《 大規模戦闘ルール・海戦 》


海戦は船に乗った戦闘員どうしの戦いによって発生する。
このため大海原を戦場とした、船を城とする特殊な大規模戦闘となる。

海戦での大規模戦闘ルールは【大規模戦闘ルール・陸戦】を流用する。
その際、海戦での「戦略判定」は「戦略(海戦)」技能を使用する。

当然ながら、海戦に参加するには兵を乗り込ませる船を手に入れる必要がある。
なお、船の操船は部隊が行うため、PCは「技能:船乗り」は必須としない。

姉妹ルール 【 大規模戦闘ルール・陸戦 】【 簡易 交易ルール 】


《 船舶取得許可証の取得 》


操船のために船員を多く必要とする大型船舶は船そのものがあまりにも高価な商品かつ技術の結晶であるため、個人所有は無条件に認められておらず、レンタルすらも許可が必要となる。許可証を得るには名誉点と金銭の支払いを必要とする。

● 許可証一覧
許可証内容 取得必要名誉点 取得必要経費 内容
船舶購入許可証 100 5,000g or 5CP 船舶の個人購入および所有が許可される。
船舶賃貸許可証 50 1,000g or 1CP 船舶のレンタルが許可される。レンタル期間は拠点出港より拠点帰港までとなる。レンタル船が全損した場合の賠償金額は、レンタル価格の3倍となる。

陸上では兵士の部隊兵科のバランスで戦術の有利不利が変化するが、海戦では乗り込む船舶の合計「戦闘適応」値と、船に乗り込んだ部隊数の格差によって有利不利が変化する。

【 戦術 】 「戦闘適応値差」「合計部隊数差」「平均練度差」「平均武装差」
【 指揮 】 「平均練度差」「平均武装差」「直前の戦術判定失敗済み時に-1」

勝てねば無能 決定的有利 圧倒的有利 優勢 可不可なし 劣勢 圧倒的不利 決定的不利 勝てれば教科書入
合計戦闘適応値差 +21 ~ +11 ~ +20 +6 ~ +10 +1 ~ +5 0 -1 ~ -5 -6 ~ -10 -11 ~ -20 -21 ~
合計部隊数差 +8 ~ +4 ~ +7 +2 ~ +3 +1 0 -1 -2 ~ -3 -4 ~ -7 -8 ~
平均値差 +50 ~ +30 ~ +49 +20 ~ 29 +10 ~ +19 -9 ~ +9 -10 ~ -19 -20 ~ -29 -30 ~ -49 -50 ~
判定修正 +6 +4 +2 +1 ±0 ±0 -1 -2 -3


船に連れ込める戦闘員は乗り込む船の大きさに依存する。船を揃えるほど海の大規模戦闘に投入できる兵士を増やす事ができる。これを「船団」という。

さらに、船の収容部隊は操船要員でもあるため、乗り込む兵士は最低でも収容部隊数の半分以上が「海兵」という兵科でなければならない。「海兵」が不足した場合、操船が困難となり「戦略」「戦術」「指揮」に「-4」の修正を受ける。この「海兵」は船から降りた場合「歩兵」として扱う。

● 船一覧
船名 船種 戦闘適応 収容部隊数 倉庫容量 レンタル費 価格
 《 クナール 》 帆船 1 1 2,000kg 1,200g 4,000g + 5CP
 《 バルシャ 》 帆船 3 2 4,000kg 2,100g 7,000g + 8CP
 《 ハルク 》 帆船 5 3 6,000kg 3,000g 10,000g + 12CP
 《 コグ 》 帆船 8 4 8,000kg 3,900g 13,000g + 16CP
 《 ゴクスタ 》 ガレー 4 2 2,000kg 1,800g 6,000g + 8CP
 《 ロングシップ 》 ガレー 7 4 3,000kg 2,700g 9,000g + 12CP
 《 ドュロモイ 》 ガレー 11 6 4,000kg 3,600g 12,000g + 16CP
 ・PCは収容部隊数に依らず、船に乗る事ができる。
 ・倉庫は劣悪な住居扱いとして利用できる。1部隊を倉庫に置く場合、1,000kgの貨物と扱う。
 ・CPで取得した船舶を喪失した場合、それに要したCPは失われる。ただし同種の船舶を再取得する際、必要な金銭とCPは半分となる。

船種
帆船 海流や風を巨大な帆で捉え高速で移動する。海流と風に速度を依存しているため機動性に乏しい。人手をガレーほど多く必要としないため長期航海に向いており、空いたスペースを倉庫として兵器なども搭載しやすい。大型艦は喫水が深いため陸地に近い海域での運用には不向き。
ガレー 漕手を多数揃える事で海流や風の影響をある程度無視して海上を縦横無尽に移動する。このため高い機動性を有するが、所詮人力故に海流と風に乗った帆船を追いかけるのは至難。漕手が必要なために船のスペースは狭く、喫水が浅いが故に波の直撃を受けやすいため遠洋や遠征には不向き。


● 海兵部隊一覧
【 部隊 】 【 兵科 】 【 練度 】 【 武装 】 【 要雇用経費 】 【 アップグレード経費 】
囚人 海兵 50 30 1,500g 250g →水夫
水夫 海兵 60 40 2,000g 500g →水兵
水兵 海兵 75 50 3,000g 750g →海賊
海賊 海兵 80 60 4,500g -
海兵は陸戦において「歩兵」の兵科として扱える。


● 地の利(海戦)
【 河川・沿岸 】 【 大河・港 】 【 近海・内海 】 【 遠洋 】
帆船 コグ-3 クナール参戦不可 クナール・パルシャ参戦不可
ガレー デュロモイ-4 参戦不可
これにより変動する数値は「戦闘適応」となり、該当する船に適応される。


【 海戦においての損耗度回復 】


海上の船舶の衛生環境は決して良くはなく、閉鎖的な人員高密度の生活環境もあり、損耗度の自然回復は損耗度の半分までとなり、残り半分は拠点に帰港しなければ回復しない。


【敵船舶の拿捕】


海戦終結後、戦闘力を喪失した船舶は曳航する事ができる。
曳航可能条件は曳航船舶の合計最大収容部隊数が曳航する船の最大収容部隊数以上となる事である。この時、複数の船で1隻を曳航する事は可能となる。この時、1隻の船で多数の船を曳航する事もできる。ただし、曳航に参加する船は戦闘において身動きが取れず戦力に加算できない。

被曳航船/収容数 曳航船/収容数 曳航可不可
コグ1隻/4 ハルク1隻/3 不可
コグ1隻/4 ハルク2隻/6 可能
パルシャ3隻/6 デュロモイ1隻/6 可能

拿捕した船は「レンタル価格×2倍」の金銭を支払う事で修理し、CP支払いを要せず自軍船舶として接収できる。
修理せず売却する場合、売却価格は「レンタル価格」となる。


【 捕虜の扱い 】


海戦勝利後、戦意喪失した敵部隊は捕虜として倉庫に囚人として収容できる。その後拠点に帰港すると捕虜を何かしらの手段で金銭と交換できる。その際の収入は以下で算出する。

待遇 算出式
奴隷商人に引き渡す (敵部隊総額雇用費×敵部隊損耗度)×0.5
海軍に引き渡す (敵部隊総額雇用費×敵部隊損耗度)×0.25
衛視に引き渡す (敵部隊総額雇用費×敵部隊損耗度)×0.1

拠点に連れ帰った(雇用可能な)捕虜は1部隊づつ基本雇用費の半額で自軍に勧誘する事もできるが、その成功率は交渉手段と勧誘する部隊の「練度」によって変動する。勧誘に失敗した部隊は以後勧誘対象にできない。

交渉内容 練度49以下 練度50~74 練度75~89 練度90~100
言いくるめ -4 -6 -8 -10
裏社会 -3 -5 -7 -9
外交 -2 -4 -6 -8
反応判定 要達成値13 要達成値15 要達成値17 要達成値19


【 簡易船団データ 】



【 河賊 】
将軍 バンデッドリーダー(戦略10/戦術13/指揮12/軍師)
船種 船団 船数 戦闘適応 合計収容数 収容部隊
ガレー 【ゴクスタ】 1 4 2 【水兵 2】
合計 1隻 4 2 / 2
兵団 部隊構成 兵科総数 合計練度 合計武装
海兵 【水兵 2】 2 150 100
合計 2部隊 150 100
平均値 75 50
船代 8CP + 6,000 $
部隊雇用費 6,000 $

【 北海の略奪者 】
将軍 ヴァイキングウォーリーダー(戦略12/戦術15/指揮14/軍師)
船種 船団 船数 戦闘適応 合計収容数 収容部隊
ガレー 【ロングシップ】 1 7 4 【海賊 4】
合計 1隻 7 4 / 4
兵団 部隊構成 兵科総数 合計練度 合計武装
海兵 【海賊 4】 4 80 60
合計 4部隊 80 60
平均値 80 60
船代 12CP + 9,000 $
部隊雇用費 18,000 $

【 遠洋の略奪者 】
将軍 パイレーツリーダー(戦略12/戦術15/指揮15)
船種 船団 船数 戦闘適応 合計収容数 収容部隊
帆船 【コグ 1】【ハルク 2】 3 18 10 【海賊 4】【水兵 4】【囚人 2】
合計船数 3隻 18 10 / 10
兵団 部隊構成 兵科総数 合計練度 合計武装
海兵 【海賊 4】 4 320 240
海兵 【水兵 4】 4 300 200
海兵 【囚人 2】 2 100 60
合計 10部隊 720 500
平均値 72 50
船代 40CP + 33,000 $
部隊雇用費 33,000 $

【 内海の海軍 】
将軍 ネイビージェネラル(戦略14/戦術16/指揮15)
船種 船団 船数 戦闘適応 合計収容数 収容部隊
帆船 【コグ 2】【ハルク 3】 5 31 17/17 【正規兵 2】【水兵 13】【囚人 2】
ガレー 【デュロモイ】 1 11 6/6 【正規兵 2】【水兵 3】【囚人 1】
合計船数 6隻 42 23 / 23
構成兵団 部隊構成 兵科総数 合計練度 合計武装
歩兵 【正規兵 4】 4 300 300
海兵 【水兵 16】 16 1200 800
海兵 【囚人 3】 3 150 90
合計 23部隊 1650 1190
平均値 71 51
船代 84CP + 68,000 $
部隊雇用費 72,500 $

【 シーサーペント 】
将軍 シーサーペント(戦略12/戦術14/指揮16)
船種 船団 船数 戦闘適応 合計収容数 収容部隊
近海・内海水棲怪物 【シーサーペント】 1 20 15 【巨体 15】
合計 1隻 20 15 / 15
兵団 部隊構成 兵科総数 合計練度 合計武装
海兵 【巨体 15】 15 900 750
合計 15部隊 900 750
平均値 60 50

【 クラーケン 】
将軍 クラーケン(戦略12/戦術14/指揮16)
船種 船団 船数 戦闘適応 合計収容数 収容部隊
遠洋水棲怪物 【クラーケン】 1 40 25 【足 10 + 巨体 15】
合計 1隻 40 25 / 25
兵団 部隊構成 兵科総数 合計練度 合計武装
海兵 【足 10 + 巨体 15】 25 1500 1250
合計 25部隊 1500 1250
平均値 60 50


最終更新:2020年05月22日 19:36