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「ありがとう! わ……私、『今貴方の後にいるわ』ッ!」
夜道に落ちている携帯電話。そこにメリーと名乗る少女からの着信が来る。
助ける事を選択しなければじわじわと怨嗟の声の電話に追い詰められ、助ける事を選択すればメリーと共に赤マントと戦うことになる。
メリーは背丈ほどもある鋏を持った男性の腰ほどの人形である。
アリスのような白黒のニーソックスを身につけた金髪蒼目の少女。
メリーは言う。
「青色」――即ち『拷問死』を選択してしまったと。
メリーと共に赤マントに立ち向かう事を選択した人間の、まず大半は赤マントに殺された。
よしんば赤マントを打破したとしても、メリーの事を助ける事は出来ない。
なぜなら、拷問死は他の死因とは異なり、外的な要因では決して打破できない為だ。
重要なのは――――絶望にまみれた死ではなく、死の際にも『希望』が消えない事である。
時には、メリーを自身の手で殺害してしまう事もあった。
メリーは、赤マントのような不審者に鋏で殺された少女の幽霊。
誰も助けてくれず、一人で死んだ孤独な霊。彼女は、死に強い忌諱感を持っている。
大切なのは、彼女の心の支えとなる事、立ち向かう事を教える事、そして――彼女を決して見捨てない事なのだ。
赤マントはメリーが生み出した枷。それゆえの無敵であり、執拗にメリーを付けねらう敵。
メリーの思いが開放される事で、赤マントも完全に消える。
そうして、幾千と繰り返した鬼ごっこの果てに――――少女は安らかな眠りにつく。
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