2-38-54 リオチヨ

メルアド交換した田島に、メールで質問しまくったら、
「文章じゃよく表現できねーから、一度うちの野球部見に来いよ。」
ということで、俺こと仲沢利央が呼び出されたのは、西浦高校。
校門に待っていた田島に連れられて向かうのは、西浦野球部の部室だ。
わざわざライバル校の人間に手の内を見せるなんてバカな奴、と思いながら、田島の後をついて行く。
西浦野球部の強さの秘密、この機会にたっぷりと探らせて貰うぜ。


「ここが部室だよ。とりあえず主将たち呼んでくっから、これでも飲んで待っててくれよ。」
「おー、サンキュ。」
部室から離れた場所にあるグランドへ向かう田島を見送り、俺は出された飲み物をいただきながら、部室の中で待つことにした。
「ふぁぁ…眠いな。」
厳しい練習の合間を縫っての遠出の疲れからか、しんと静まり返った部室で強烈な睡魔が俺を襲う。




「…っ、ふぁぁ…やっべー、いつの間にか眠っちまってた…、って何じゃこりゃー!!」
どのくらい眠ってたのかわからないが、目が覚めた俺は、自分の姿に驚愕した。
「な、何で俺、両手足縛られてんの?」

縄で縛られた両手足は四方に引っ張られ、俺の身体は仰向け大の字の格好で固定されていた。
「何なんだ、これは。」
気が付くと、薄暗い部室の奥に人影が見える。
「お目覚めですか?」
「…あんた、誰?」
「西浦高校野球部マネージャーの篠岡千代です。桐青の仲沢利央さんですよね。ようこそ西浦野球部へ。」
「こんな格好させやがって、何の真似だ?」「何って…、決まってるじゃないですか…」
篠岡と名乗った女は、言うや否や俺の身体に跨がり、四つん這いのような格好で俺に覆い被さる。
「おっ…おい、何するんだ。」
仰向けになった俺の顔ギリギリに、篠岡の顔が近付き、潤んだ瞳が俺を見つめる。
「利央くん、可愛い。」
「はぁ?」
正直、女に『かわいい』とか言われても男としてはビミョーだ。しかも、こんな状況で言われるなんて想像もつかない。
「西浦の強さの秘密、貴方には特別に教えてあげる。」
「なっ…ああっ。」
篠岡の手が、俺の股間に押し当てられた。


制服の上から揉みあげられた俺の息子は、みるみるうちに固さを増していく。
「元気ね。このままじゃ窮屈でしょ。」
篠岡が俺のズボンを下げた。ブリーフの中は完立ちだ。
「お口でしてあげるね。」
亀頭をブリーフの上から甘噛みされる。
「やめっ…出ちまう」
抵抗しようにも、手足が縛られて動けない。こんな逆レイプのような状況に少しビビったけど、篠岡のくれる刺激は正直気持ちイイ。気が付くと、さらなる快感を期待する自分がいた。
「いいよ。出しても。」
篠岡の手がブリーフの中へ伸び、俺の息子を握り込む。
その瞬間、強烈な快感が俺の身体中を駆け巡った。


口でしてもらった時より、何倍も気持ちいい感触が俺の肉棒を包み込む。この感触は一体…?。
「なっ…何これ。こんなん初めてだっ…くうっ…」
「これが西浦の強さの秘密、篠岡スペシャル『雄握り』プレイよ。」
「こっ、これが西浦躍進の原動力?」
「私の手のひらは過酷なマネージャー稼業で進化を遂げたの。」
「!?」
「部員からは『カズノコ手のひら』と絶賛されてるのよ。」
篠岡の話によれば、練習時に行われる氷オニの成績によって『雄握り』の特典が与えられ、部員のやる気を高めているらしい。
「これなら、妊娠なんかの不祥事も恐くないし。最悪バレても、局部マッサージの範囲で説明つけるしね。もちろん、私の手はそんじょそこらのマンコに負ける気しないよ。」
くそぅ、西浦の奴等、こんな気持ちいい目にあってたとは、スゲーうらやましいぜ。
「いっ…イク!」
「え?!もう?」


これまで体験したことの無い強烈な快感のせいで、俺はあっという間にフィニッシュを迎えた。突然の発射をよけきれなかった篠岡の顔は俺の精液まみれだ。
「さすがラテン系のクォーターだけあって液の濃度が高いわね。しかも大きいバナナでつくったプロテインジュースだから量も半端じゃないし。」
「な、何でアンタがそんな事知ってんの!?」
フフ、と笑いながら俺の出した汁を舐めとる篠岡。
「シュミかな(阿部風)。」
「ハァ?」
「前からずっと見てたんだよ、利央くん。オペラグラス越しより、やっぱり生の方がいいよね。すごく可愛いかった。」
にっこりと笑う篠岡の顔はとても嬉しそうだ。
「ホントはもっと楽しみたいんだけど、ライバル校のあなたに、これ以上西浦の秘密を教えるわけにはいかないの。ごめんね。」


西浦にはこれ以上の秘密があるって言うのか。俺がびっくりしていると、奥の部屋から田島が出てきた。
「千代様、準備ができました。」
「ご苦労様、田島。それじゃ仲沢くんを送ってあげて。」
ちょ、田島ってば「千代様」って何だよW。しかも篠岡って、田島のこと呼び捨てにしてるし。意外と気が強い女の子なのかな?
「かしこまりました、千代様。」
「ああ、それと田島、お前さっきからこの部屋を覗いてたでしょ。」
「うっ…ハッ、ハイ。すみません。」
「まったく、お前はどうしようもないスケベ野郎だね。罰として1週間オナニー禁止よ。」
「そ、それだけはお赦しください、千代様。チンコがハレツしてしまいます。」
「おだまり。大体お前は毎日オナニーのやりすぎで、貴重なプロテインを無駄に垂れ流してるから、いつまでたってもチビのままなのよ。」
結局、田島は泣く泣くオナニー禁止1週間の刑を言い渡された後、俺の元へやって来た。
「利央、さっきはごめんな。お前に睡眠薬飲ませて縛り上げたの俺なんだ。逃げたり抵抗されたら困るし、逆に千代様が襲われる危険性もあったから。」
「まあ、おかげで西浦の秘密を少しでも知れたしな。正直、スゲー気持ち良かったし。」
「そうか、それなら良かった。…じゃあ、すまないけど、お前にはもう一度眠ってもらうぜ。」
「なっ?…」
「千代様の命令はゲンミツなんだ…」
田島が俺の口鼻に何かを押し当てた瞬間、俺の意識は急速に薄れていった。


どれだけ眠ったのか判らないまま、俺は駅近くの公園のベンチで目を覚ました。田島の薬がやっと切れたのだろう。
「びっくりしたぜ。悪い夢でも見てるような感覚だったな。それとも、本当にまぼろしだったのかも。」
ベンチを立ち上がり家路をいそぐ。
「しかし西浦にあんな秘密があるとはなぁ。しかもあれは序の口みたいだし。」
ここまでしか教えられないという篠岡の言葉と、篠岡を千代様と呼んでいた下僕のような田島を思い出しながら、俺は知り得なかった秘密を想像して、少し寒気がした。
「しっかし、やけに冷えるなー。今日ってこんなに寒かったかな?」

着ていた制服が盗られているのに俺が気付くのは、それからしばらく後のことだった。
最終更新:2009年11月07日 12:51