《 運命の魔剣 》
この世界は『はじまりの剣』によって創世され、生命は『はじまりの剣』を持つために創造されました。数多の実験の中、『はじまりの剣』を持つに至ったのは人族が初めてであり、以後、『はじまりの剣』は蛮族を含めた人族に連なる者たちを主として歴史に飲み込んでいきました。そして『はじまりの剣』から数多の『魔剣』が生み出され、世界に散り、そして新たな『魔剣』が発生し、自らの主に相応しい者かどうかを確かめるために迷宮を作り出しています。
PCは『魔剣』を持つ資格を有する存在であり、そして故に『魔剣の運命』と共にある存在です。PCは終生の相棒と成り得る『魔剣』を得る機会が運命によって、そしてその意思に関わらず訪れます。PCが冒険者となるまでに経験してきた《経歴》、そして冒険者となってからの冒険は、『魔剣』へと至る運命の流れに含まれています。そしてその『魔剣』は、PCの『宿敵』となる存在を打ち倒す力を与えるために、そしてPCが自らの主人にふさわしいかを見極めるために、いずれPCを迷宮へと誘います。
+
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【 宿敵と因縁 】 |
【 宿敵と因縁 】
PCのPLは、自身のPCに《運命の魔剣》を纏わせる事ができます。《魔剣の運命》はPCに『宿敵』を与え、それを打ち倒すために『魔剣』の試練を与えます。その試練を乗り越えた者の中には『超越者』『求道者』になりえる機会も与えられる可能性があります。PCに《魔剣の運命》を背負わせた場合、PLはPCに『武器』の種類を1種指定した後、「モンスターレベル16~22」のモンスターの中から任意に『宿敵』を指定します。指定した『宿敵』はPCと因縁を発生させ、PCを襲ったかつての災厄は『宿敵』の行動による被害であったという事実となりえます。そして指定した武器種はPCの魔剣の種類となり、武器ランクはPCが有する『戦闘特技:武器習熟A~SS』のうち、装備可能な最も高ランクの武器が基本となり、それが『運命の魔剣』となります。
『宿敵』との決着や『運命の魔剣』の入手は「冒険者レベル13以後」に発生し、それまでは因縁が様々な災厄をPCの周囲に招きいれる事となります。その内容は運命に翻弄されるPCを導くGM次第となります。なお、『魔剣の運命』はPC1人に対して1つのみとなります。PLはPCのキャラクターシートに「運命の魔剣にしてほしい市販品武器」を記入しておくとGMが魔剣を与えやすくなります。また、既にPCが所持している「加工:魔法の武器+○」が施された武器が、実は『運命の魔剣』が真なる力を秘しているものであったともできます。
武器ランク |
B |
A |
S |
SS |
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宿敵のレベル |
16 |
17~18 |
19~20 |
21 |
魔剣の所有者強化補正 |
+2 |
+1 |
+1 |
+1 |
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魔剣の所有者強化補正 |
- |
+1 |
+1 |
+2 |
『宿敵』を『運命の魔剣』にて打倒した者は、名誉称号を得ます。その称号の名誉点は「宿敵のレベル×5」点となります。
宿敵との因縁 |
1 |
【 予告 】 |
宿敵とはかつて相対した事がある。対峙したその怪物は、いずれ迎えに行くと自身に告げ、真意は語らず消え去った。あれはまた自身の前に現れるだろう。その前に、死を打ち砕く力を身に着けなければならない。 |
打倒称号 |
『閉ざされし運命を切り開いた者』 |
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2 |
【 許されざる仇 】 |
宿敵はかつて自身の半身あるいは全てであった存在を奪い去った。その恨みを晴らすべく、そのための力を得なければならない。 |
打倒称号 |
『修羅』 |
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3 |
【 野望の障害 】 |
自身は自分なりに壮大な野心を抱いており、そのために活動している。しかし宿敵の存在が野望の成就を妨害している。なんとしても、これを排除しなければならない。 |
打倒称号 |
『覇王』 |
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4 |
【 降りかかる火の粉 】 |
宿敵はいずれ自身と偶然という運命に導かれて衝突する事となる。自身と相手は互いをまだ知らないが、宿敵の出現を予感している。 |
打倒称号 |
『猛者』 |
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5 |
【 大将首 】 |
宿敵が引き起こした災厄は恐怖とともに伝播し知れ渡り、社会は、民衆は、その災厄が鎮圧される事を祈り、その首に懸賞金をかけた。これを打ち倒せば大いなる名誉を得られるのだ。 |
打倒称号 |
『英雄』 |
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6 |
【 予言 】 |
その宿敵は近いうちに人族の領域に出現し、大いなる災厄をもたらすだろうと予言された。それが出現するまでにはまだ時間が残されている。今のうちに、対策が必要だ。 |
打倒称号 |
『勇者』 |
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因縁からの災厄 |
1 |
【 魂の破滅 】 |
宿敵を放置すれば、やがて自らは殺されるに留まらず魂の破滅を受け永劫苦痛に苛まれるであろう。 |
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2 |
【 新たな犠牲 】 |
宿敵を放置すれば、やがて自身にとって失いたくない誰かが犠牲となり、後悔と無力感に苦しむであろう。 |
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3 |
【 栄誉剥奪 】 |
宿敵を放置すれば、やがて自らが積み上げてきた名誉と、そこからなる信用が失われ、社会的に死を迎えるであろう。 |
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4 |
【 隷従の日々 】 |
宿敵を放置すれば、やがて屈辱の過程を経て自身は宿敵の腕の中に囚われ、嬲られ続けながらの最期を迎えるであろう。 |
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5 |
【 討死 】 |
宿敵を放置すれば、やがて自らは宿敵にて首を跳ねられ、宿敵の武勇を積み重ねる生贄として捧げられるだろう。 |
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6 |
【 環境の崩壊 】 |
宿敵を放置すれば、やがて自身の帰るべき場所が、凄惨な暴力によって蹂躙されるであろう。 |
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+
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【 宿敵・魔神と、対応する魔剣効果 】 |
【 宿敵・魔神と、対応する魔剣効果 】
魔神の宿敵に対応する魔剣の効果例 |
ラグアドラグ (BT158P) |
【大欲は無礼なり】 |
魔剣から50M以内の存在が、部位行動も含め10秒間の間に魔法を2回以上行使する際、2回目の魔法の行使判定の出目が7以下の場合、自動的失敗とする。 |
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ヌヴェズル (FC165P) |
【歪曲は正されり】 |
魔剣から50M以内の任意の存在全てが対象となり、対象が受けた全ての一時的付与効果の消去適応を20秒間遅らせる。 |
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ザンガルズ (BT158P) |
【影は影にて掴まれり】 |
魔剣から50M以内の任意の対象1体(部位全て含む)の【影走り】を無効化する。これは3分間持続し、新たに別対象に効果を変更した場合、それまでの対象はこの効果が消滅する。 |
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ゲルダム (BT159P) |
【彼の地は清浄なり】 |
魔剣から50M以内の存在が受ける毒・病気属性の魔法ダメージを常に『所有者のLv』点、減少させる。 |
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エルガデリアル (FC165P) |
【門は閉ざされり】 |
魔剣から50M以内で召喚や使い魔・ゴーレムに類する存在の創造効果が発動した場合、10秒間に出現可能なそれらの存在の総数を1体までとする。 |
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+
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【 宿敵・アンデッドと、対応する魔剣効果 】 |
【 宿敵・アンデッドと、対応する魔剣効果 】
アンデッドの宿敵 |
魔剣の効果例 |
カースクラウド (BT105) |
【 呪いは祝う 】 |
10秒間に1回、魔剣の所有者が呪い属性にて受けるHPあるいはMPダメージを「所有者の冒険者Lv」点まで回復効果とし、非ダメージ効果での呪いを受ける場合、その達成値を半減させた上で抵抗判定を行う。 |
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デスペアーピーコック (IB149P) |
【不死滅すべし】 |
魔剣から100M以内の死体は「アンデッド」として蘇生しない。また、この魔剣でHPを「0以下」にされた、何かしらの手段で復活を行える「アンデッド」は、その復活を妨害され、完全に消滅する。 |
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グレイブアース (BT106P) |
【 滅びの定め 】 |
この魔剣の所有者からダメージを受けた「アンデッド」が対象となる。対象は最大HPと最大MPが「-所有者の精神B」点された上で、その後10秒間、対象が受けるHP回復効果が「所有者の冒険者Lv」点まで10秒間無効化される。 |
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ファントムウィング (IB149P) |
【 死は糧なり 】 |
魔剣から100M以内の「アンデッド」は何かしらの手段で自らのHPも減少させた際、その適応ダメージが倍増する。また、魔剣の所有者が受けた攻撃手段に生死判定ペナルティが含まれる場合、そのペナルティを無効化した上で、その攻撃手段のペナルティ値だけ所有者のHPが回復する。 |
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ペイルライダー (CG100P) |
【 死は幸いなり 】 |
10秒間に1回、魔剣の所有者が呪い属性にて受けるHPあるいはMPダメージを「所有者の冒険者Lv」点まで回復効果とする。また、魔剣の所有者が受けた攻撃手段に生死判定ペナルティが含まれる場合、そのペナルティを無効化した上で、その攻撃手段のペナルティ値だけ所有者のHPが回復する。 |
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デスロード (BT106P) |
【 支配の網は穴広し 】 |
魔剣の所有者が目視している、何者かの支配下にあるアンデッドやゴーレムなどの使い魔1体の魔法知覚が今得ている情報を得る。魔剣の所有者はこの情報を得ている間は集中状態と扱う。アンデッドの感覚が別のアンデッドを捉えた時、所有者は新たに捉えたアンデッドに感覚を移し変える事ができる。この時、使い魔の支配者は使い魔が得ている情報が漏れている事を感知する事はできない。 |
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ドラゴンゾンビ (BT107) |
【 不死殺し 】 |
魔剣の所有者が行うアンデッド相手との判定達成値に「+2」を与え、同対象に与える最終適応ダメージを「+4」する。 |
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+
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【 宿敵・蛮族と、対応する魔剣効果 】 |
【 宿敵・蛮族と、対応する魔剣効果 】
蛮族の宿敵 |
魔剣の効果例 |
タロスドレッドノート (IB132P) |
【 始まりの炎はかく猛り 】 |
魔剣の所有者が黒炎を含むイグニスの炎に類する能力によってHPが減少した際、MPが「3」点回復する。これが所有者の次の手番までの間に2回以上適応された場合、魔剣の所有者は次の手番開始時にMPを6点消費する事で、10秒間自身を『妖精』に種族を変化させる事ができる。妖精化すると、所有者は「炎無効」を得て、自身が行うあらゆる武器攻撃は「炎属性の魔法の武器」として扱われる。この時、所有者元来の種族特性は使用できなくなる。また、妖精化による炎属性の武器攻撃を命中させた場合、その相手は次の手番中、黒炎を含むイグニスの炎に類する能力を使用した事で受けるダメージ(以後、これを反動ダメージとする)が倍増する。 |
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ファイアジャイアント (BT60P) |
【 巨人殺し 】 |
魔剣の所有者が行う「部位数2以上」の相手との判定達成値に「+2」を与え、同対象に与える最終適応ダメージを「+4」する。 |
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ブラッドトロールタイラント (BT61P) |
【 宵闇の汝、陽となるべし 】 |
魔剣の所有者は補助動作にて距離10Mまでの任意の対象1体に対して必中効果で10秒間、「太陽の光」を帯びさせる事ができる。「太陽の光」は半径10Mに広がり、光源ともなる。この効果を発動させると、魔剣の所有者はMPを「6」点消費する。 |
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ヴァンパイアリリィ (BT62P) |
【 白き香りは自らさえも愛させる 】 |
この魔剣の所有者はヴァンパイアリリィの魔物知識判定に自動的成功し弱点(そして香灰の復活まで)まで看破する。さらに【ユリの香気】の対象となった際、その効果が及ぶ全員の適応を無効化し、その香気を魔剣に全て封じ込める事ができる。香気は最大で4回分まで封印でき、主動作にて効果範囲と達成値をそのままに1回分を開放できる。その際、香気の効果を受ける者は魔剣の所有者を主人と認識する。香気を封印した魔剣でダメージを与えた際、所有者はダメージを与えた対象に任意に「達成値:封じた香気の平均達成値+封じた香気の数」の【ユリの香気】の効果を与える事ができる。効果を受ける対象は抵抗に失敗すると10秒間、魔剣の所有者を主人と認識する魅了効果を受ける。この時、【なぎ払い】など複数同時に攻撃を行った場合、【ユリの香気】の達成値は、攻撃対象数だけ低下する。また、魔剣にて【ユリの香気】を開放した場合、封じていた香気全てが開放される。 |
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ドレイクカウント (BT63P) |
【 魔竜砕き 】 |
魔剣の所有者からダメージを受けた【瞬時竜化】を持たないドレイクは【竜化】を3分間喪失(竜化していれば即座に竜化が解除される)し、【瞬時竜化】を持つドレイクの場合、【瞬時竜化】が「☆補助動作」から「〆主動作」となる。この魔剣の所有者によってHPが0以下となったドレイクは生死判定成功後に「ドレイク(ブロークン)」となり(竜化していれば即座に竜化が解除される)全ての技能レベル(モンスターレベル)が「-10(最低1)」される。また、竜化済みのドレイクがこの魔剣の所有者からダメージを受けた場合、【純エネルギー無効】を10秒間喪失する。 |
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サファイアバジリスク (BT64P) |
【 抗い難し鉄の瞼 】 |
この魔剣を目視したバジリスクは、視界に魔剣が入り込んでいる間、邪眼を使用した判定達成値が「-4」され、邪眼の呪いでの進行速度が半減する。これにより石化に伴う能力低下値が半減する。【蘇生の視線】であれば蘇生の強制性が喪失し、【新生の視線】であれば「1回目:年齢が3/4へ」「2回目:年齢が1/2へ」「3回目:年齢が1/4へ」「4回目:1歳へ」となり、記憶喪失は4回目で受ける。 |
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ヴァンパイアローズ (BT64P) |
【 薔薇の香りは薔薇をも焦がす 】 |
この魔剣の所有者はヴァンパイアローズの魔物知識判定に自動的成功し弱点(そして香灰の復活まで)まで看破する。さらに【バラの香気】の対象となった際、その効果が及ぶ全員の適応を無効化し、その香気を魔剣に全て封じ込める事ができる。香気は最大で4回分まで封印でき、主動作にて効果範囲と達成値をそのままに1回分を開放できる。その際、香気の効果を受ける者は魔剣の所有者を主人と認識する。香気を封印した魔剣でダメージを与えた際、所有者はダメージを与えた対象に任意に「達成値:封じた香気の平均達成値+封じた香気の数」の【バラの香気】の効果を与える事ができる。効果を受ける対象は抵抗に失敗すると10秒間、魔剣の所有者を主人と認識する魅了効果を受ける。この時、【なぎ払い】など複数同時に攻撃を行った場合、【バラの香気】の達成値は、攻撃対象数だけ低下する。また、魔剣にて【バラの香気】を開放した場合、封じていた香気全てが開放される。 |
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サイクロプス (IB132P) |
【 黒炎は三度奪われり 】 |
魔剣の所有者が黒炎によってHPが減少した際、次の手番までに行う「生命」あるいは「精神」を使用する判定に「+黒炎の能力を使用した事で受けるダメージ(以後、これを反動ダメージとする)」する。これは重複せず、HPを減少させた手段の中で最も高い反動ダメージが適応される。また、その効果を受けた場合、次の手番中にて魔剣での攻撃時、その命中に「+1」、追加ダメージに「+反動ダメージ」を与え、さらにその追加ダメージ分は「黒炎」によるものとして扱う。また、「イグニタイト製」の武器攻撃を魔剣の所有者が受けた場合、次の手番中にて魔剣での攻撃命中時、対象に「黒炎」による魔法ダメージ「2点」を与える。 |
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+
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【 宿敵・幻獣と、対応する魔剣効果 】 |
【 宿敵・幻獣と、対応する魔剣効果 】
蛮族の宿敵 |
魔剣の効果例 |
ノーブルドラゴン (IB161P) |
【 我切り裂くは破壊の吐息 】 |
魔剣の所有者がブレスを受けた際、そのブレスを「命中判定」あるいは「精神抵抗判定」でも抵抗可能となる。また、抵抗に成功した場合、自身以外にブレスの効果を受ける対象はいなくなる。 |
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フレスベルク (BT138P) |
【 太平は乱れ、しかし晴れぬ嵐なし 】 |
魔剣から半径50M以内の空間内のあらゆる存在は「風属性」あるいは「雷属性」を有する何かしらの特技や魔法を使用・発動する際、その判定達成値が「-4」され、それがダメージを与えるものならばそのダメージを「-3」する。 |
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グレータードラゴン (BT138P) |
【 地に墜ち頭垂れよ孤高 】 |
この魔剣の効果は10秒間に1回、補助動作で発動する。魔剣から半径50M以内の空間内で飛行する存在全てを地上まで落下させる。この時、高度10M以内の飛行者は地面に激突し落下ダメージを受けるが、高度11M以上の飛行者は無事に着陸できる。この効果を受けて結果的に地上に降りた者は、この効果が解除されるまで【飛翔○】は無効化される |
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ペルーダ (BT138P) |
【 神威の縛 】 |
この魔剣の所有者は、他部位エネミーの移動妨害を試みる際、その部位数を無視して「1体」のエネミーとして扱う。また、自身が存在する乱戦からの離脱宣言を行った者は目標値30の「精神抵抗判定」を行い、失敗時は次の手番終了時まで移動力が「0」となる。 |
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+
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【 宿敵打倒後の魔剣の変化 】 |
【 宿敵打倒後の魔剣の変化 】
『運命の魔剣』は宿敵によっては汎用性の乏しい効果も存在します。そのため、宿敵を打倒した後、その魔剣の効果が以後の冒険にとって死に体となる可能性もあります。そこで宿敵を打倒後、運命の魔剣は以下の効果どちらかを新たに得るとしても構いません。
種族特効変換:A |
魔剣の所有者は手番開始時、魔剣の効果を10秒間喪失するかを選択できる。喪失中、魔剣の所有者は宿敵の種族区分(蛮族や魔神など)へ武器攻撃を行う際、追加ダメージ+2を得る。その際、種族の中でのさらに詳細な種族(ドレイクやヴァンパイアなど)を指定する事で、それに属する存在への追加ダメージをさらに「+4」、合計「+6」できる。ただし、詳細種族を決定した場合、その詳細種族以外への追加ダメージは発生しない。また、詳細種族を指定するかどうかはこの効果を得る際に決定し、決定後は変更不可となる。 |
種族特効変換:B |
魔剣の所有者は手番開始時、魔剣の効果を10秒間喪失するかを選択できる。喪失中、魔剣の所有者は宿敵の種族区分(蛮族や魔神など)へ「生命抵抗判定」あるいは「精神抵抗判定」で抵抗を行う魔法行使や特殊効果発動をする際、その行使・発動達成値に「+1」を得る。その際、種族の中でのさらに詳細な種族(ドレイクやヴァンパイアなど)を指定する事で、それに属する存在への達成値をさらに「+2」、合計「+3」できる。ただし、詳細種族を決定した場合、その詳細種族以外への追加魔力は発生しない。また、詳細種族を指定するかどうかはこの効果を得る際に決定し、決定後は変更不可となる。 |
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《 魔剣の迷宮の探索 》
これは『運命の魔剣』を手に入れるための迷宮を簡易にテンプレート化したものです。GMはこのテンプレートを使わない事をもちろん選択できます。魔剣の迷宮内では時間の概念が現世とは異なり、現世に戻るとどれだけ迷宮にいたかは関係なく帰還時刻は迷宮侵入時刻の24時間後となります。しかし迷宮内部では現世のままに24時間の朝と夜の循環がなされており太陽も存在します。そして現世のままに時間が経過し、それにともない睡眠も食事も必要となり、肉体年齢も加齢していきます。なお、魔剣の迷宮に一度に挑めるのは「5人」までとなり、迷宮内部に挑戦者が5人存在する場合、迷宮の入り口は閉ざされます。
迷宮内で死亡者が発生した場合、死亡PCは即座に迷宮から退場し、他のメンバーの現世帰還時に合わせてHP1の状態で合流します。この時の蘇生の扱いは「実際には死んでいなかった」となり、あくまで気絶状態からの回復として扱います。迷宮内にて蘇生以外の理由で穢れが蓄積する場合、それがNPCによるものであれば擬似的な穢れとなり仮にアンデッド化しても現世帰還時に穢れも得ておらずアンデッド化もしていない状態で開放されます。ただしその際の穢れやアンデッド化に伴う精神の変調の記憶を維持する事となります。
+
|
【 階層と探索方針 】 |
【 階層と探索方針 】
魔剣の迷宮には「4つの階層」が用意され、それぞれの階層には「探索深度」というものが存在します。探索深度は階層内部を巡り回った範囲を数値で示したもので、1階層の基本探索深度は「30」となります。冒険者は「1D6」をふる事で探索深度を増加させていきます。この時、冒険者は迷宮のガーディアンに発見されやすくなる事と引き換えに深度増加ダイスの数値を「+1D6」できます。なお、この変動値は「0」に向かう範囲であれば「0」も含めて任意に指定できます。
探索方針 |
|
慎重 |
迅速 |
休息 |
仮眠 |
転身 |
深度変動ダイス |
|
+1D6 |
+2D6 |
0 |
0 |
-2D6 |
影響 |
|
イベント表A |
イベント表B |
イベント表C |
イベント表C |
イベント表B |
イベント発生時期 |
|
即時 |
即時 |
休息後 |
仮眠中 |
即時 |
GMは探索方針によって探索深度が変動した際、1D6を振り、イベントを発生させます。
出目 |
|
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
イベント表A |
|
戦闘A |
戦闘B |
トラップA |
トラップB |
トラップC |
なにもなし |
イベント表B |
|
戦闘S |
戦闘A |
戦闘B |
トラップC |
トラップB |
トラップA |
イベント表C |
|
戦闘B |
トラップB |
なにもなし |
なにもなし |
なにもなし |
回復の泉 |
探索深度が最大値に達してイベントを終了させた時、冒険者はその階層をひとまず全て巡った事となり、その最奥にて次の階層へ移動するための転移魔法陣と、帰還するための転移魔法陣が出現します。帰還転移した場合、PCは現世へと帰還します。そして迷宮が踏破され消滅しない限り、PCが次回迷宮に足を踏み入れた時、その開始地点を最後に使用した帰還転移魔法陣、あるいは現時点で最も深く至った帰還転移魔法陣に指定できます。これは魔剣の迷宮の入り口に底へ繋がる転移魔法陣が用意されていると扱います。なお、帰還したPCは直後に再び迷宮に足を踏み入れても、未帰還PCとの合流は果たせません。
1階層を1回のセッションで制覇(探索深度0から~最奥まで達する)出来た場合、「基本経験点1000点」と「成長機会:1回」が与えられます。
|
+
|
【 運命の魔剣と魔剣のガーディアン 】 |
【 運命の魔剣と魔剣のガーディアン 】
最深部である4階層目の最奥探索深度に『運命の魔剣』は鎮座されており、その魔剣のガーディアンがPCを待ち受けています。『運命の魔剣』はこのガーディアンを倒さなければ得られません。ガーディアンは『宿敵』のコピーです。ただし、そのモンスターレベルは「-2」されています。ただし、魔法技能レベルの低下はありません(魔力だけが低下します)。ガーディアンの性格はオリジナルと異なる事もあります。場合によっては姿も宿敵とは全く異なる事もあるでしょう。
戦闘開始時のガーディアンまでの距離は、PCから「8+2d6」Mとなります。魔剣とガーディアンが存在する最奥では探索深度変動によるイベントは発生しません。ガーディアンを倒し魔剣をPCが手に入れれば、挑戦者全員のHPとMPが全快した上で現世に帰還し、その後に迷宮は消滅します。
|
+
|
【 戦闘 】 |
【 戦闘 】
イベント表で「戦闘B~S」が発生すると、迷宮のガーディアンとの遭遇戦となります。GMは遭遇戦ダイスとして「1D6」を振り、以下のチャートで出目に応じた状況で戦闘が開始します。
1 |
袋小路 |
戦闘開始後、冒険者は「強引に逃げる」を選択できない。 |
2~3 |
バックアタック |
「目標値:宿敵レベル+7」の危険感知判定に冒険者のいずれかが失敗すると、敵が後方に出現する。敵が複数の場合、は前後に出現し、敵の数が奇数の場合、前方が多くなる。 |
4~5 |
通常応戦 |
特になし |
6 |
油断 |
冒険者はその場に隠れてやりすごすも不意打ちするも自動的に成功する。 |
出現する敵のレベルはイベント表で指定された戦闘のランクで決定します。出現数は部位モンスターの部位数を数えません。出現する敵の種族は宿敵の種族が基本となりますが、対応レベルのモンスターがその種族に居ない場合、別種族のモンスターが出現します。戦闘開始時の敵までの距離は、PCから「8+2d6」Mとなります。
戦闘ランク |
出現エネミーのレベル |
出現エネミー数 |
追加出現エネミーと追加条件 |
S |
15レベル |
1体 |
PC数が3人以上時、14レベル1体追加 |
A |
14レベル |
1体 |
PC数が3人以上時、13レベル1体追加 |
B |
13レベル |
2体 |
PC数が3人以上時、12レベル1体追加 |
冒険者は戦闘に入る前に、不意打ちを受けてさえいなければ、「隠れてやり過ごす」「引いて隠れる」を選択できます。また不意打ちされた状況を含めて戦闘開始した直後にも「強引に逃げる」を選択できます。
隠れてやりすごす |
冒険者代表が「目標値:宿敵レベル+5」の隠密判定に成功すると、戦闘を回避できる。 |
引いて隠れる |
探索深度を「-2D6」する事で、自動的に戦闘を回避できる。 |
強引に逃げる |
探索深度を「-1D6」し、逃げたPC全員のHPが「自身のHP最大値÷2」減少した上で、自動的に戦闘を回避できる。HP減少した際にHPが0以下になった場合、逃げ延びた先で生死判定を行う。 |
|
+
|
【 トラップ 】 |
【 トラップ 】
イベント表で「トラップA~C」が発生すると冒険者が踏み込んだフロアにはトラップが発生します。PCのいずれかが「宿敵レベル+5」を目標値とする「探索判定」を行い、失敗すれば「宿敵レベル+9」を目標値とする「危険感知判定」を行います。この危険感知判定に失敗すればトラップが自動的に発動します。探索判定に成功した場合、トラップの解除を試みる事ができます。「宿敵レベル+5」を目標値とする「罠解除判定」に成功しなければ、あるいは解除せずに進もうとすればトラップが自動的に発動し、また、解除に連続して2回失敗してもトラップは自動的に発動します。罠感知にボーナスを得る装備などの効果を得ている場合、この際の罠解除判定に+2のボーナスを得ます。
トラップA |
ダイス目 |
トラップ名 |
対応可能技能 |
発動効果 |
1 |
警報 |
スカウト・レンジャー |
次回行う遭遇戦闘の戦闘ランクが1段階上昇(最高Sランク)。 |
2 |
射出 |
スカウト・レンジャー |
1D6を振り、3以下が出た対象に物理ダメージ20点。回避目標値は「宿敵レベル+9」。 |
3 |
偽装棘穴 |
スカウト・レンジャー |
1D6を振り、2以下が出た対象に必中物理ダメージ30点。飛行対象には無効 |
4 |
毒 |
スカウト |
1D6を振り、1以下が出た対象に毒属性魔法ダメージ30点。生命抵抗目標値「宿敵レベル+7」。抵抗成功時半減。 |
5 |
瘴気 |
レンジャー |
PT全員に病気属性魔法ダメージ20点。生命抵抗目標値「宿敵レベル+7」。抵抗成功時半減。 |
6 |
擬態モンスター |
スカウト |
奥行き10Mの部屋にて【イビルインデックス】と遭遇距離1D6Mにて戦闘になる。 |
トラップB |
ダイス目 |
トラップ名 |
対応可能技能 |
発動効果 |
1 |
呪い |
スカウト |
1D6を振り、3以下が出た対象は精神抵抗目標値「宿敵レベル+7」に失敗時、次回イベント終了まで、器用B-1。 |
2 |
1D6を振り、3以下が出た対象は精神抵抗目標値「宿敵レベル+7」に失敗時、次回イベント終了まで、敏捷B-1。 |
3 |
1D6を振り、3以下が出た対象は精神抵抗目標値「宿敵レベル+7」に失敗時、次回イベント終了まで、筋力B-1。 |
4 |
1D6を振り、3以下が出た対象は精神抵抗目標値「宿敵レベル+7」に失敗時、次回イベント終了まで、生命力B-1。 |
5 |
1D6を振り、3以下が出た対象は精神抵抗目標値「宿敵レベル+7」に失敗時、次回イベント終了まで、知力B-1。 |
6 |
1D6を振り、3以下が出た対象は精神抵抗目標値「宿敵レベル+7」に失敗時、次回イベント終了まで、精神B-1。 |
トラップC |
ダイス目 |
トラップ名 |
対応可能技能 |
発動効果 |
1 |
瘴気のブレス |
スカウト・レンジャー |
1D6を振り、3以下が出た対象に毒・病気属性魔法ダメージ24点。精神抵抗目標値「宿敵レベル+7」。抵抗成功時半減。 |
2 |
光のブレス |
スカウト・レンジャー |
1D6を振り、2以下が出た対象にエネルギー属性魔法ダメージ26点。精神抵抗目標値「宿敵レベル+7」。抵抗成功時半減。 |
3 |
地震 |
スカウト・レンジャー |
PT全員に土属性魔法ダメージ20点。精神抵抗目標値「宿敵レベル+7」。抵抗成功時半減。飛行時無効。 |
4 |
烈風のブレス |
スカウト・レンジャー |
1D6を振り、2以下が出た対象に風属性魔法ダメージ24点。精神抵抗目標値「宿敵レベル+8」。抵抗成功時半減。 |
5 |
冷気のブレス |
スカウト・レンジャー |
1D6を振り、3以下が出た対象に氷属性魔法ダメージ26点。精神抵抗目標値「宿敵レベル+7」。抵抗成功時半減。 |
6 |
炎のブレス |
スカウト・レンジャー |
1D6を振り、2以下が出た対象に炎属性魔法ダメージ28点。精神抵抗目標値「宿敵レベル+7」。抵抗成功時半減。 |
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+
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【 回復の泉 】 |
【 回復の泉 】
イベント表で「戦闘B~S」が発生すると冒険者が踏み込んだフロアには回復効果を持つ泉や噴水が発生します。この水を飲むとPCのHPとMPが全快し、熟睡完了かつ満足な食事をしたと扱います。この効果は同一の泉からは1回づつ受けられます。この場からPCがいなくなると、この回復の泉は消滅します。
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+
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【 仮眠時の遭遇戦 】 |
【 仮眠時の奇襲 】
PCが睡眠のためにその場で仮眠を取る際、「戦闘」のイベントが発生した場合、敵が仮眠中に奇襲を仕掛けてきます。PCは「仮眠者」と「見張り」を作り、「前半組」「後半組」に分かれて交互に交替し全員が仮眠を取ります。冒険者代表は「1D6」をふり、「3以下」であれば前半組が、「4以上」であれば後半組のタイミングで襲撃が発生したとなります。PCは「目標値:宿敵のレベル+5」の「危険感知定」と「目標値:宿敵のレベル+7」の「聞き耳判定」を行えます。危険感知判定にPCのいずれかが成功すれば敵の接近に気がつき寝ていた者を起こして武装した上で、聞き耳判定に「+2」を受けられます。聞き耳判定にPCのいずれかが成功すれば、寝ている者を起こした上で戦闘開始までに30秒の時間の猶予を得られます。
襲撃してくる敵のレベルと数は以下のものとなります。
戦闘ランク |
出現エネミーのレベル |
出現エネミー数 |
追加出現エネミーと追加条件 |
B |
13レベル |
2体 |
PC数が3人以上時、12レベル1体追加 |
敵からの奇襲を危険感知判定で察知した際、冒険者は戦闘に入る前に、「隠れてやり過ごす」を選択できます。また聞き耳で察知した直後にも「強引に逃げる」を選択できます。
隠れてやりすごす |
冒険者代表が「目標値:宿敵のレベル+7」の隠密判定に成功すると、戦闘を回避できる。 |
強引に逃げる |
PC全員のHPが「自身のHP最大値÷2」減少した上で、自動的に戦闘を回避できる。深度に変更はないが、寝ていた者は眠れなかったとなり、もしHP減少した際にHPが0以下になった場合、逃げ延びた先で生死判定を行う。 |
奇襲を受けたものの戦闘に勝利した場合、PCは寝ていた者、見張りをしていた者関係なく、仮眠を取れたとして扱います。また、後半組が奇襲を受けた場合、前半組での仮眠者は仮眠をすでに取れているとし、その分の自然回復が適応されますが、戦闘後はすでに仮眠が終了していたとして戦闘消耗の自然回復は受けられません。
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最終更新:2017年10月22日 15:47