9-566 カノルリ(コピペ改変)

地元小学校で一緒だった頃、
「髪をストレートにしたいなら、熱いお湯で髪を濡らしたあと乾かさずに寝ればいい」
と教えたことがあった。

「嘘言わないでよ」と瑠里はつっ返したが、
次の日ゴーゴンみたいな髪型で登校して来た。


瑠里は、俺の些細な嘘にもよく騙された。




校舎も離れて、お互いに顔を合わせるのが少なくなった中学時代。

ある休日の練習試合に、簾が弁当を持って来ていた。
話を聞くとどうやら瑠里が作ったものらしい。

「俺はゆで卵が好きだ」
「特に、レンジで温めた即席のゆで卵が美味い」
弁当を一緒に食いながらそんな話をした。

後日、「今朝、瑠里がレンジを爆発させた」と簾から聞いた。


本当にイジり甲斐のある性格だった。




なんだかんだで付き合いが続いていた高校時代。

試験期間中のある朝に出くわした瑠里は、
「どうしても古文の活用変化の同じ所でつまずく」と俺がこぼすと
急に耳の悪くなった俺のために道すがら「あなる」を連呼した。大声で。

返ってきたテストは、なかなかイイ点数だった。
自分のことのように喜ぶ瑠里に今度は俺がアナルについて口頭で詳しく教授した。

平手打ちをくらったけど。




今日、
俺に心を傾けて、大事な時もそうでない時も俺と一緒にいると
いかに幸福になれるかについて、瑠里に熱弁を振るった。
瑠里は今回も俺の口車に乗ってくれた。


今、ニヤけ顔が直らない。
最終更新:2009年10月22日 21:36