結「うう……」
ヌシ「季節の変わり目に体調崩すのは相変わらずだなー」
透伊「本当ですよー。今日は安静にしててくださいね」
結「……不安要素が言うな」
~数時間後~
コンコン
結「……誰だ?」
怜「よ。珍しいわね。あんたが風邪ひくなんて」
結「お前か……その手に持っている物は?」
怜「ん?おかゆ」
結「は……?」
怜「私が風邪ひいた時あんたが作ってたでしょ?私やられっぱなしって嫌だから」
結「……厚意と受け取っていいんだよな?それは」
怜「何言ってるのよ、当然じゃない。ほら」
結「ああ、すまん……な!?」
怜「? どうしたの?」
結「おい、これは『おかゆ』なんだよな?」
怜「当たり前でしょ」
結「つかぬ事を聞くが……何を入れた?」
怜「あの研究者に体にいいもの聞いて片っ端から入れたわ。卵、ネギ、レモン、ほうれん草、小豆、豚肉、レバーetcetc……」
結「…………すまん、今は食欲が無くてな……薬を飲んで寝る」
怜「あ、薬ならそのおかゆに入れちゃった」
結「!!!??」
怜「遠慮なんかしなくていいのよ。なんならあーんってしてあげるから」
結「~~~……!!!」
怜「ほら、あーん」ゴゴゴゴ……
結「……!」
パクッ
怜「どう?美味しいでしょ?」
結「」
怜「あれ?……寝ちゃったのかしら。よっぽど熱があったのね」
それから、結さんは翌日の夕方ごろまで目を覚まさなかった……
【翌日】
結「一日で治るとは……にわかに信じがたいな」
怜「だから言ったでしょ」
作者:邪魔イカ