9-499 アベチヨ圧縮回避

「みんながいる時にいきなり名前で呼ぶからびっくりしたよー」
「あれは……油断した。ついいつものクセで」
「いつもって、私のことチヨって言うのなん て
 一、二回あるだけだよ、ね?」
「チッ……いつも頭ン中じゃあーなんだよ」
「え、ウソ……」
「ウソじゃねーよ。
 ……おい!? っどうしたんだよ。なんで泣いてんの」
「ん……ごめん、嬉しくって……
 もしかして、私が一番……阿部君に近い女の子、なのかなあ……っ」
「もしかしてもクソもねェだろ。これ以上どー近よれっつうんだよ。
 あー、もっと奥か? よ、っと」
「ふあっ、……何す、え、立つの!? ダメ、やめて、ケガしちゃうよ!」
「こんくらいでケガ、すっかよ。っし!」
「んっ、ああぁんっ、すごい、奥まで来てる……っ
 えっやめっ……、動かない、でっ、はっ、あんっ
 きもち、い、……ん、あ・あ・いや」
「いやがんなよ。いけよ。いーから」
「や……だめ、お、ろして」
「チ。仕方ねーな……後ろ向いて。もうちょい上、」
「っあぁんっ!」
「は、締まる……お前こっちから好きだよな」
「そん、な、こと……ぁ、はぁ、あ、あ、あ、」
「身体起こして」
「んんっ、やぁ、そっちも、触られたら、おかしく、なるのぉっ、
 くっ、はぁっ、ぁ、あ、ああああんっ」
「そろそろ出すぞ」
「うん、出して、ぜんぶっ、あ、あ、あっ! あ───────……!!」

◇ ◇ ◇

「……ねえ、阿部君。
 私たちって、何なんだろね。何してるんだろう」
「ああ? 何って」
「たまに会ってこーゆーことして、終わったら別れて」
「誰かに何か言われたのか?」
「何も言われてないよ。みんな優しいから助かってる」
「じゃあ……すんのヤなのか?」
「ううん、全然イヤじゃないよ! スゴク、き! キモチイイ……もん。
 ただ……ずっとこんなことしてていいのかなって、思う」
「……。
 深く考えんなよ。
 オレらはその時その時で自分にできることをやるしかねんだ。
 それが何だったかなんて、後になんねーとわかんねェだろ」
「……そかな」
「もし誰かにすんなっつわれたらもーしねェわけ?」
「そんなことないけど……阿部君に言われたら、もう」
「オレは言わねェな。お前はオレに言うのか」
「言わない……」
「何を心配してんだかわかんねェよ」
「……ホントだね」
「いーか、オレからやめるとはぜってー言わねェ!
 お前が保守する時は全部オレが相手する。
 そのかわりお前も他のヤツとすんじゃねェぞ!」
「う、うん、?」
「この話はもーいーな? さーもっかいすっぞ!」
「え? え!?」
「圧縮回避だ」
最終更新:2009年10月05日 19:59