2-510-514 カノルリ2
叶は抵抗する瑠里の腕を片手でベッドに縫いとめて、もどかしそうに瑠里の制服のブラウスのボタンをはずした。
あらわになる素肌に思わずごくりと息を飲んで、一気にブラウスの前をはだける。
瑠里の細い体とレースのついた白いブラジャーが、まるで綺麗にラッピングされた繊細なお菓子みたいで、叶は無茶苦茶に壊してしまいたい衝動に駆られた。
乱暴にブラを剥ぎ取り、まだ成長途中のささやかなふくらみに手を添えてきつく揉みしだく。
「———ンっ!!」
ぐっと胸全体を掴みあげ、その中心の果実を指でひっかく。
きゅんと固くなったそこを何度も何度も摘みあげ、押しつぶし、こねくると、瑠里の体は面白いようにビクビクと震えて反応した。
「……っく! ……は……あっ! はぁ……」
「乳首、勃ってるぜ?」
揶揄するようにそう言うと、瑠里はぐっと唇を噛みしめて、叶の視線から逃れるように腕で顔を隠した。
「顔、隠すなよ? そーいう顔、結構ソソるんだぜ?」
「イヤ……こ、こんなの、イヤだよ。
……か、のう…………何で……?」
ぽろぽろと大粒の涙をこぼしながら問いかける瑠里に、叶は嘲笑った。
「何でって、バカなこと聞くなよ。
お前が好きだからに決まってるだろ?」
お下げにした三つ編みをぐいっと引っ張って瑠里の視線をこちらに向かせる。
「レンじゃなくて、オレを見ろよ?
オレのこと、もっとちゃんと見ろよ、瑠里」
目を丸くする瑠里に、好きなんだよ、お前が、と叶はもう一度繰り返した。
「好き……だったら、何してもいいの?
わ、わたしの……気持ち、なんて……どーでもいいの?」
叶は少し考えて、瑠里のスカートの中に手を入れ、手の平で滑らかな内腿の感触を楽しみながら答えた。
「お前の気持ち考えたら、お前、オレのこと好きになるのか?
……ダメなんだよ、それじゃあ。
そんなんじゃ、オレ……アイツに勝てないじゃんかっ!」
スカートをたくし上げて、ブラとお揃いの白い下着を剥ぎ取った。
まだ幼い秘裂に指を差し込んで、濡れてもいないそこをぐりぐりと掻き回す。
「あっ、痛っ! ……や、やだっ! ……痛いっ!!
やめて……やめて、叶っ、叶ぉっ!! ぅっ、くぅ……いた、いっ……」
瑠里があまりに痛がるもので、叶は指を引き抜いて、自分の手をまじまじと見つめた。
投手やってる指だ。
ゴツゴツと無骨で、いくつも投球によるタコができている。
叶は瑠里の両足を割って開かせると、あらわになった股間に顔を近づけた。
舌先を唾で湿らせて花芯に触れる。
瑠里の体がビクリと跳ねた。
「やっ!! 嫌ぁっ!!
やめてよ、こんなのっ……こんなの、恥ずかしい……」
「チっ……。
お前が指だと痛いって言うからしてやったのに、文句言うなよ。
……それとも、本当は痛いほうがよかったのか?」
瑠里は力なく首を振った。
「……い、痛いのは、い、や……」
「だったら文句言うな」
叶は再びそこに口付ける。
小さな花びらを舌で割り、丹念に花芯を弄ぶ。
そこはすぐに充血して、ぷっくりと固さを増した。
軽く歯を立てて甘噛みすると、瑠里の体が大きく跳ねた。
「あ、ああっ!! あ、ふぁっ……! ひ、ふぁ……はぁはぁはぁ……」
瑠里の体の奥底から、じゅんと透明な蜜があふれ出してきた。
舌で蜜をすくいあげ、ピンクの花芽に塗りつける。
唾液だけよりも滑りのよくなったそこをレロレロと舌で転がして、叶は伸ばした手で瑠里の乳房を撫でた。
小さいけれど張りがあって、手のひらにすっぽりと収まる。
先端の赤い果実を指で弾く。
指と舌で同じリズムを刻んでやると、瑠里は必死になって逃げようと体をくねらせた。
「あっ、ふぁっ……! や、め……ん、あっ!
……やめてよ、叶っ……か、のお……」
すすり泣きながらあえぐ瑠里の痴態に、叶の思考はショートした。
瑠里の残った服を乱暴に剥ぎ取り、自分の服も脱ぎ捨てる。
汗ばんだ瑠里の額に、一つ、優しいキスを落とすと、叶は瑠里の両足を抱え上げて、痛いほどに反り返って勃起した自分自身を、濡れそぼった蜜壷にあてがった。
瑠里はゆるゆると首を振って、叶に怯えた哀願の目を向ける。
紅潮した頬と、泣きはらした目尻が赤く染まって艶かしい。
もう何も考えられなくて、ただ本能のおもむくままに、叶はぐっと腰を進めた。
瑠里の悲鳴が耳を打つ。
進入を拒むきつい肉の抵抗と、熱さと。
そのどれもが叶の欲望を刺激して頭がくらくらする。
無我夢中で腰を振ると、きつい抵抗がふとゆるんで、にゅるっと男根が飲み込まれていく。
柔肉に包み込まれる感触に、叶の背中をゾクゾクと震えが走った。
必死で奥歯を噛みしめて快感に耐える。
「———ッン!! くうぅっ……」
「あ、っはぁ……ううぅっ、や……やだっ、か、のぅっ!!」
「は、はあっ、はぁはぁ……る、瑠里の……中、すげえ……熱い」
「やだっ、や、だぁ……痛いっ! ……いた、いっ……!!
ひっ、ふあぁっ! 動いちゃ……だめっ……動かさ、ないでえぇ!!」
泣き叫ぶ瑠里が身をよじって逃れようとするたびに、瑠里の中が締まってざわざわと蠢く。
一気に奥まで突き入れ、焦らすようにギリギリまでゆっくりと引き出すと、瑠里の愛液が男根に絡んでてらてらと淫靡に光り、興奮が叶の視覚までをも侵食してゆく。
突き上げる速度が加速する。
快感に蕩けかけた思考の中で、瑠里の悲鳴が叶の心に傷をつける。
もうその痛みすらも快感で、叶の意思とは無関係に、ただ体は熱の開放を求めて暴走した。
う、動くなって……言われて、も……
気持ち、よすぎてっ、やめられ、るかよっ!
ル、リ……瑠里っ……!
「くっ、あああ———っ、る、瑠里っ!!」
「ひゃっ……ふああぁぁ……っ! いやあああっっ!!」
どくどくと、白濁が奔流となって溢れ出す。
きつく収縮する肉襞に精を絞り取られて叶は果てた。
叶は荒い息を吐きながら、ぐったりと動かなくなった瑠里を見下ろす。
満たされてしまった体と、未だ満たされぬ心に歯噛みする。
のろのろと身支度をする瑠里を叶は手伝って、労わるようにそっと手を取る。
怯える瑠里の瞳をじっと見つめて、叶はその手に優しく口付けた。
「今度は、勝つから」
「———?」
「レンには負けねえって言ったんだよ。
何があっても譲らねえよ、お前だけはっ!
いや……野球でだってそうだ。
今度アイツと当たったら必ず勝つから……
だから、オレが勝ったら、ちゃんとオレを見ろよ、瑠里?」
叶の言葉に訝しげな顔をして、瑠里は手を引っ込めた。
チラリと叶を一瞥して、重い体を引きずりながら走り去る。
叶は見えなくなるまで瑠里の背中を見つめていた。
ごろりと横になって天井を見上げる。
負けたくねえ……。
負けねえ、次こそは。
欲しいものはどんなことをしても、自分の手で掴み取る。
物わかりよく、諦めたふりして眺めてないで、欲しいものは欲しいって貪欲に食らいついてやる。
今度こそは……!
苦い思いを噛みしめて、叶修悟は爪が食い込むくらいに、きつく手を握りしめたのだった。
オワリ
最終更新:2009年11月07日 16:29