5-547-548 イズチヨ 小ネタ幸せ篠岡 イズチヨ ◆VYxLrFLZyg
今日もいい天気すぎて、とっても熱い。この炎天下、みんな野球できるって元気だねえ。
おっと、熱中症にならないように、ドリンク用意しないと!
そう思ってジャグをチェックするともうほとんどからだった。
慌ててジャグを自転車にくくりつけて、ひとっ走りする。
はぁ、ほんっと今日って暑い。
いつも平気なジャグが、今日はいやに重たく感じる。どうしてだろう?
やっとの思いで、ジャグをベンチに置いて、ほっと一息ついたら、
景色がなぜか急に暗くなった。
あれ?急に天気悪くなったな。雨でも降るのかな?
そう思って空を見上げると、雲ひとつないのに、どこか暗い。
どんどん暗くなってくる。
「篠岡!?」
誰かが私を呼ぶ声がするからそっちを振り向いたら、みんなこっちを見てて。
世界はどんどん暗くなって、その片隅に泉くんが走ってくるのが見えた。
そして、体がふわっと浮く感覚が私を包んで、真っ暗な世界になった。
額にひんやりした手が置かれている感触に気がついたら、目の前に泉くんがいた。
「あ、あれ?泉くん?」
私の額に手を置いたままで、不機嫌そうに泉くんが覗き込んでくる。
「篠岡。ちゃんとお前も水分取れよ。」
慌てて身を起こすと、泉くんが水を差し出してくれて思わず手にとって一口飲んだ。
「私・・・グラウンドで・・?」
周りを見渡すと、保健室で、私はベッドに寝かされていたみたい。
「急に倒れるからびっくりしたぜ。」
「え?私倒れたの!?」
「意外と重いな。篠岡って。」
ええ?っていうことはもしかして
「泉くんが運んでくれたの!?」
そう聞くと、泉くんはまさしくニヤっと笑って。
「おう。こう抱いて運んだぜ。」
手をお姫様抱っこの形にして私に見せてくる。
グラウンドからここまで泉くんが私をお姫様抱っこで運んだの!?は、恥ずかしい!
思わず両手で顔を覆ってほっぺが熱くなるのを抑えようとした。
「ホラ、もっと水飲め。」
泉くんがそういってコップを差し出すけど、
頬が赤いのを泉くんに見られたくなくて思わずぷいっとそっぽを向いたら。
腕と顎を掴まれて強引に泉くんの方を向かされ、いきなりキスをされた。
唇を割って入ってくる少し暖められた水が私の喉を通る。
思わずこくんと喉を鳴らして飲み込むと、泉くんはそのまま舌を絡めてきた。
「ん・・・。」
強引な泉くんの行動に翻弄される。さっきまでグランドで走り回ってし、
私自身すごく汗をかいていて、自分の匂いがすごく気になる。
なのに、泉くんからはなぜか石鹸の匂いがして。
男の子のなのに、どうしてちっとも汗臭くないんだろう?野球部員のクセに!
泉くんの手が急にシャツの中に入ってきて、慌ててその手を捕まえる
「ちょ、ちょっと!?泉くん!?」
「せっかく誰もいないし、多少遅くなったっていいだろ。」
泉くんは強引に私の服を脱がせにかかってきて、う、ウソ!こんな所で!?
「え、い、泉くん!」
思わず声を荒げたら、泉くんが私の両手をがしっと握り、至近距離で私の目を見つめてくる。
私の大好きな、あの黒目の大きい、吸い込まれそうな目で。
「いやか?ホントに嫌なら、やらねーよ?」
ずるい、そんな暖かい目で見つめられて反抗なんてできるわけないじゃない。
「ひ、人が来る前に・・その・・。」
目を逸らしてそのつぶやくように返事をすると、泉くんがニッコリ笑った気配がした。
背中のホックをはずされ、シャツの中に手が潜り込んで、
女性のように細い泉くんの指が私の胸をまさぐる。
それだけでゾクリとするのに、突起を指で弾かれ、捏ねられる。
声がもれそうなのを必死に手で口を塞いで。みんな部活中なのに、
保健室で泉くんとこんなことしている。
ベッドの上にうつ伏せに組み敷かれ、腰だけ高く突き出される。
するっと脱がされて泉くんの視界に私のが晒されている。
その羞恥心と、いつ人が来るかわからないスリルは、それだけで私を溢れさせる。
「すげ。篠岡。」
息を呑むようにつぶやいた泉くんの声が、私の中心をさらにゾクリをさせて。
泉くんが一気に侵入してきた。
「っ!!!んっ・・・・・!!」
必死で声を抑える。泉くんの与える振動は、私をさらに揺さぶって
びりびりと体中に快感が走る。
「篠岡。好きだ!」
めったに言ってくれない、私の一番聞きたい言葉をこんな意地悪なタイミングで言う。
「わ、私も、好き・・・。」
必死で答えると、泉くんがぎゅっと抱きしめてきた。
女の子っぽい顔立ちなのに、かわいい顔してるのに、
こんなにかっこいいなんて、反則だよ。
終わり
最終更新:2008年01月06日 20:32