作者:代理店
譲「……」スタスタ
怜「……」スタスタ
譲「お」ピタ
怜「あ」ピタ
「「……………」」
譲「ここであったが百年目ぇぇぇッ!!!」
怜「わーちょっとちょっと!!何で!?わたし何かした!?」
譲「SIG返せ!!」
怜「今持ってないんだけど」
譲「(゚д゚#)ハァ?」
怜「持ってないものは仕方ないってば!」
譲「えー…まぁいいか。出来るだけ早く返してくれ」
怜「りょーかーい」
譲「んー。そんじゃあまた」
怜「うん、また……あ、いや、ストップ」
譲「ん?」
怜「…今日は何月何日?」
譲「12月23日だけど…それが何だ?」
怜「トリック オア トリート!!」
譲「そりゃ10月31日。今日もクリスマスじゃねーけど」
怜「あ、あれ?」
譲「まぁ言わんとするところは分かった」
怜「(・∀・)キター」
譲「しかぁし!何も持ってねーぞ」
怜「えー?女の子にプレゼントの1つや2つ、用意しておくのが紳士ってもんでしょ」
譲「そんなこと言われても…どこに女の子ガッ!!?」
怜「ひどーい!!デリカシーが足りてないんじゃない!?」
譲「そうやってすぐ手が出るとこに女の子っぽさないじゃん…」
怜「う~…気にしてることなんだからぁ…。あんまりチクチク言わないでよ?」
譲「あー悪ぃ。んで、プレゼントだっけか」
怜「そうなんだけどさー、実はあんまり期待してなかったり」
譲「それは俺に?俺のプレゼントに?」
怜「あるんなら期待するけどさぁ…あ、いや、やっぱあっても期待できないか。センス無さそう」
譲「物があるかどうかの期待はともかく、センスの有りや無しやは聞き捨てならねぇな」
怜「ふぅん…。じゃあ、1万円で彼女に何買ってあげる?」
譲「もし仮に万一彼女ができたらっつー仮定になるけど…株取引で何倍かにして、利益の半分を現金で渡す。これで好きなモン買えって」
怜「(゚д゚)」
譲「8割冗談だよ」
怜「2割本気なのが嫌だよ…。だからモテないんだよ?」
譲「そう言われてもなぁ、彼女いらないし。というかお金は人間の最大の需要対象だから絶対喜ばれるって」
怜「嬉しいかも知れないけど、彼氏からそんなのもらったら戸惑いを隠せないよ…」
譲「何で?効率性MAXじゃん。気に入らないもの贈って金を無駄にするよりはるかに」
怜「う~ん…そういうことじゃないんだけどなぁ…」
譲「何がダメなんだよ?」
怜「う~ん、真心?」
譲「あぁ、手作りか」
怜「『ホントに欲しいものは教えなくても分かってくれる』って考えてる女の子、多いよ?」
譲「バカ以外の何者でもないなソイツら。おめーの彼氏はエスパーか」
怜「みんな超能力者が恋人なんだよきっと………」
譲「そんな読心系男子イヤだろ……ん、俺の顔になんかついてる?」
怜「そうじゃなくって。私の欲しいもの、当ててくれないかなって」
譲「そういうのヤだねって話したばっかじゃんか…んー、冬物のコート」
怜「え、正解」
譲「マジか、適当に言っただけなのに」
怜「これは期待しても良い感じ?」
譲「するだけムダだな。大体、ここで俺が『あーやっぱり?用意しといて良かったわー』とか言いながらコート出してこれたら、もっとモテてもいいと思わねぇ?」
怜「あぁ、なるほどね。それができないから…」
譲「モテない、と…」
怜譲「「あ~……」」
譲「な?」
怜「いや、なにがよ」
譲「…じゃあまぁ、そういうことで」
怜「うん、じゃあね~」
怜「あれ!?結局プレゼントは!?」