wikiレクチャーページ
目的
wikiを全く知らない人でも、これを読めば、編集人として十二分に動ける
そんなコラムを目指しています
対象: wiki未経験者 ~ wiki初級者
概論
wikiとは? 編集するとは?
普通のHP(ホームページ)は、管理者がHTMLやその他の専門的なデータを作成しそれを私達がブラウザを通してみています。しかし、wikiとは管理者に限らず誰でもページを作成し、追記・編集できる一連のシステムの事です。(いくつか種類・方言があるのですが、ここでは@wikiを使っています)
編集方法の基本はいたって簡単、ページの『編集フォーム』を出して『メモ帳』や『Word』のように記事を書いて『ページ保存』というボタンを押せばそれで編集は完了。
ただのテキストを載せるならwikiでは煩わしい物(タグ等)は一切無しです。
さて、ページの『編集フォーム』と書きましたが、その開き方は↓の通りです
- 編集したいページを開く
- ページの最も上の部分の、@wikiメニュー 編集 表示 ツール ・・・ と並んでいるバーを探す
- 編集をクリックする
- 開いたメニューの一番上の「このページを編集」をクリックする
すると、編集フォームが開くので、先ほど言ったように、テキストの編集をして保存してください
実際のページを(一から)作成するには高度な(複雑な)記述も必要なことがありますが、
今あるページの一部を編集する程度なら、この知識だけでも十分編集者になれるはずです
砂場などで一度簡単な編集をして、実感を得るといいでしょう。
wiki記法を学ぶ
wikiで通常のテキストを載せる・編集する方法を既に述べました。しかしただのテキストを打っているだけでは本領発揮とはいきません。より見やすくする工夫や表を作ったりすることなど、高度なことを簡単な書き方で実現する、それがwiki記法です
wikiの編集は、編集フォームにて行いその全てはテキスト情報です。それなのに、文字のサイズや細かい設定・表にまとめるといった作業ができるのは、そこにルールがあるからです。それをwiki記法と呼んでいます。
見本となるようなwikiの例を以下に示します
*テスト見出し1(大きく表示される)
文章1(改行もなにも自由に)
*テスト見出し2(他の文とくっついても埋もれない)
|NO|NAME|コメント|
|1|SHIREN||
|2|コッパ|シレンは無口だぜ|
*テスト見出し3
文章2
こうなる
テスト見出し1(大きく表示される)
文章1(改行もなにも自由に)
テスト見出し2(他の文とくっついても埋もれない)
| NO |
NAME |
コメント |
| 1 |
SHIREN |
|
| 2 |
コッパ |
シレンは無口だぜ |
テスト見出し3
文章2
雰囲気が伝わったでしょうか? 主に行頭に半角記号をいれると、それを命令として受け取って文章を整形してくれます。
ここではこれらの命令のうち基本的なものを紹介します
機能説明
見出し
行頭に半角の「*」をつけるとその行は見出しとして判断されます。
基本的に文字が大きく、上下の行とも隙間が保たれます。wikiの最も基本的な文章構造を作ります。
見出しには、大見出し「*」、中見出し「**」、小見出し「***」、があります。
基本的には、同様ですが大中小と徐々に文字が小さくなります。
章や節という言い方もあるように、文字を大きくする目的ではなく、全体の構造を分かりやすく区切るよう使ってください
また、wikiには目次(#contents)機能というものがあり、それを利用した場合この見出しが一覧できるようになります
リンク
今見ているページから次のページに移るためリンクを張る方法を紹介します。
同じwikiのページであれば、URLは必要なく
[[トップページ]]
とページ名を『2重の[』で囲めば
トップページ とリンクが張られます。
URLを指定する場合
[[Googleへリンク>http://www.google.co.jp/]]
wiki内へのリンク(例えばトップページ)へリンクする際にはページ名を入れるだけでいいのですが
[[トップへ戻る>トップページ]]
と打てば、
トップへ戻ると表示され、リンクする時の文字を変えることもできます
『操作説明1ページ目』というページから『操作説明2ページ目』へリンクするのでしたら
[[次のページ>操作説明2ページ目]]
という書き方の方が分かりやすいかもしれません。その場に応じて使いわけましょう
また、「>」記号を重ねることで新しいページを開くように設定することもできます
[[Googleを新しいページで開く>>http://www.google.co.jp/]]
表組み
|第1項目|第2項目|第3項目|第4項目|
と入力すると
と表示されます。これは表組みと呼ばれ、wikiの情報整理する機能で最も優れた機能の一つです。
それは、上に4項目が1行連結された物を書きましたが、項目数が同じ表組みが行単位で隣接した場合それらは結合します
つまり
|1行目|第1項目|第2項目|第3項目|第4項目|
|2行目|第1項目|第2項目|第3項目|第4項目|
|3行目|第1項目|第2項目|第3項目|第4項目|
と書くと
| 1行目 |
第1項目 |
第2項目 |
第3項目 |
第4項目 |
| 2行目 |
第1項目 |
第2項目 |
第3項目 |
第4項目 |
| 3行目 |
第1項目 |
第2項目 |
第3項目 |
第4項目 |
と3行5項目が結合された形で表示されます。例えば、アイテムのまとめ等に重宝します。
書き方が簡単な割に、情報が見やすく、多くの人が編集に参加しやすくなります。
表組みには細かい指定をすることができます。
表を描いた時、白地に黒文字でまとまっているのも一つの形ですが、時には背景色や文字色を変えると見やすくなるものです
セル1つずつに対してしか設定はできませんが、セルの最初に
「BGCOLOR(色):」とつければセルの背景色が変わります
「COLOR(色):」とつければセル内の文字色が変わります
|色付け例|BGCOLOR(red):背景赤|COLOR(#0000FF):文字色青|BGCOLOR(#F0F0F0):COLOR(orange):混合|
色については、色の名前(半角英数)でも色コード(#数字)でもいいことになっています
参考:
色見本
通常、wikiでは改行する時には編集画面で改行すればそのまま反映されます。
しかし、表組みした場合、途中で改行してしまうと表組みが崩れてうまく機能してくれなくなります
そこで、セル内で改行したい場合の方法があります。それが、「&br()」というプラグインです。
普通の文でも
a &br() b &br() c
a
b
c
表組みに利用すると
|セル内改行|a b c d| a &br() b &br() c &br() d|おはよう&br()こんにちは&br()こんばんは|
| セル内改行 |
a b c d |
a b c d |
おはよう こんにちは こんばんは |
このようになります
注意していただきたいのは、これらの設定は1セルごとに行いますので、多くの書式をつけようとすると大変編集画面は見づらくなります。
1行目だけ色をつける程度ならいいですが、列単位で書式を変更するのは考え物です。
その他
このほかに情報をまとめるのに重要なwikiのルールとして
『----』と行頭にマイナスを4つだけかいて1行とすると水平線が引かれます。
たかが水平線されど水平線。左に表示されるメニューから、見出し毎・目次の前後などなど、見易さが随分と変わることも少なくありません。覚えておいて損はないでしょう
『//』と行頭にスラッシュ2つ書くと、以降の改行されるまでの文をwikiは読まなくなります
編集時に気になったこと、他の編集者さんに伝えたいこと、まだ実装確定していない箇所の一時無効化、使い方は色々あります。
自分で積極的に使うかはともかく、編集画面で見かけたら、その行がどういう意味を持っているか考えてから編集するという心がけを持ってください
他にも基本的なもので、行頭に+で番号ありリスト、-で番号無しリストもありますが、最低限という意味では、ここは覚えなくてもいいでしょう。慣れてくれば必要なら使っていく程度で十分です。
プラグイン
先の説明では、単なる記号の組み合わせで、情報を整える方法を紹介しました。
しかし、まだHPの機能として万全とはいえません。
例えば、読者のコメントを貰いさらに誰かが返信する、所謂『掲示板』といった機能が使えると便利ではないでしょうか?
wikiのプラグインを使えば、たった1行『#comment』と打ち込むだけで掲示板をwikiページに組み込むことができます。
wikiならではの簡単便利さ、が実感できる瞬間かも知れません
ここからが、技術的になってきます。しかし、それだけ多くの事が可能になる部分です。
初心者の方は無理に覚えずとも経験を積んでからでも良いと思います。
初心者向き・汎用的なものだけを取り扱うことにします
(注意 以下の記事では一部全角英数・記号を使用しますが、プラグインは『#』等も含め全て半角で入力してください)
プラグインにも大きく分けて2種類あります、『#』で始まるものと『&』で始まるものです。
- 『#』で始まるものは、必ず行頭に書く必要があります。中括弧(『{』 『}』)でくくった範囲は複数行認識することができる場合があります
- 『&』で始まるものは、文中何処に書くこともできます。中括弧でくくる範囲は改行せず同じ行に収める必要があります
大体は、一つのプラグインは#か&どちらかですが、両方ほぼ同機能で実装されている物もあります。
文字サイズを変えるプラグインで、#sizeと&sizeがあるので例を提示しておきます
aaa
bbb
#size(8){
aaa
bbb
}
ppp&size(18){qqq}ppp
aaa
bbb
pppqqqppp
fontプラグイン
ある文字列を「強調するために書式を変更しよう」と思い立った時、
文字の大きさ,・太字・文字色・背景色・イタリック体・・・
色々表現がありますね。それぞれ
#size(){} &size(){} &b(){} #color(){} &color(){} ....
といったプラグインがありますが、覚えるのも嫌気がさしますし複合すると大変見づらくなります。
そんな時、&fontプラグインが便利です。&fontの後に、()にカンマ区切りで設定したい書式を入力し、{}に対象の文字列をいれる。
「&」なので、文の途中1文字だけ色を変えるなんてこともできます
例を以下に示します
aaa/&font(6pt){aaa}/&font(b){aaa}/&font(red){aaa}
aaa/&font(18pt,b,#009933){aaa}/&font(lime,black){aaa}/&font(b,u,i,l){aaa}
aaa/aaa/aaa/aaa
aaa/aaa/aaa/aaa
このプラグインの欠点といえるのが、&系しかないこと。
赤字で複数行書きたい場合、表全体の文字色・文字の大きさを変えたい場合は、#colorや#sizeを使う方がいい場合がある。
色の指定が1つの時には文字色、背景色を指定したい場合色を2つ指定が必要
(文字色を変えたくない場合通常blackを1つ目に)
背景色とはあくまで文字の背景色なので、表組み内で使用すると、思っている通りにはならないかもしれない
contentsプラグイン
一般にページの上部に設置して、そのページの目次を表示する為のプラグイン
「#contents」と行頭に書くと、そのページにある見出しの一覧を見やすいレイアウトで表示してくれるばかりでなく
ページ内リンクまで張ってくれる。すなわち、そのページの見たい部分へワンクリックでたどり着くことができるようになる。
多コンテンツを含むページには是非欲しい。また、#contentsのために見出しを整える作業も必要である。
regionプラグイン
見やすくする工夫も様々な中で使いこなすのが比較的簡単なプラグインが#regionと#endregionということで紹介する
例えば、
大会
#region(ルール詳細)
1.紳士でいること
2.掟は破る物
#endregion
参加者名簿
|name|記録|
|A|35|
|B|29|
大会
|
+
|
ルール詳細 |
1.紳士でいること
2.掟は破る物
|
参加者名簿
regionの後の括弧は書かなくても開閉用のボックスは表示される。
又、regionのなかにregionを入れる入れ子構造も簡単にできる。endregionはその数だけ必要だがどれに対応しているか設定する必要はない
利点としては、ただ気軽に折りたたみ機能を使えることなのだが、endregionを忘れると、メニューが消えたり見る側として深刻な表示エラーにもなりうる
複数設置した場合は、仕上がりをよく確認しよう。
その後は・・・
- 第一にwikiは触れること。その回数が何より重要。
- プラグイン一覧で使ってみたいプラグインを探す
- 類似効果的に組み合わせる方法を探る
- 使わなくていいプラグインを除く(最終的には簡略化へ)
最後に
砂場などを併設して、編集に慣れてくれる方が一人でも増えれば光栄です
このテキストの改変・転載は自由です
wikiにあわせて、
最終更新:2010年08月14日 22:58