第10回トーナメント:予選③




No.6221
【スタンド名】
カラー・オーケストラ
【本体】
小野乃木 小町(オノノギ コマチ)

【能力】
色の持つイメージを現実化させる


No.4054
【スタンド名】
ピクニック・バイ・ザ・モーターウェイ
【本体】
ビーヴィオ・ベルトット

【能力】
物体の移動の軌跡を可視化し、移動等に扱う




カラー・オーケストラ vs ピクニック・バイ・ザ・モーターウェイ

【STAGE:夜の街】◆3p07Uw3oRY





「・・・・・・」

とある町に一人の若者がいた。
眼鏡の掛けた若者、名は『ビーヴィオ・ベルトット』。イタリア人だ。
彼の所持している物、大きなリュック。これは彼にとって旅には欠かせない。
旅先では必ずハプニングが存在する。本人はよく、そのハプニングの流れに巻き込まれる。


「ゴミ箱ォ~・・・」

何やらゴミ箱に用があるのだろうか。

ベルトット「このカゴ・・・ご丁寧に『ゴミ箱』っつー書かれているのによォ・・・コイツの横には『ゴミはゴミ箱へ』って書かれた看板がある・・・
日本人読めない日本語なのかこいつァ・・・
ゴミはゴミ箱へって当たり前書いてんじゃねェ!!」

罵声を上げ、ゴミ箱をサッカー選手のごとく蹴り飛ばす。


ゴミ箱に僅かながら入ったゴミをコンクリートの地面に散乱させながらゴミ箱は空高く宙を舞う。
そのゴミ箱は重力に引っ張られ下へ落ちて行く。
その落ちて行く先にはハミングしている白い和服の少女がいた。

「~~~♪」

ベルトット「・・・・・・ハッ!」

「~~~♪・・・痛ッ!?」

ゴスッと妙な音を立てて頭に直撃し少女は短く叫び倒れる。

ベルトット「お、おい大丈夫か!?」

「あ、その・・・自分英語ノーノー!ノースピーキングプリーズ!」

この時ベルトットはイタリア語で話していた。
なにで彼女にとってはちんぷんかんぷんだった。

ベルトット「あ、悪い。日本語で話さないと通じないよなァ・・・ゴホン!・・・大丈夫か?」

「だ、大丈夫・・・」


ベルトット「そうか、それは良かっ・・・ん?おい、それって・・・」

少女の足元に落ちた赤い封筒を指差す。

ベルトット「それってもしかすると『あの招待状』か?」

封筒を素早く足で踏み隠した。

「あ、えっと・・・いやなんのことかな~♪・・・」

ベルトット「ということはお前が最初の対戦者か?」

でかいリュックの外ポケットから赤色封筒を取り出した。
それは少女が持っていた封筒と同じだった。

「・・・!」

ベルトット「誤魔化す必要はねェぞ。俺はスタンド使いだし、今回の大会の対戦者だ。
名前聞いていいか?あ、俺の名はベルトットって呼んでくれ」

小町「・・・小野乃木 小町(おののぎ こまち)。
小野乃木か、小町のどちらかで呼んでいいですよ」

ベルトット「・・・悪いが俺、日本語噛みやすいから小町って呼ぶからな」

小町「はい、分かりました。・・・・・ちょっといいですか?」

小町は袖に手を突っ込み何かを探す動作をした。


ベルトット「ん?何ーーー」

小町「食らえッ!!」

袖から赤のスプレーを取り出して素早くスプレーを男の顔に吹き付けた!

ベルトット「うおっ!?」

咄嗟に手で覆い、スプレーが手に吹きかかる。
この行動により視力を奪われることを防ぐことが出来た。

小町「『カラー・オーケストラ』ッ!」

だが手で顔を覆うことでその間のm視界は閉ざされている。
小町はその瞬間の見逃さなかった
先制にスタンドを見せたのは小町だ。

小町「先手必勝ッ!」

小町の狐のようなスタンドがラッシュをで殴りつけようとした。
しかし突然ベルトットの姿は消える。

小町「なっ!?どこにーーー」

「ここだァ!」

上空から聞こえた。驚いて顔を上げるとベルトットが今にもスタンドを使って攻撃しようとしていた。
小町はすぐに自分のスタンドでガードした。

PBTM『ウラァッ!』

小町「ぐっ・・・!」

攻撃を浴びさせたビーヴィオはそのまま地面へ着地した。


ベルトット「よっ...と、ヌムゥ・・・まさかスプレーを吹きかけるとは・・・和風と洋風を重ねた組み合わせかァ・・・」

小町「・・・・喋っている暇があるなら止血、したほうがいいですよ。その手」

ベルトット「止血?・・・・ん?」

ベルトットの手には先ほどのスプレーで紅く染まっていた。
そこから液体がダラダラと流れ出ていた。
紛れもない血だ。

ベルトット「!! こいつはヤバイ!」

リュックからあるものを取り出した。
旅の救急用として必ず入れてる包帯だ。それを手にきつく巻き付けた。
圧迫止血で血はなんとか止まったようだ。
しかしーーー

小町「でもそれは無理なんです」

止血出来たのはほんの少しだけだった。
最初は出血は抑えれたが、包帯がみるみる紅く染まって再び大量の出血が始まった。

ベルトット「こ、こいつァ・・・!」

小町「赤色を血として具現化させて出血させました。
色が血になって液体化しちゃったから包帯についた血の色・・・赤色だからそれを血に具現化して包帯が血になった。だから包帯で圧迫出血しても血は止まらないんです」

ベルトット「・・・・・・」

簡単にえげつない行為をする少女。
だが彼女の心境はーーー

小町(こんだけのヤバイことやれば降参するかな・・・というか早く降参してよ!血がドバドバ流れているの見るの嫌だから!早く降参して!)

といった心境であった。


ベルトット「・・・・恐らく降参させようという魂胆だな」

小町「な!・・・なんのことかな~~♪」

ベルトット「悪いが・・・」

リュックからチャッカマンのような道具を取り出した。

ベルトット「この勝負は降りねェ!」

小町「えっ!」

その道具を点火させ自身の手を焼いた。

『焼灼止血法』。
熱で焼いて傷口を強引に塞ぐ止血方法。

ベルトット「熱ィ・・・まあこうすれば血の色じゃなくて火傷した色だから血が出ることはねぇだろうよォ!」

小町「なんて無茶苦茶な・・・!」

ベルトット「無茶苦茶はこの人生いくらでもやった!今度はこっちの番だぜ!」

小町「・・・!! 『カラー・オーケストラ』!」

カラー・オーケストラが沢山ある尻尾の先で小町の周りの地面を黒で塗りつぶした。
塗りつぶされた所にまるでそこに引き寄せられるようにゴミや葉っぱが吸い込まれていく。

小町「この黒は大穴になった!この穴は私以外は皆引っ張られて落ちる!全てを引っ張るこの穴に落ちたいならかかって来なさい!」

ベルトット「ああ、落ちてやるぜ!」

小町「ちょ、ちょっと待って!この穴に落ちたら命の保証はないよ!?」

ベルトット「決めたからには実行するぜ!」


ベルトットは空間を掴むように手を動かすと、なんと梯子のように登り始めた。
『ピクニック・バイ・ザ・モーターウェイ』。
過去に通った軌道を光の筋として目撃し、その筋を掴むことが出来る。

ベルトット「今俺が掴んでいるのは小さい小さい埃が通った軌道の筋だ。この軌道の先は穴に向かっている・・・・だがその途中には・・・ッ」

ベルトットの拳が強く握られた。

ベルトット「お前さんがいるッ!!」

小町「・・・!」

ベルトット「手遅れだ!過去の通った軌道は変えれやしねェ!」


そう言って光の筋の速度に乗っかり小町のいる方向へと導かれる。小町の距離がすぐそこになったところで光の筋から手を放した。手放さないと穴に落ちていくからだ。
ベルトットは確信した。この攻撃で仕留めれる。
そう思っていた。
だが彼は甘く見ていた。彼女の服が白かった。それだけにスタンドの殴打は止められた。

小町「危なかった・・・」

スタンドの殴打を止めたのは小町の白い服が具現化したトリモチだった。

ベルトット「なん・・・だとォ!?」

ベルトットは頭の中で考えた。この状況をどう裏返すかを。
しかし彼の能力は光の筋を掴むことが最低条件。両手をトリモチで捉えられた今、出来ることは何もない。

小町「すみませんがこの勝負、私の勝ちですね・・・
『カラー・オーケストラ』!
オラオラオラオラオラオラオラオラオラ・・・オラァッ!」

狐の姿をしたスタンドが拳と尻尾全部をした全力のラッシュをかました。
あまりにも数の暴力パンチにベルトットは意識を失った。

街灯で白く輝くように照らされた少女は大きく背伸びをする。

小町「落ち着いて行動すればあなたは罠に引っかからずに勝てたのに・・・・・。
いや、これは違う・・・落ち着いて行動すれば餅に引っかからずに済んだのに・・・・。
・・・・もっと餅ついて行動出来れば餅に引っかからずに済んだのに・・・フフ、これだね・・・・
ふぅー・・・・・・・・せーっの!
もっと餅ついtーーー」

★★★ 勝者 ★★★

No.6221
【スタンド名】
カラー・オーケストラ
【本体】
小野乃木 小町(オノノギ コマチ)

【能力】
色の持つイメージを現実化させる








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最終更新:2022年04月17日 12:09