スレンダーマン編1

【出ると噂のスポットでの肝試しに参加させられてます】

譲「怖い、帰りたい」
懐中電灯ペカー

鳴海「気持ちは分かるけど、呼んでくれた人たちに申し訳ないでしょう」
懐中電灯ピカー

譲「帰りたい、帰れない。チクショウ」

鳴海「だいたい、そんなに怖がる必要はないでしょ?」

譲「一方的に危害をくわえてくる可能性のある実体のない存在ってすげー怖くね?」

鳴海「なんか世間一般の幽霊怖いと違うね」

譲「幽霊そのものよりも一方的に攻撃を受けなきゃいけないっつーのが怖い。というか嫌。戦場の狙撃兵と同じ感じ」

鳴海「その喩えは分かるような、分からないような…」

譲「つうかお前は平気なんだな?悪いが、こういうの苦手なんだと勝手に思ってた」

鳴海「もともと幽霊とかあまり信じてないからね。所詮、万人の想像力が恐怖心の余りに生み出した妄想だもの」

譲「強いなぁ」

鳴海「それよりも尖った、前衛的な想像力と溢れる語彙力から生み出されるおぞましくも美しい文章のほうがよっぽど怖いからね」

譲「強すぎだろ。アザトゥースに出会ってもSAN値減らなさそう」

鳴海「いや、流石にそれは…」

ガサガサガサッ

鳴海「何!?」ビクッ
譲「…」スッ

譲「森と茂みしか見え…待て……クソ、マジかよ」

鳴海「え…?」

譲「鳴海、お前は絶対にこっち見るな。真っ直ぐ道だけ見てろ」

鳴海「いや、何があったのよ…?」

譲「スレンダーマンみたいなのが『俺を見て』すぐ消えた」

鳴海「いや…嘘でしょ…?だってあれ…」

譲「驚かすための仕掛けかもしれないがな…。いいか、真っ直ぐ前だけ向いて走ってあの3人呼んで来い」

鳴海「…君は」

譲「ネタばらしが来ると信じてシグザウエル撃ちながら逃げ回る。それしか能が無いからな」

鳴海「いや、でも」

譲「早く行ってくれ。俺が囮になってる間はお前は安全だから、頼んだぞ」ダッ

鳴海「………あああぁぁもうッ、死ぬ気で呼んでくるしかないじゃない!!」ダッ





スレンダーマンとは、「黒いスーツと白いシャツとネクタイ」、「顔に目や口が全くない(のっぺらぼう)」、「背の異様に高い痩せた体型」などが特徴の架空のクリーチャー。ターゲットにされた人間の視界外にスレンダーマンがいるときは視界に入るようにテレポートする。
スレンダーマンに接触されると死ぬ。スレンダーマンの手が届く範囲に接近されると死ぬ(通称肩たたき)。また、長く見続けていると正気を失って死ぬ。

 

作者:代理店

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最終更新:2014年05月20日 03:04