それは大塚が、幹部会議の最中に何気なく放った一言から始まりました。
大塚 「そういえばさ、ケイドロって遊びあったよなぁ。あれ楽しかったなぁ」
サクラ 「え……?」
言弁 「ケ、ケイドロ、で、ござるか……!」
ポリシア 「……」
千登世「大塚さんッ! 滅多なことを言わないでくださいッ!!」
大塚 「えっ?」
突如として殺気立つ会議室。
大塚 「えっ、えっ? 俺何か変なこと言った?」
状況の飲み込めずわたわたする大塚に返事するものはなく。
ポリシア 「……どうします?」
言弁 「儂は、儂個人の意見としては反対だ。しかし」
ポリシア 「そうですか。千登世さん」
千登世「私は……」
言葉を濁し、下を向く千登世。そんな彼女の後に続くように、サクラは目を瞑って頷くと、呟いた。
サクラ 「……。それが、大塚の望みであれば……承知しました。このサクラ、命をかけても、ケイドロを開催させてみせましょう」
大塚 「えっと。えっ? やるの? ケイドロ?」
それから程なくして。
サクラ
「通達でーす! この度、大塚を主催としたケイドロ大会が開かれることになりました! 勝者にはなんでも願いが一つ叶う魔法の石を差し上げます! 皆様こぞって参加してくださーい!!」
サクラによる、ケイドロ大会の告知はあまねく人々に伝わっていった。
これに対する人々の反応は――。
志苑「け、ケイドロだとッ!?」
ロイド「馬鹿なっ、奴は正気か……?」
アリス 「こうしちゃいられないわね……! 行くわよ、オパール!」ニャーン
凛太「ケイドロですかー。友達とよくやりましたですねー」
紅 「私は……参加したくない……! でも、みんなが参加するなら、私が、みんなを守らなくちゃ……!」
譲 「へっ。所詮は遊びだろ? やってやるよ」
フェンリル 「大塚……一体やつは何を考えているんだ……!?」
怜 「……ふむ」
茜 「ふんっ、あのクソメガネ(大塚)が主催か……よし、やってやろうじゃないの」
セクシーオジサン「ようやく私のセクシー拳法を見せる時が……!」
七瀬「ケイドロかぁ。これ参加したら、さすがの僕も死ぬかな? なんてね」ニヤリ
ヌシ「へー」
結 「私はパスだな。こんなこと、命がいくつあっても足りない」
透伊「んー。これ終わったら筋肉痛になりそうだんねー」
ドロ太「……」
日和「か、勝てば……願いが一つ、叶うのですか? うーん……」
レイチェル「ケイドロ……ケイドロですって……? あの眼鏡、本気なのかしら? だとしたら、ククク……楽しくなりそうね……!!」
更紗(勝てば元の世界に帰れる。このチャンスを逃すわけにはいかない。しかし、ケイドロか……!)
久信「ヒッサノブ! ヒッサノブァッァァ!! プルァァァァァ」フシューッ
多かれ少なかれ、『この世界』の住人に衝撃を与えたのであった。
かくして、血を血で洗うケイドロ大会が開催されることとなったのである――。
大塚「えっと、なにこれ、戦争?」
―続く?―