暗闇にヤギを探して

暗闇にヤギを探して

作者 穂史賀雅也
イラスト シコルスキー
レーベル MF文庫J
分類 禁止図書
巻数 3巻(完結)
ジャンル 現代ラブコメディ

「勝負は下駄を履くまで分からない」

登場する幼馴染

世田谷風子(せたがや ふうこ)

年齢 高校一年(同い年)
幼馴染タイプ ずっと一緒系
属性 ツンデレ、お隣同士
出会った時期 幼少期(最低でも保育園に通っている頃から)
 合人の隣家に住む幼馴染。十年以上前、世田谷家が引っ越してきて以来、家族ぐるみの付き合い。両親が共働きで家を空けることが多いため、草加家で食事を共にすることが多い。合人の部屋とは窓越しに行き来できる部屋配置で、勝手に合人の部屋でくつろいでいることも日常茶飯事。保育園から中学校まで、ずっと同じ学校だったが、現在は別々の高校に通っている。
 いつも不機嫌そうにしており、口が悪く攻撃的。気に入らないことには決して妥協しない性格なため、よく周囲とトラブルを起こし、その度に合人にフォローされてきた。合人にも、普段から攻撃的な物言いをすることが多く、理不尽な仕打ちをすることもしばしばだが、本音は合人に構って欲しいがための照れ隠し。他のヒロインとのデート中に乱入してくるなど行動はかなり積極的。その様は肉食動物とも評される。
 容姿は合人いわく「黙っていればそれなりに可愛い」。学校に行くとき以外は、動物の着ぐるみ(毎回違うものを着ており、猫やパンダやキリン、サメやカマキリなど多岐に渡る)を着用しており、着ぐるみ少女として近所で有名。

草加合人(くさか あうと)

年齢:高校一年
 この作品の主人公。顔つきのせいでぼーっとしてるように見られるが、真面目で成績優秀。咄嗟に書類の不備を指摘して提出期限の延長を承諾させたり、風子が同級生と揉めているのを無関係な通行人のふりをして近づき助け出したりするなど、機転の利くところも見られる。困った時も表面上は慌てふためくことはなく、哲学的な言い回しで掛け合いをすることが多い(これは穂史賀作品の特徴とも言えるが)。この手のラブコメ主人公にはありがちだが、ヒロインたちの気持ちには鈍感。
 風子と口喧嘩することも多く、理不尽な仕打ちをされることも日常茶飯事だが、いつものことだからと引きづることはなく、翌日には平然としている。
 暗いところや怖いものが苦手で、お化け屋敷やホラー映画、水族館の暗いブースなどにも近づけない。

エピソード

  • いつも学校帰りの合人を駅で待ち構えている。いろいろ理由をつけているが、合人と一緒にいたいがため。
  • 今の高校を受験したのも、合人と同じ高校に通いたかったから。しかし、合人が落ちてしまったため裏目になる。
    • 当時の風子の学力ではレベルが高すぎ、周囲からも無謀だと反対されていたが、合人と同じ学校に行きたいがため必死で勉強した。合人は、実力通りなら問題なく合格レベルの学力があったが、試験当日のみ絶不調に陥ってしまった。
  • 「初めて、狙撃されたのは、ここに引っ越してきてすぐの時」
    • 合人に「誰かを好きになったことはあるか」と聞かれて「ある」と答えた後に返した台詞。
      • 風子いわく人を好きになるのは銃で撃たれるようなもの。会った瞬間撃ち抜かれていたとのこと(もちろん合人に)。
  • 性格が災いして友人関係を作るのが下手。中学以前は、合人を通して人間関係を構築していたので、高校では孤立気味。合人がいないからこんなにつまんないんだといつも内心で愚痴をこぼしている。
  • 合人が、先輩の家に遊びに行ったことをごまかそうとした際、「あたしの知らない匂いがする……」と即座に見破った。
  • 合人が風子のことが気になって後をつけた際、「合人の気配がする」と言って存在を感知していた。

概要

 話は、合人が、紙しか食べられないという秘密を持った生徒会長ミリオン先輩こと千早千歳と出会うところから始まる。先輩の秘密を通しての合人と先輩の交流。そこへ割り込んでくる風子や他のキャラたちのやり取りから生まれるキャラたちの心の動きを描いたハートフルコメディ。穂史賀作品独特のほのぼのした空気や、ゆったりと少しずれた感のあるキャラ同士の掛け合いが特徴。第2回MF文庫Jライトノベル新人賞〈優秀賞〉受賞作。
 典型的なミーツヒロインもので、話のメインとなるのは千早先輩。風子は幼馴染ならでは絆の深さなどは要所で見せるものの、別の学校に通っていることもあって、先輩に比べて出番が少なく、ヒロインとして圧倒的に不利な状況にある。
 しかし、この作品には禁止スレ的に注目すべき大きな特徴がある。

+ 以下ネタバレ
 最後の最後でどんでん返しが待っており、千早先輩と推奨展開になるだろうという大方の予想を覆し、何と風子が土壇場で逆転勝利をする。

+ 内容ネタバレ
  • 三巻は、風子視点で話が進み、風子の攻撃的な態度の裏に隠れた合人に対する思いが赤裸々に語られる。
  • 合人も先輩に告白されてたことで、改めて自分の気持ちと向き合い、自分が一番好きなのは風子だと気付き、風子に告白。両思いになる。
  • その直後、合人は事故に合い記憶喪失に。風子に告白したことも忘れてしまう。
  • 失意のまま、風子はあきらめるように合人の思いを隠したまま、アメリカへ留学してしまう。
  • 一方、合人は記憶を取り戻せないまま、千早先輩とお試し期間として付き合うことになる。自分が好きなのは千早先輩だと思いこもうとするが、風子がいない寂しさに戸惑いを感じ続ける。
  • 合人の気持ちを悟った先輩は、もう一度風子と向き合うように合人の背中を押す。
  • ラストは、風子に会いにアメリカに行く合人。驚く風子を抱き締め「風子。好きだ」。END。

 ミーツヒロインものでは、かませになることが多いとされる幼馴染ヒロインが、土壇場で逆転をしたという貴重な例として、実に印象深い作品である。
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最終更新:2012年08月22日 15:13
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