3-560-572 ミハモモ


絶対に見てはいけないものを見てしまった。

練習が休みだったため、少し遠出して訪れた大きなスポーツショップ。
その帰り道、三橋は1台の車に遭遇した。
駅に向かう裏通りの細い道、小さなラブホテルから出てきたその車の助手席には、
西浦の女監督、百枝が乗っていたのだ。
か、かんとく!?
驚いたのはそれだけではない。車を運転していたのは顧問の志賀だったのだ。

固まる三橋に、百枝の視線が止まる。
百枝は一瞬、驚いたように目を見開き、それからニッと笑った。
志賀は気づいていないようだ。
三橋は怖くなって、車と反対方向に走って逃げた。

百枝からメールが届いたのは、その日のうちだった。
『明日、朝5時に部室まで来るように。』
命令だ…。
どう考えたって、事が発覚すれば困るのは百枝なのに。
三橋は眠れないまま、青い顔で学校へ向かった。

監督のことは尊敬している。
女性の身でありながら、野球を知り尽くし、自分より10キロ以上早い球を投げる。
ついでに手で甘夏を潰す。
あの手で頭を握られた時は、死んだと思った。
その百枝と2人…。口封じに殺されはしまいか。
寝不足の頭ではバカバカしい考えしか浮かばなかった。

そおっと部室のドアを開けると、カーテンが閉まった室内は薄暗い。
良かった、まだ来てないのか…。
ホッと息をつくと、後ろから「おはよう。」と声がした。
三橋の心臓が跳ね上がる。百枝だ…。

おそるおそる振り返ると、百枝はすごい力で三橋を部室へ押し込んだ。
三橋は勢いで尻もちをつく。
見上げた百枝は恐ろしいほどの迫力だった。

「なんでここにこうして呼ばれたか、わかるよね!」
三橋は青い顔で答える。
「オ、オレ、言いません。誰に、も。」
百枝はニコッと笑うと、自分も畳に座った。
目線が同じになる。見下ろされていた時よりもなぜか怖い。
「まぁ、あなたなら言わないでしょうね。でも、私の立場って難しいの。
ほんの些細なことでも、全てを失ってしまうのよ。」

確かにそうだ。
野球部員が問題を起こしたって、責められるのは監督だ。
まして百枝は女監督。何か起きた場合、批判は普通の監督の比ではないだろう。
「オレ、ホントに。」
そこまで言うと、三橋の言葉は、百枝の唇で遮られた。

!!?
「そうね。その言葉信じたいけど。
やっぱり言葉だけの約束ってのは、頼りなくて怖いから。」
百枝はそう言うと、着ていたカットソーをガバッと脱いだ。
黒のブラジャーに包まれた大きな胸が揺れる。

「取引、しましょう。」
「と、とり。」
「秘密を守ってもらうかわりに。」

「三橋くんのその性格、変えてあげるよ。」

三橋は蒼白を通り越して、白い顔で百枝を見た。
百枝はさらにスカートも脱ぐと、下着姿で向き直り、三橋の股間に触る。
それは、服の上からでも明らかにわかるほど縮こまっていた。
「失礼な子ねぇ。」
百枝はそう言うと、三橋のベルトをカチャカチャと外し、ズボンとパンツを脱がす。

「かっ、かか、監督!」
三橋は慌ててズボンを引っ張り上げる。しかし百枝の力は強い。
膝下まで一気に引き抜くと、隠そうとする三橋の手を抑える。

「フゥン?」
百枝は笑って首を傾げると、小さいままのそれを片手で握る。
三橋は恐怖で硬直した。
しかし、想像していたのと逆に、そこには優しい刺激が与えられた。
「はっ…?」
三橋の口から声が出る。
「かん、とく。何を…。」

百枝の指が、ゆっくり優しくペニスをしごく。
ものの数秒で、それは完全に勃起した。
小柄な体に対して、それはかなり大きかった。
「あらら、すごいのねぇ!三橋くんたら、ここはこんなに男らしいんだ?」

百枝はそう言うと、大きくなったそれをぱくんと口に咥えた。
「!!!」
温かくぬめった口内の感触に、三橋は声が出なかった。
百枝はペニスを咥え、上目で三橋を見る。
柔らかい舌を絡めながら、濡れた赤い唇で笑う。
「監督!やめ、やめて、おっ、オレ!」
出ちゃう!
三橋は百枝の頭を掴んで引き離そうとしたが間に合わず、口内に大量の精液を放出した。

「はぁっ…。」

どくん、どくんと、脈打つペニスに合わせて、三橋の体が震える。
顔を紅潮させ、全てを百枝の口に吐き出すと、今度は一気に青ざめた。
オ、オレ、なんてことを…。

百枝は何も言わずに顔を上げると、ニッと笑って三橋にキスをした。
温かい舌が三橋の唇を割って侵入すると、次いで精液が注ぎ込まれた。
「んぶっ。」

三橋のシャツの胸に、ボタボタと精液がこぼれる。
突然のことに、三橋は言葉もなく、思わず涙が出てしまった。
「どう?三橋くんの味だよ。」
唇から垂れる精液を、ペロリと舌で舐めながら百枝は言う。

「いつもだったらイライラする気の弱さも、今日は可愛く見えるわ。
だって、こんなに素敵なもの持ってるんだもんね。
教えてあげる。女はギャップに弱いんだよ。
三橋くんみたいなメソメソした男らしくない子が、こんなおっきいの隠してたら、
大抵の女はびっくりして、それからきっと喜ぶよ。」

そう言うと、三橋のシャツのボタンをひとつずつ外し始めた。
薄い胸をした少年の体。
百枝がもう1度キスをすると、三橋は目を閉じてそれに応えた。
口の中に、ぬるぬるの百枝の舌が入り込むと、自分の精液の味がする。
体を支えていた両腕の力が抜けて、肘がカクンと曲がる。

「可愛いよ、三橋くん。」
百枝はそう言って、三橋を畳に押し倒す。
馬乗りになった百枝は、腕を自分の背に回し、ブラジャーのホックを外す。
窮屈な布から解放された乳房が、目の前でたぷんと波打った。
うわ…。
生で見る百枝の大きな胸の迫力に、三橋は言葉を失った。

百枝が三橋の手を取り、自らの胸に導く。
三橋の手は緊張からか冷たくなっていた。

「三橋くんの好きにしてごらん。」
百枝は自分の手を下に降ろす。

オレの、好きに…?
三橋が指に力を込めると、冷たい指が柔らかい肉の中に埋もれる。
むにゅむにゅと自分の手で形を変える、2つの大きな膨らみ。
人差し指と中指の間に、まだ柔らかいままの乳首が触れる。
そっと指で撫でると、きゅっと硬くなる。
三橋は思わず唇を寄せた。

「うん…っ。」
百枝の小さなうめきに、驚いて顔を離す。
「ごっ、ごめんなさい。」
怯え顔の三橋に、百枝は優しくキスをする。
長い髪がサラサラと三橋の顔をくすぐった。

「ね、覚えといてね。気持ちいいと、声が出ちゃうんだよ。
嫌がってるわけじゃないの。」
気持ちいいと…。
緊張して鈍くなった頭で考える。
監督は、オレに触られて、気持ちいいんだ。

三橋の手が百枝の胸に再び触れる。
その手はもう冷たくはなかった。

「さぁ、どうしようか?」
上から百枝が見下ろして言う。
三橋は両手をおずおずと百枝の尻に添えた。
「監督の、が、見たい…。です。」

百枝は笑うと、三橋の腕を引っ張って起こす。
2人は対面座位の形で向き合った。
三橋がショーツに手を掛けると、百枝はそっと腰を浮かす。
長い足を曲げて、下着を足首から抜くのを手伝う。
膝頭に手を添え、ゆっくりと左右に押し広げていくと、艶めいた陰毛が見えた。

足を広げた百枝の体に圧倒され、三橋は身震いした。
三橋は手を伸ばすと、そっと指で彼女の秘密の場所に触れる。
そこはすでにしっとりと潤っていた。
指で左右に広げると、小さく音をたてて開いた肉が糸を引いた。
「ね、舐めて…。」
百枝に促され、三橋はそこに顔を近付ける。

初めて見る女性器に、三橋は戸惑った。
なんだ、これ。どうすれば…。
三橋がモタモタしていると、そこに百枝の指が降りてくる。
中指でそっと撫でると、ぴちゃ、と音がして、透明な蜜液が溢れ出してきた。

「ここが気持ちいいんだよ。」
1番上にある小さな突起。
百枝が上に向かって皮膚を引っ張ると、包皮が剥けてピンク色した中身が飛び出した。
濡れた指で、蜜液を塗りつけるように撫でると、心なしか膨らんだように見える。

「三橋くんのコレと一緒。」
伸ばした右足で、三橋のペニスをくすぐる。
「どうしたらいいか、わかるよね?」
三橋は百枝の顔を見上げたあと、秘裂に視線を戻すと、小さく出した舌を押し付けた。

さっき、自分がされて気持ちよかったこと。
舌全体を使って舐めあげ、唇で挟んで吸う。
「は…ん。気持ちいいよ、三橋くん…。」
静かな部室に、百枝の喘ぎと、卑猥な水音が響いた。

「おいで。」
仰向けになった百枝の足の間に、三橋は膝をついて入り込む。
集中し始めた三橋の表情から、完全に怯えが消えた。
いつもは幼く頼りない三橋も、この時ばかりは男に見える。
ふふ、悪くない。
百枝は背中にぞくぞくするような疼きを感じた。

温かいぬかるみに、三橋のそれが挿入される。
「うあ、あったかい…。」
百枝は三橋の腰を掴んで引き寄せると、奥までずぶずぶと飲み込んでゆく。
「んふっ、三橋くん、男の顔になってきたよ。…んっ、はぁ、おっきぃ…。」

三橋は温かな膣内の感触に、体がブルブルと震えた。
き、気持ちいい…。
上半身を起こして、ずっと三橋の表情を見ていた百枝が、体を後ろへ倒す。
長い黒髪が畳に広がった。
「動いてみて。私を三橋くんので気持ちよくさせて…。」


「う、動く…。」
三橋はぎこちなく腰を動かし始めた。
飲み込まれていたペニスが、愛液にまみれて姿を現す。
ゆっくりと繰り返すと、動きはだんだんスムーズになっていく。
「うん、いいよ、気持ちいい…。」

三橋の呼吸は徐々に荒くなり、腰を打つ音が早くなる。
「あ、いい…っ。三橋くん、もっと、擦ってぇ…。」
百枝はぎゅっと目を閉じて、消えそうな声で呟いた。
額には汗が浮き、大きな乳房は激しく揺れ、胸元が赤く染まり始めた。
ぐちゅぐちゅと粘膜の擦れ合う音は、次第に大きくなっていき、
百枝の中がきゅ、きゅ、と吸い付くように小さく痙攣する。

「か、かんとく!オレ、もう、出ちゃう…!」
三橋が震えながら訴えると、百枝は薄く目を開けて三橋を見る。
頬は赤く染まり、唇は濡れて光っている。
「あん、ダメ…。まだ、まだイッちゃダメよ…。」
制止する百枝の甘い声も、もはや絶頂を迎えるためのスパイスにしかならない。
「ダメだ、出る。うわ、あ、あっ…。」
膣内に勢いよく精を放ち、三橋は汗で濡れた体で百枝を抱きしめた。

「ごめんなさい…。」
三橋は両手をついて謝った。
百枝は不思議な顔で三橋を見る。
「何が?」

「だ、だって、オレ…。な、中に。」
出しちゃったから…。
最後は聞こえないほどの小さい声で三橋が言う。
「あはは、大丈夫よ。そこは普段からちゃんとしてるから。もし出来ちゃったりしたら、困るからね。」
あ…。そうだ、監督は志賀先生と…。
三橋は胸がずきんと痛むのを感じたが、その理由はわからなかった。

「してる時の顔、かっこよかったよ、三橋くん。」
百枝は三橋の頬に手を添えると、ちゅ、と優しくキスをする。
三橋は伏せられた百枝の長い睫毛を見つめていた。

放課後、百枝は何もなかったかのような顔で、部活に出ていた。
三橋は自然とその姿を目で追う。
時々、視線が絡んだが、百枝はいつもと同じ顔で笑った。
あまりにも普通の態度に、怖さと、よくわからない不安を感じて、胸がモヤモヤした。

三橋はいつもの倍くらい疲れて帰宅し、シャワーを浴びるとベッドに倒れ込んだ。
朝の出来事を思い出すと、体がじんと熱くなる。
耳にいつまでも、百枝の声が残って消えない気がする。
百枝のことを考えると、またわけのわからないモヤモヤを感じて不安になった。

―性格、変えてあげるよ。

自分は本当に変われるのだろうか。
変われたら?
百枝は自分を認めてくれるだろうか。

三橋はベッドに潜り込んだ。
胸が締め付けられる感じは収まらず、ぎゅっと枕を抱える。
疲れた体は、不安を抱えたままあっという間に眠りに誘われて行った。

変わり、たい…。
いつの間にか、三橋は小さく寝息をたてていた。
幼い三橋は、自分の中に芽生えた感情が何なのか、まだ知らない。



終わり。
最終更新:2008年01月06日 19:37