velsuch(ヴェルシュヒ)
道場の魔女 その性質は享受
人生の中での最大の束縛から抜け出せたと思っていた彼女だが、それは見かけだけであった。
彼女は、自分の中には既に、父の怨念である「人を超えた技への渇望」以外残されていなかったことに気づかなかった。
「魔女と戦う」、それを理由に力をつけ続けた彼女は、ただひたすらに限界へと挑んでいた。
そして、気がついた時には彼女の風貌はすでに人間の域を逸脱し、怪物と呼ばれるほどであった。
人の営みに精神的に疲れ、実家へ帰った時に、彼女の存在を心から喜んだのは父だけであった。…彼女の名を忘れ、ただ彼女に託した夢の成就をよろこんだ父だけであった。
そして、自らの剣で彼の体を袈裟に切りおろした瞬間、自分を理解する存在がいないことに絶望し、魔女となり果てた
この魔女は人間を食らわないし、魔女化した山奥からも動かない。ただ、不幸にも近づいた人間に自分の力を押し付けるだけだ。世界への痛みを、嘆きを、怒りをこめて。
彼女を真正面から倒すことは難しい。だが、彼女の与える力を自分のものにすれば、彼女はおのずと力を失い、消え失せるであろう
使い魔
ケイル
道場の魔女の使い魔
魔女の周りにまとわりつき、彼女が全ての力を出すことを抑えている。父親の束縛の象徴ともいえる。
最終更新:2012年11月16日 22:51