作者パラソル
その昔、織姫と彦星がおりました。
アリス「はい! 一日織姫でーす!」
フェンリル「彦星って確か男だよな? なんで俺が…。」
アリス「ちっちゃい事は気にすんなっ!」
俺「それ、わかちこわかちこー。」
フェンリル「誰だお前」
織姫と彦星は大変仲がよく、いわゆるリア充しておりました。
フェンリル「ナレーション適当すぎじゃねーか?」
アリス「ちっちゃい事は気にすんなっ!」
俺「それわkアリス「お弁当でも食べて機嫌直してよ!はい、あーん。」
フェンリル「ん、あー…っと待て待て、なんか虫の羽が見えたぞ。」
アリス「大丈夫大丈夫、トンボが入ってるだけだから。」
フェンリル「いやいやそれ全然大丈夫じゃない…ってうわなにをするやめ」
レイチェル「…………。」
二人がキャッキャウフフしすぎてなかなか仕事をしないので、神様は怒りました。
レイチェル「はいストーーップ!! 彦星、なーに私以外になついちゃってるのか・し・ら?」
アリス「!」
フェンリル「げっ、コウモリ女!? ……あっ。」
レイチェル「……また一から躾けないと分からないみたいねぇ……?」ニッコリ
フェンリル「」ガクガクブルブル
レイチェル「それと、 織姫? 誰に許可取って人のペットに手出してるのかしら?」
アリス「フェンリ…彦星はペットじゃないよ! だから何しようと私達の勝手でしょ?」
レイチェル「っ……じゃあ百歩譲って二人で遊ぶことには目を瞑ったとするわ。でも織姫? あなた最近全然仕事してないみたいじゃない。」
アリス「えーと…それは、機織り機が使えなくなったから……。」
レイチェル「それは前も聞いたわ。だから新しいのをあげたでしょ?あれはどうしたの?」
アリス「燃えちゃった。」
レイチェル「何やってんのあんた!!?」
アリス「まるで魔法みたーい。不っ思議ー。」
フェンリル(凄い勢いでとぼけてやがる……)
レイチェル「ちょっと大塚、こっち来なさいよ」
大塚「ん?どうしたんだい?」
サクラ「それ以上大塚に近づいたら容赦なくあなたを倒します。」
レイチェル「私動いてないんだけど……。まあいいわ。大塚、最近の織姫と彦星の関係は目に余るものがあると思うんだけど。」
大塚「そうかなぁ…?」
サクラ「大塚、ネクタイ曲がってます。動かないで。」
大塚「ん、いつもありがと。」
レイチェル「……。」イラッ
レイチェル「………だから、貴方の力で大きな河を流して欲しいんだけど。」
大塚「んー、どうしようかなー……っとサクラ、口元に米粒付いてる。」ヒョイ
サクラ「なっ……///」カァァ
レイチェル「…………。」ピキピキ
サクラ(………殺気!)
とうとう神様は天の川を隔てて二人を引き離してしまいました。
アリス「フェーンーリールーー(泣)」
紅「そんなに会いたいなら、ホウキで飛んで行けばいいんじゃない?」
アリス「私飛べないもん。飛行魔法学履修してないし」
紅「ひこ……何て?」
アリス「飛行魔法学。魔法学校の選択科目なんだけど、人気だから後回しにしちゃった」
紅「ちょっと待って、学校行ってるとか初耳なんだけど。」
アリス「それはまた別のお話、ってことで。」
紅「教えてよー!」
アリス「ふふふー、内緒ー。」
山田(結局この娘達仕事してないけどいいのか?)
燐火「物陰から女の子覗いてるオジサンがいるー。」
纏華「キモーイ。」
魅闇「あー、駄目駄目、全然駄目。人の恋路を邪魔する奴は!月に代わってオシオキだべえ~。」
僻名「また何言ってんだお前は……。色々混ざってるし。」
魅闇「最後ドクロベエの真似してみたんだけど、似てたかな?(ゲス顔)」
僻名「そこはせめてドヤ顔しとけよ。あと、全然似てなかった。」
魅闇「……もー、ひーちゃんは素直じゃないんだからぁー」ギュウウウ
僻名「痛い痛い痛い!!似てた!似てたから間接技止めて!!」
魅闇「一旦話を戻そっか。確か、いかに百合カップルをくっ付けるかって話だったよね。」
僻名「あれ、そんな話して…」
魅闇「………。」ニコニコ
僻名「してたな、うん、してたしてた。」
魅闇「考えたんだけど、とりあえず年一くらいでひょいっと橋架ければいいんじゃないかな?」
僻名「…………えっ?」
魅闇「それと、面倒くさいから雨降った年は面会無しでいいんじゃないかな。」
僻名「…………えっ?」
こうして年に一度、七夕の日だけ天の川に橋が架けられ、二人は会うことを許されましたとさ。おしまい。