レイラvsレイチェル①

偶然、平時は行動を共にしているラフェリアと離れ、散歩そしている日のこと。
前から同じように一人で歩いてくる少女がいた。
初めてみる顔だなあと少女を見ていると、少女と目が合う。
そのすぐあと、自分の身長ほどの大きさの火の玉がこちらに向かって飛んでくる。

「うわっ!?」

これはどこから来たのか、少女が放ったのか、そんなことを考える間もなく、左に跳んで間一髪で火の玉を避ける。

「あら、あれを避けるなんて、なかなかやるじゃない」

おそらく少女のものと思われる声が聞こえる。

「いきなり――」

何をするの、と言おうとしたとき、また火球が飛んできた。
再びそれを避け、少女に尋ねる。

「何が目的ですか?」

「空腹なのよ!それに、目が合ったらバトルをする、それが筋ってものでしょう?」

空腹だと人を襲うなんて、人を食べるのか?とか、通りすがりを食料として襲うとは、理由が理不尽すぎる、とか、言いたいことはたくさんあるけれど、何より――

「目が合ったらバトルするって、ポ○モントレーナーか!」

レイラの叫び声が、周囲に虚しく響いた。

 

作者:銀

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最終更新:2014年05月18日 03:44