチボールをしながら中学や今のクラスの共通の話題で盛り上がった。
阿部君とこんな風に喋れるなんて。
ボールは私と阿部君の間を行き来して、私の言葉も阿部君にちゃんと届いて、かえしてくれて。
まさに言葉のキャッチボール?
ふふっ我ながらくだらない。

「篠岡って好きなヤツいんの?」

「へっ?」
「おわっ!」
私の投げたボールは阿部君が腕いっぱいに伸ばした先のミットに収まった。

「どこ投げてんだよ」

「だっだって!急に変なこと聞いてくるから…」
「変なことか?いや、最近部室でそういうハナシ出るからさ。
ちょっと聞いてみただけじゃん」

「え~そんな話するの?」
「まあな。水谷とか、お前のことすきだって」

「ええぇえぇええ!?そうなの!?水谷君が?ひゃあ~」


「で、お前はどーなわけ」

「えっみ、水谷君?
そりゃ好きだけど…そういうんじゃなくて…わたしは…」

阿部くんが。
…あなたがすきなの。

あ…どうしよう。今、言いたい。
好きって言いたい。
でもダメ。今言っても振られるだけだって。阿部君、困っちゃうよ。

「てってゆーか!それ私にいっちゃっていいの?」

好き。

「え、あ、そうか。ダメか」

「ダッダメだよ!人の想いバラすなんて阿部君無神経!」

でも好き。
自分で何いってんのかわかんない。

「はぁぁ?ひっでー」

「ひどいのは阿部君だよ!栄口君も阿部はひどいやつっていってたもん!」

それでも好きなの。

想いが溢れて、いつのまにか目から熱いものが流れていた。

「はっ?どうした!?なんで泣いてんの」
阿部君がミットを地面に置いて近づいてくる。

「う~…だって……」
あたしのバカ。こんなのうざいだけだって。

「はぁー…」
あ、ため息ついた。
やだ、嫌わないで。

「オレの周りって泣き虫ばっか。世話がやけるっつの」
「…う…ひど…!んっ」


初めてのキスは目をつぶる暇もなくて、でも不器用に押し付けられた彼の唇は、信じられないほど熱い。

「あ…あべくん?」
「あ~、その。そういうことだから」
「え?」
まだ起こっていることが理解できなくてきょとんとしてしまう。
目の前の阿部君は両手で頭をガシガシしてる。

「だから!オレもお前のこと好きなんだって!言わせんなよなぁ…」
耳まで真っ赤。ホントに?

「うそだぁ。だって阿部君は私なんか興味ないって思ってて…」
「あぁ?なんで!」
「だって野球以外の話、全然したことなかったし…」
「じゃあ他に何はなせばよかったんだよ!オレぁどうせ野球バカだからよ、
他の話題思いつかなかったんだよ!くそっ」

そう吐き捨てて、そっぽを向いてしまった。
でも大きな声出されても怖くない。このひと、照れてる。
…かわいい。

胡坐をかく足首を掴んでいる手に、そっと自分のものを重ねる。

「嬉しい。
私もずっと阿部くんのこと好きだったんだよ。徹夜でデータまとめるのも、
全部阿部君の役に立ちたかったからだよ」

「し、篠岡…」
阿部君は私の手を握り返してそこに優しいキスを落とした。

「こんなに手ぇ荒らして。ありがとな。いつも」
「ううん。全然平気だよ。阿部君が野球楽しくやれるのが一番だもん」

今度は自分から唇を重ねた。さっきと違い、濃厚なキス。
お互いやり方なんかわからないけど、阿部君を少しでも感じたくて必死に舌を絡ませた。
声が自然と漏れてしまう。
頭がとろとろにとろけそうになり、腰から砕け落ちた。

「はぁ、あ…べくん…」
阿部君の少したれた目がいつもより一層色っぽく、欲がかきたてられる。

気づいたら私は阿部君のシャツのボタンに手をかけていた。

「!っし、しのおか!なにっ…」
「だって…我慢できないよ」

「でも…ここで?おまえ、初めてだろ。こんな外で「いーの!」
じれったくて阿部君の言葉をさえぎった。

「いいの。阿部君になら。どこで何されても。阿部君は、嫌?」

私ったらなんて大胆なこと言ってるんだろう。
そんなに今まで阿部くんとしたかったのかな。
……もうどうでもいい。阿部君と  一つになりたい

「アホ。しんねーぞ」
そういって阿部君は私のシャツの中に手を入れた。

わ…阿部君に触られてる。

「あ…ブラのはずし方わかんねー」
「いいよ、自分でやる」
「わり」

後ろを向いてホックを外したところで、自分の胸が標準よりも小さいことを思い出した。
阿部君、小さいのは嫌かな。
もうっだからこんな脂肪のカタマリこの世から無くなっちゃえば良いのに!

「できた?」
びくっとして顔だけ振り向いた。
「あの…わたし、胸ち、ちいさいんだけど…」
「は?いいよそんなの。早くこっち向けっ」

「えーだって阿部君そういうのにこだわりありそう…」
「なんだソレ!ねーよんなもん!強いて言うなら篠岡のにこだわってんの!」

「そーなの?」
「…そーなんだよ!あーもうはずい。こっち見んな。ってチゲーよこっち向けよ」

「あはっ何いってんのかわかんないよ」
「笑うな!くそっいまいちキマらねぇ!」

「阿部君、大好き。触って、いいよ」
阿部君の手を握って自分の胸のふくらみに持っていく。
触れた瞬間、阿部君はびくってなったけど、しだいにやんわりとわたしの乳房を揉みしだく。

「しのおか。すげーやらかい…」

そういって首筋に唇を落とす。
加えて、私の背を撫ぜ上げた。身体の内側がぞわりとする。

「も少し力抜いて」
柔らかな耳たぶを軽く唇で挟み、低く囁かれるのに、息を呑んで阿部君からもたらされる
刺激を感じる。
手が、焦らすように背を上から下へと往復する。

完全に着ていたシャツを剥ぎ取り、空気が動く気配と共に大きな手のひらが
再びふわりと乳房を包んだ。

「ひぁっ…!!!」身体がびくりと震える。
その膨らみは阿部君の手の中で自由に形を変える。
「あ……ふぅ……!」

「はぁっしのおか、かわいい…」

阿部君も自身がきていたシャツを脱ぎ捨てた。
細いのにしっかり付いた筋肉。きれい。

「あ…あべくん…ドキドキする…」
「オレもだよ…っ」

自分の口からでる声。こんな悩ましい声、今まで出したことない。
まるで自分がたまらなく淫らな女になってしまったような気分になる。
しかし、阿部君が優しく自分の胸を包み込むたび、電流が走るような感覚に襲われて
甘い痺れが脳に届く。

そして、直結しているかのように、下半身がわずかに疼きはじめた

「篠岡、気持ちいの?」
「やっ…そんな…こと、きかな…あっ…で」
「ここは?」
「…ああっ…!」コリっとすでに硬くしこった淡い飾りを摘み上げる

「あっやあっ!あべ…くん…」
「し…の岡…」

次第に阿部君の手が下腹部に触れた。
甘い疼きがせりあがってくる。
「しのおか…すっげ…濡れてるぜ…」
「やあぁ…はずかしっ」
小さく、しかし確かに存在を主張している突起を弄ると、大量の蜜が溢れた。
そしてその下の割れ目の中につぷ…と指が入ってきた。





389 :アベチヨ:2007/07/08(日) 14:34:52 ID:3hVG1RuA
すみません。
よく仕組みをわかってないまま投下してしまいました。
ちゃんとわかって出来上がってからいつか投稿しますね。
荒らすつもりはなかったのですが皆さんに不愉快な思いをさせてしまってすみません。

長い時間中途半端にスレ汚してすみませんでした。
もうちょっと修行してからでなおします。
ほんとにごめんなさい。

他の職人さんの作品、楽しみにしてます。
最終更新:2008年01月06日 19:36