9-485-488 アベチヨ

【設定】
篠岡、阿部、大学生
高校卒業後に付き合い始める(告白は篠岡から)
2人とも付き合うのは初めてで、エッチはまだ手探り状態
篠岡視点
初フェラ話

****

久しぶりのデート。
待ち合わせで顔を合わせて一番最初に言うことにした。だって絶対期待してる。あとになると言いにくくなるし…ね。
「あのね…今、生理中だから…えっと…今日はエッチ……できないよ」
会っていきなりそんな宣言をされて、阿部くんは少し不満そうながらも「んー…りょーかい」ってわかってくれた。
「今日は映画観て~、ごはん食べて、ショッピングのコースだね♪」


洋服を見たくていつも以上にあちこち連れ回しちゃって、そういうの阿部くんは苦手だからすごく疲れさせてしまった。
「いっぱい回って疲れちゃったね。ごめんね。どっかでお茶しよっか?スタバ行く?」
「ほんといつ来てもデパートとか慣れねーよ、すっげ疲れたあ!……あのさ…休むの、うーんと、スタバとかじゃなくってさぁ…」
「ん?」
「だからさー………はっきり言うわ。ラブホ行かね?」
「!?!?!?」
「ラ ブ ホ !」
もう!聞き取れなかったんじゃなくて!
「ダメだよ!会って最初に言ったでしょ…今日はできないって…」
「休むだけ。休むだけ!やんないって。まじで!…ちょっとはイチャつくけどー」
「えー……」


阿部くんの押しに負けてというか、わたしも阿部くんに触れられたりキスして欲しくて(正直エッチはまだ痛いし少しこわい)───来てしまった。
お互いまだ実家に住んでいるからラブホは初めてじゃないけど、やっぱりこの独特な空間はエッチで、緊張でドキドキしてしまう。
薄暗い部屋でベッドを背もたれにして二人並んで座って、途中のコンビニで買った飲み物を飲みながら、しばらく大学のことなんかを話していたけど、やっぱりこの雰囲気の中では平静ではいられないのはわたしだけじゃないよね…?
会話が一段落して、我慢の限界というばかりに阿部くんがむさぼるようにキスしてきた。
「んんっ……阿部くんっ、苦しいよお!」
「…わりぃ。でも、会うの久しぶりだし、買い物中とかずっと我慢してたんだぜ」
「ごめん」
「謝んなって。それよりもっとキスしたい!」
二人きりになると阿部くんは普段からは想像がつかないくらいこどもみたくなる。このことはわたししか知らないんだよね。そういうのはすごく嬉しい。
「あ…ん…んっ……」
「んっ…はぁ…はぁ……」
キスしながら阿部くんの手はわたしの髪を撫でたり、洋服の裾から入ってきて、胸を揉む。すごく恥ずかしいけど、好きという気持ちが伝わってきて嬉しくて…気持ちいい。
「……あー…やべえ…」
「ど、どうかした!?」
「……勃っちった…すげぇキツイ…」
「えっ、えっ、どうしよう…わたしできないよ…生理中は嫌だもん…」
「…わかってる。そんな無理矢理とか篠岡が嫌がることはぜってーやんねえって。トイレで抜いてくる…つーか、それってすげームナシー…」
「わ、わたしっ、見ないからっ!離れてるからっ!阿部くんここでしていいよ」
「なんだよ!それもじゅうぶんムナシイって。…せめて篠岡のエロいかっこ見てやりてーよ」
エロい!? あ…確かに服はだいぶ乱れてしまっている。
「公開オナニーかよ…。 ……!!! あのさ、篠岡……く…ち…で出来ねえ?」
「へっ!?」
一瞬何を言われているのかわからなかった。
「口……フェラ…できねえ?」
「へっ!?」
「フェラ…無理? …だよなー。やっぱ気持ちわりーよな」


頭が混乱してる。雑誌のそういう特集で読んだりはしていたけど、
いざ、突然、心構え無しにこういう状況になってしまって何がなんだかわからない。エッチはいつも受け身で、
阿部くんにそういうことする自分をまだ想像したことはなくて。
ものすごく困惑したけれど、目の前の困った顔の男の子を放っておけない気持ちになった。
これって母性本能?阿部くんのことは大好きだし、気持ちいいことはしてあげたい。
「…やっ…て…みる……。気持ち悪くないよっ!阿部くんのこと大好きだから、そういうことは言っちゃやだ」
「えっ…あ…いや…サンキュ…。えーっと…まじで!? ホントにいいのかよっ!?」
「でも…初めてだからわかんない…。上手にもできないと思う…」
「そんなのいいって!篠岡がやってくれんのがマジで嬉しい」


阿部くんは立ち上がってゆるめにはいたジーンズのベルトをカチャカチャ外してる。
恥ずかしいし見たら悪いかなと思って目を逸らしてた。
あ…これからもっとエッチなことするんだった、と思い直して視線を移した。
「嬉しいんだけど、俺もすげー恥ずかしいんだからなっ」
ああ、どうしよう、かわいい…。
「無理だったらすぐ言えよ」
「うん…でも、気持ち良くなってほしいからがんばる」
「…あー…篠岡、すげー好き。サンキュ」
阿部くんがTシャツをまくって、ジーンズとボクサーパンツを下ろした。
大きくお腹のほうに勃起している阿部くんの…が目の前に現れた。
薄暗いからはっきりは見えないけれど、こんなに間近で見るのはもちろん初めてで…男の子の体って不思議だなーとドキドキした。
「…どう…すればいい…?」
緊張で声が震えてしまう。
「…んと…手…添えてさ……くわえられる…か? あっ!歯っ!歯立てんなよ!ぜってー!」
「うん…」
顔を近づけ手を伸ばす。緊張で手も震えてる。
そっと触れたらすごく熱くて、ピクンって動いた。
「…う…やべ……」とかなんとか小さな声が聞こえて、阿部くんの両手がわたしの頭に添えられた。
気持ち悪さは全く感じなかった。
でも、やっぱりどうしたらいいのかわからなくて躊躇してしまう。
「…無理…か?」
「無理じゃないっ!」
「強がってないか?」
「強がってないっ!」
あれ、なんか普段の軽い口喧嘩みたくなってる。
緊張が少し解けて“よっし!”って気持ちになった。
最終更新:2009年10月05日 19:58