ノンステップバスは、前扉および中扉直後に段差がなく、前扉と中扉間を段差なく行き来できるバスのことを言う。
略称はノンステ。
種類
ノンステップバスには、前扉から中扉間のみノンステップで、中扉以降はステップのあるタイプ、前扉から一番後部までノンステップであるタイプの2種類存在する。
導入初期は後者であることが多かったものの、現在はコストを低減できる前者のみの製造になっている。
前者のタイプのことをフルノンステップと呼ばれることもあるが、もホイールハウス上や中扉以降の座席に座るためにはステップを一段は上がる必要があるため、厳密に言えばフルノンステップではない。
ノンステップバスにはスロープ板が用意されており、車椅子を持ち上げることなく乗車することができる。
問題点
バリアフリーといった観点からも優れていると思われるノンステップバスだが、問題点も多々ある。
ワンステップとノンステップでの価格差は大きく、ノンステップ車の導入には自治体の補助金が出ていることが多い。
この自治体の補助金は、すべての市町村で出るわけではないため、その地方によってノンステップ車の比率が大きく異なることの要因につながっている。
ノンステップバスはその性格上、車高を低くする必要がある。
そのため、悪路や急勾配、急なカーブなどで車体腰部をこすってしまう可能性が出てくる。
これは、ホイールベースの長い大型車ほど顕著で、
いすゞ?が11.5m級車体にノンステップを設定していない理由のひとつと推測される。
これに対する対策で、エアサスを利用し車高調節機能を持たせていることが大半。
車体床面の高さを下げた為、ホイールハウスがより大きく車内に食い込む形になってしまうなどの理由で、有効床面積が狭くなってしまっている。
特に、前部ホイールハウス上に1席設けると、その直後は座席や立席スペースとして利用することができず、荷物置き場にしか使えないという構造になってしまっている。
そのため、全体的に詰め込みが利かず、また中扉のここに立つとドアが開かないということが比較的明確ではないため、特に混雑時には、遅延を引き起こすこともある。
最終更新:2007年11月22日 20:15