アベチヨコネタコメ



「…悪り。篠岡のことは好きだけど、
俺、今は野球のことしか考えられねえ」
「……そうだよね。ゴメンね、三橋君のことしか考えられないよね…」
「は? 三橋っつーか、野球だよ。
あー、まあ大体考えてるのは三橋のことだけど。アイツ手ぇかかるし…」

「…私ね、どうしても…伝えたかったの」
「阿部君が三橋君のことスキでも、
やっぱり私の気持ち知ってほしかったんだ…」

「は?」
「困らせてゴメンね。それじゃあね、阿部君!」
「イヤ待て篠岡。待て。いいから待て」がしっ

「えっ…な、なに?」
「ちょいひっかかったんだけど、いまオマエなんつった?」
「す、スキだって抑えきれないって…」
「いやその後」

「阿部君が三橋君のことスキでも…」

「…なんでそこにミハシが出てくんの?」
「阿部君は三橋君のことがスキなんじゃ…?」
「いや俺ノーマルだし。普通に女が好きだし」

「だって手繋ぎながら頬染めてた…」
「やめろその言い方! 手は瞑想だから仕方ねーだろ」

「でも三橋君に告白してたよね?」
「してねえ!」

「だ、だって! 『俺は投手としてじゃなくてもおまえがスキだよ!』
って三星学園の茂みの所で!」
(見られてたのかー!?)白目

「それで栄口くんとか泉くんとかみんなが『アベはホモなヤツだよ…』
って!」
(部員にもー!?)白目

「アレはそれとは違う! 俺はマジでノーマルだ!
足フェチで微乳派で焦らしと着衣プレイがスキな健全な男だ!」
(あ…あし? びにゅう…? 着…衣……?
それってある意味ノーマルじゃないんじゃ…)

「篠岡。俺と付き合ってくれ!!」
「え、ええ? でもっ、そっちのケがないってことアピールするために付き合うなんて…」

「違う、俺は本当は篠岡のこと気になってたんだ。
けどお前マネジだし…」

「…でも、俺はマネジとしてじゃなくてもおまえがスキだよ!」
「阿部君…」





「三橋君と同じ告白なんて使い古しもいいところだよ!
私と三橋君と二股かけるの!?」
「だからちげー!」
「だって三橋君も愛を叫んでた!」
「…!!」
「!」
………
……

 阿部の叫びは日の落ちたグラウンドに木霊するのだった…。





最終更新:2008年01月06日 13:18