1-273-279 レンルリ

3月。無事埼玉の高校に合格し、いよいよ明日埼玉の実家へ戻ることになった。
昨日廉の母親があらかたの荷物を運んでしまったため、部屋はすっかりがらんとしてしまった。
「廉、片付け済んだの?」
「うん・・・」
「あら元気ないね」
「ん・・・あの・・・ルリは?」
「リューと2人で買い物にいったよ」
「・・・・・・あ、そうなんだ」
昨日の夜の出来事を思い出すと叔母の顔がまともにみられない。
廉は適当に話をごまかして部屋に戻ると鍵を閉めた。
昨晩、大人たちが家を留守にし、子供たちだけで留守番をすることになった。
夕食後廉が風呂に入っていると急に扉をノックする音がして慌てて振り向いたところ
ぼんやりと浴室のドア越しに人影がみえた。
「だ、誰?」
「レンレン?ちょっといい?」
「ル、ル、ル、ルリ!!??え?なんで?」
「いいからちょっと」
入るわよ、と返事を待たず強引に扉が開いた。
そこには全裸のルリが立っていた。
うすいタオルをいちまい前にかけてはいるが、その方がかえってエッチにみえる。
「わああああああ!!!なんだよっ」
「いまさら何恥ずかしがってるのよ。変な子」
変なのはどっちだよ!と廉は叫びたがったが、あまりの恥ずかしさに湯船に深く沈んだまま
動けないでいた。


「私もそっちいっていい?」
「だめに決まってるだろぉっ!早く出てってよ」
「もう入っちゃった」
三橋家の浴槽は大人がゆうに5人は入れるヒノキ風呂だ。
小さい頃は子供たちの簡易プールみたいなもので親戚があつまるとしょっちゅうみんなで遊んでいた。
「い、い、い、イヤダ!こっちくるなよ」
「前はずっと一緒に入ってたじゃない」
「い、いつの話だよっ」
ぱしゃり、と水音がしたとたん、廉の顔に思いっきりお湯が撥ねていた。
不意打ちだったので、目や鼻に思いっきりお湯が入ってしまいげほっげほっと噴出してしまう。
やっと落ち着いた頃、すぐ隣にルリがいて、廉は思わずとびすさって浴槽の角へ避難した。
だがそれは致命的な判断ミスだった。
「なんで逃げるの?」
「だって・・・こんなのおかしいよ」
「おかしくないよ。今日が最後の夜だもん。一緒にお風呂入りたかったんだもん」
「オレは入りたくないよっ」
「レンレンあたしのこと嫌いなの」
「スキとかキライとかの問題じゃないよ」
完全に押し問答だった。そのまま2人の距離は永遠に縮まることはないように思われた。
だがそれを打ち破るようにルリがいきなり行動にでた。
「レンレンっ!」
2人の距離は距離にしてわずか1メートル弱、ルリがばっしゃん、と大きな水音を立てて
廉に飛びかかる。硬直した廉の身体に信じられないほど柔らかい感触があたった。
ルリがさっきまでいた場所の近くに白いタオルがふよふよ、と浮いていた。
2人を隔てるものはもう一切なかった。うっかり角に避難したため逃げ場すらなくなっていた。


「うあっ・・・」
「レンレン、やっぱり離れ離れになりたくないよ・・・」
「な、なんで・・・」
「だってあたしがいないとレンレンなんにもできないじゃない」
「そ、そんなこと」
「ね、触って」
「や、やだよ」
「ほら、はやく」
ルリは硬直したままの廉の体を膝立ちの状態で自分の正面に向かせると腕をとって自分の胸に押し当てた。
思わず手を離すが、ルリが全体重を廉に預けてきたため、避けることができない。
やばい、このままだとルリに自分のものがあたってしまう。離れないとバレてしまう。
しかしまるで手のひらが吸い付いてしまったみたいに離れてくれない。
「あ・・・・・・・」
「ちから、いれても、いいよ」
決して大きいとはいえないけれど、その柔らかさは今まで触ったことのない感触だった。
衝動のままにぎゅっとつかむとルリがあっ、と声をあげた。
「ご、ごめん」
「ううん、なんか気持ちいいよ・・・・・・」
「ほ、ほんと?」
「うん、なんか変な気分。レンレンは?」
「オ、オレはさっきからずっと変な気分だ」
変どころかとっくに廉のものは張り詰めていて痛みすら覚えるほどだった。


「レンレン、チューしてよ」
「え〜〜〜」
「前はしてくれたじゃん」
「え・・・そうだっけ」
「もう」
そういうとルリが廉の両足の間に身体を割り込ませてきた。
「だ、ダメだよ」
「どうして?」
「あ、オレ、気持ち悪いから・・・」
「具合悪いの?」
「そ、そうじゃなくて、気持ち悪いんだ、オレの身体」
「勃っちゃったってこと?」
スラスラっといわれて思わず唖然としてしまう。なんか自分がバカみたいに思えてきた。
「え、あ・・・・う、うん」
「レンレンは男なんだから当たり前でしょ」
かまわずルリはさらに身体を密着させようと廉の背中に手をまわした。
「レンレン・・・大好き」
「オ、オレも好きだよ」
ルリといるといつも不思議なほど素直に言葉がでてきた。顔は他人と話すときのように真っ赤になってはいたけど
それはルリも同じだった。けれどそれがのぼせてるせいなのか恥ずかしさのせいなのか見極めるスキルを彼はもっていない。
彼女と抱き合う格好になると、へそのあたりにちょうど廉のものが押しつけられる。
「あ、当たってるね」
「あ、あんまりうごかないで」
「どうして?」
「で、出ちゃうから」
「出せばいいじゃない」
「風呂の中でき、汚いだろ」
「レンレン昔おしっこ漏らしたくせに」
「あ、あれはプールだろ」


さっきからルリがチュッチュッと音をたてながら廉の顔やら首やら耳元やらにキスをしまくる。
そっちは別に無害なので放っておいても平気だが、彼女が動くたびに腹と自分自身がこすれて
そのたびに頭の芯がしびれるような感覚に襲われた。けれどこのままここでイクようなことがあったら
一生ルリに頭があがらないような気がした。それだけは絶対避けたい。
「も、もう出たい」
「え・・?チューは?しないの?」
「オレ、トイレいきたい・・・」
「じゃあここで待ってる」
「う、うお、ま、待たなくていいよ」
「そういって逃げる気でしょ」
図星だった。
「ち、ちがっ」
「あのね、気持ち悪いのはレンレンだけじゃないよ」
「ふぇ?」
「あたしだっておんなじだよ・・・ほら・・・」
そういって彼女は廉の腕を自分の背後へともっていった。すべすべの尻と割れ目から
さらに下へと伝っていく。まさか、と思った瞬間、生暖かいものが廉の指に触れた。
あっ、とまた声をあげてルリが廉の肩に頭をガクンと垂れる。ルリの両足がわずかに開かれて
廉の手首から先はすっぽりと彼女の股に入りこむ形になった。指先で感じるルリのそこはものすごく
熱く、そしてまるで口の中に指を入れたような湿り気があった。


「は、恥ずかしいよ・・・・」
ルリが荒い息でそうつぶやいたのを聞いて、自分がすごくいけないことをしている、という罪悪感と同時に
どうしてもそこに触れたいという抑えきれない衝動があった。
だがどうしていいのかわからず、ただお湯の中でやみくもに指を動かすと、
わずかに窪んだ場所があるのがわかった。
そこが一番熱をもっていたし、何よりそこから指にまとわりついてくる熱い液があふれていた。
たぶんここが男と女のセックスに使う場所なんだと彼は確信した。
指をさらに奥まで入れてみることにした。だが少し進んだところで窪みは行き止まりになった。
しかし角度を変えるとさらに奥へ勧めることがわかり、指を少し曲げるようにしてさらに奥へと挿入した。
「んっ・・・レンレン・・・もうやだよ・・・」
もしかして突き飛ばされるのでは、とヒヤヒヤしていたのだが、そんなことにはならなかった。
逆に背中に回っていたルリの両腕に力がこもり、ますます2人の身体が密着し、
ルリの小ぶりの乳房が自分の胸にぎゅっと押しつけられた。ルリの身体に力が入ると、
不思議なことに指にかかっていた庄が変化し、ギュウッと指をしめつけるような感覚があった。
指を抜き自分の股間に手をやると、触れただけでドクン、と脈打つのがわかる。
そこから先はもうよく思い出せないのだが、廉はルリを浴槽の角へと押しやり、
2人とも膝立ちのまま抱き合っていたが水中だったので
浮力が働きいわゆる体面座位のような格好で廉はルリの中に挿入した。
ルリは痛い、痛い、と首を振った。そのたびにやっぱりやめなくちゃダメだ、という意識が働くが
身体はまったく言うことを聞かず、グイグイと彼女の中を侵した。


ルリの中は入り口ですらものすごく熱かった。熱い、と思わず声をもらしてしまい、さらに奥へと
腰を進めて半分ほど埋ったところで「いや、いや」と首を振りながらルリが痛がって彼女が腰をひき、その瞬間
一番敏感な先の部分がこすれて強烈な快感とともに廉は耐えきれず達してしまった。
「あ、あ・・・」
びくん、びくんと痙攣する自分の性器からこぼれ出す白く濁った液が、風呂の中に落ちていった。
途端に自分の今やったことがとんでもないことに思えて、震えがとまらなくなった。
「レンレンのバカ!エッチ!スケベ!」
さっきまで上半身を湯船の上にさらけだしていたルリが肩まで使って彼を責めた。
「キスもしないうちにいきなりエッチしちゃうなんてしんじらんないよ!」
「あ、それは・・・」
「普通キスが先でそれからエッチするものじゃないの?」
「そ、そうなの?」
「そうだよ」
「オ、オレ忘れてて・・・じゃあ、キスしよっ」
「え〜〜なんかずるいよ」
「・・・目、つぶって」
「うん」

中学最後の秘密の儀式はこうして無事終了した。
最終更新:2009年10月31日 19:41