鏡の国のアリス・プロジェクト2

フェンリル「お、おい、一体どうしたんだよお前ら!」

フェンリルの前には邪魔イカさん家の三人組。しかし何かがおかしい様子。

透伊「ヒヒッ、ヒヒヒヒヒッ……!」

結「ううっ……うああ……」

ヌシ「……………………」

フェンリル「ふざけてんのか? だったら笑えねーぞ」

フェンリルが一歩前に進んだ時、結が叫び声を上げた。

結「や……ああああああああああああああっ!!!!」

フェンリルの呼び掛けが全く聞こえていないのか、彼女は突然襲いかかってきた。
その後を追うように、透伊も奇声を発して飛びかかる。
ヌシは無言でマシンガンを取り出し、躊躇うことなく引き金を引いた。

フェンリル「危ねえ!!」

フェンリルは慌てて飛び退く。銃弾のうちの1発が頬を掠めた。

透伊「ヒヒヒヒヒッ、ヒヒャハハハハハ!!」

フェンリル「事態が飲み込めねえ以上、迂闊に手を出す訳にもいかねえ……ここは一旦引くしかねえな……」

「そうはさせねぇぜ、オリジナル」

後方から声が聞こえた。戦闘に気をとられていたフェンリルはあわてて振り返る。

フェンリル「誰だ!!?」

フェンリル(?)「それはお前が一番良く分かってるんじゃねえのか?」

フェンリル「なっ……俺……!?」

そこに居た人物は、フェンリルと全く同じ顔、同じ姿、同じ服装をしていた。

フェンリル(?)「1つの世界に同じ悪魔は2体も要らねえ。オリジナルのテメエはここで死ねや」

その人物の背後では、30mほどもある巨大な狼がこちらをじっと見つめていた。
 

作者:パラソル

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最終更新:2014年05月19日 21:56