概要
昔は陰陽道は中国が
起源と言われていたが、
研究が進んだことで
近年は
否定されている。「陰陽道」という
言葉は古代中国に
存在せず、反対に
日本では10世紀ごろに陰陽の道という言葉が
発生し、後の陰陽道となった。つまり陰陽道は日本で生まれたのである。
陰陽道における
根本的な考えとして
気の
思想がある。気には様々な
意味があるが、陰陽道では
万物の元であると
解釈される。元々は
物質的な
根源のみを気と呼んでおり、非物質的
存在は道や
太一と呼ばれていたが、時代が下るにつれて気は万物の根源であるとされた。
非物質的な気は
元気と呼ばれ、それまで別々の思想であった陰陽説と五行説を結びつける
役割を果たした。その後、日本にも気の
世界観が伝わった。
古事記にも元気から
神が生まれたとされる
記述がある。
陰陽道において、
宇宙は
天地開闢によって生まれたとされている。天地開闢とは、天地が別れる前、宇宙は
混沌としていたが、その混沌から積極的な働きをする明るく軽い陽気が
上昇して
天となり、消極的な働きをする暗く重い陰気が
降下し
地となったこと。天と地、あるいは陰と陽は互いに全く
相反する
本質を持つ。しかしながら陰陽という二大元気は元は同じ混沌から生まれた(
天地同根)。そのため互いに
往来し、また本質が異なるため互いに引きあって交感、交合する。
陽の極は太陽、陰の極は太陰と呼ばれ、太陽と太陰はそれぞれ
昼と
夜を主宰する。夜という
時間は
不安定な存在に主宰される。そのため夜は
妖怪などの存在の
活動時間となる。
五行
五行とは
木、
火、
土、
金、
水の五元素の行いや廻りのこと。五行のうちの金を除くものは文字通りの
意味で、金とは
金属全般を意味している。また、五行はそれぞれの単称としての意味も持ち合わせる。五行とは
森羅万象すべてを
象徴するものと考えられている。そのため全ての物質、
現象が五気に
配当される。
五気配当表を覚えると、妖怪
伝承や
風習、
祭などの
考察にとても役立つ。
木をすり合わせると火が生まれ、木は燃えて火になる。木気は火気を生むことを
木生火と呼ぶ。火が燃えた後、残った
灰から土が生じる。火気が土気を生むことを
火生土と呼ぶ。金属は土中、例えば土が集まって出来た
山から掘り出される。土気が金気を生むことを
土生金と呼ぶ。水は金属の
表面に
結露し、また山の
地下の金属から水が湧いてくる。金気が水気を生むことを
金生水と呼ぶ。木は水によって
成長する。水気は木気を生むことを
水生木と呼ぶ。相生では木、火、土、金、水の順に五行は
変化し、
相手を強める。
木は地中に根を張り、土を傷めつけて地力を奪う。木気は土気を剋すことを
木剋土という。土は水を
吸収し、また塞き止める。土気は水気を剋すことを
土剋水という。水は火を消す。水気は火気を剋すことを
水剋火という。火は金属を溶かす。火気は金気を剋すことを
火剋金という。
斧などの金属の
道具は木を倒す。金気は木気を剋すことを
金剋木という。相克では土、木、金、火、水の順に五行は変化し、相手を弱める。
五気は更に兄弟の陰陽に分かれる。これを
十干といい、甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸で表され、古代中国では10日間を一日毎に
分割するために使われた。甲は木の
兄(え)を表す陽の木で、樹木、特に
大樹を表す。乙は木の
弟(と)を表す陰の木で、
低木や
草花を表す。丙は火の兄(え)を表す陽の火で、
太陽を表す。丁は火の弟(と)を表す陰の火で、
火炎や
ロウソク等の火を表す。戊は土の兄(え)を表す陽の土で、
山脈や
丘陵の土を表す。己は土の弟(と)を表す陰の土で、
大地や
田畑の土を表す。庚は金の兄(え)を表す陽の金で、
鉱石や剛金を表す。辛は金の弟(と)を表す陰の木で、柔金や宝玉を表す。壬は水の兄(え)を表す陽の水で、
海洋、大河を表す。癸は水の弟(と)を表す陰の水で、
水滴、
雨露を表す。
十干では、陽の兄は剛強であり動であるもの、陰の弟は柔和であり
静止の
性質があるとされている。
最終更新:2026年09月18日 10:14