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スバラシキセカイ - (2023/01/03 (火) 18:46:10) のソース
キーンコーン・・・カーンコーン・・・ 5時間目の余鈴が校内に鳴り響く。あと10分。 なのに、あのツインテールが見つからない。おいおい・・・貴女がいないと私は怒られる。 珍しく昼休みも私達のクラスに来なかった。あの寂しんぼめ。どこに行きよった? 「おーい、みさきち!」 「よぉ、チビッ子。どしたぁー?」 「あのさー、かがみん知らない?」 隣のクラスを見渡しても綺麗なパープルがない。 私はあの髪が好き。つかさのショートもいいけど、ツインテールは、冗談抜きで、欲しい。 さらさらと風になびいたり、光に映えたりするあの長い髪が私のお気に入り。 「昼休み、そっちに行かなかったか?柊のやつ、すぐにどっか行ったぜ?」 「んー、そっか。ありがとーみさきち。」 みさきちも俺の嫁の居場所を知らない。どこへ消えたんだよ。 あと5分。でもあの真面目なかがみが、5分前に席に座っていないのも珍しい。 「あ、泉ちゃん。」 「何?峰岸さん?」 峰岸さんが私に、私にはできないような微笑みをくれる。 でも、あのうさちゃんの微笑みは、もっと萌え・・・もとい、可愛らしい。 今日はまだ見ていないような気がする。私にとっての太陽を。 「柊ちゃん、探してるんだよね?もしかしたらね・・・」 キーンコーン・・・カーンコーン・・・ 2度目の鐘。あー、もういいや。完璧に授業には遅刻する。それよりも、私には気になることがある。 コツ、コツ、コツ。 リズムよく昇る階段の先。そこには一枚の壁。異世界への扉ではない。でも、その先にあるのは大事な、なくせないモノ。 「あー、いたいた。」 屋上はいつ来ても綺麗だ。広がる青空。流れる雲。走る風。気持ちがいい。 そして中央に寝っころがり、寝息を立てる寂しんぼツインテールうさぎを発見。 「かがみ。」 「・・・ん」 声を掛けるとめんどくさそうに目をあけるかがみ。 よっぽど、無理して勉強してるんだろうな。顔には疲労が浮かんでいる。 「ぱんつ見えちゃうぞ。」 冗談でも言えば起きてくれるかな?でも、寝起きのかがみには意味がなかった。 「・・・ん・・・別にいい・・・」 ・・・今なんと? 「・・・起きないと・・・キスしちゃうぞ。」 「・・・いいよ、別に。」 ・・はい?貴女、そんなにデレキャラでしたっけ?いつもは9割拒否するのに。 「・・・かがみ?起きないと授業が・・・」 「・・・こなたも一緒に寝よ?」 プツン。切れました。 黒井先生授業さぼります。あとかがみもさぼります。 だってさ、こんな猫なで声を出されたら、理性なんて壊れちゃう。 受験生、授業中、公共の場、女同士。 今はそんな楔や柵から抜け出そう。少しでも、貴女の傍で、貴女の望みを叶えたい。 「じゃ6時間目は授業に出ましょーね、かがみんや。」 「・・・うん。早く寝よ?こなた。」 きっと6時間目の前に起こして、かがみの脳が起きたら、今の事なんて覚えてないかも。 それでもいい。私しか知らない、かがみ、時間。 「かがみおやすみ。」 「こなた、おやしゅみ。」 誰も知らない昼下がり。私だけの秘密。神様も見ないでね。太陽も向こうを向いていて。 今だけはこの世界は私と甘えん坊かがみの世界。たまには良いよね? **コメントフォーム #comment(below,size=50,nsize=20,vsize=3) - GJ!!(≧∀≦)b -- 名無しさん (2023-01-03 18:46:10) - たまにはいいと思います! -- チョココロネ (2014-03-29 02:59:52) - 起こられますよ? -- かがみんラブ (2012-09-17 20:36:08) - 楽しそうですね〜♪ -- かがみんラブ (2012-09-17 06:22:47) - 微笑みが止まらないw -- 名無しさん (2009-09-22 04:49:06) - 萌 え 尽 き た ! ! -- 名無しさん (2008-08-30 19:37:16)