こなた×かがみSS保管庫内検索 / 「何気ないこと(1)」で検索した結果

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  • 何気ないこと(1)
    何気ないこと(1)こなた視点  かがみと喧嘩というか気まずい雰囲気になってしまったのは、つい此間のお昼のことで、私は、今この関係の修復についてどう対処していいものか、アニメをゴールデンタイムで見るという日課を放り出して、夕日の差し込む教室で考えていた。  そもそも・・・私が悪いんだけどネ・・・。  いつもの昼休み。私は、チョココロネを齧りながら此間の人を動物に例えたらってことを頭に浮かべながら、かがみをからかっていた。 「んー、やっぱりみゆきさんは・・・牛だよネ」 そんな中、ふと呟いた言葉につかさとかがみが反応した。 「こなちゃん、それ此間の動物に例えたらの話?」 「あんたは、どーしてそう、発想が親父なんだ」 つかさはニコニコしながら、かがみはちょっとジト目だった。 「わ、わたしは、牛ですか?」 みゆきさんは遅れて、ちょっと戸惑った反応をしてくれる。いやーその...
  • 何気ないこと(2)
    何気ないこと(2)かがみ視点  気がついたら、電車に揺られていた。途中でつかさにメールを打った様な記憶があるけど、私の頭の中は、昼休みのこなたの言葉で一杯だったからイマイチ実感が無い。 “かがみってつり目だし、凶暴だし、ツンデレだから、うさちゃんグループの中でも一人ぼっちだったりしてー“  カタンカタン、電車が音を立てて揺れる。乗客が沢山いるのに、何故か孤独感に襲われる。そんな不安を今までは押しのけてやってきた。今日も、それは容易いはずだったのだ。こなたにあんなにはっきり心のうちを突かれるまでは。  自分が凶暴・・・というより、物事をはっきり言ってしまうことも、つい怒鳴ってしまったりすることもよく知っている。  そんな私に対して、陰口を叩く人間は今までだって沢山いた。こなたがいったことがそれに類似していることも原因だってのはわかってる。  もちろん、こなたにして...
  • 何気ないこと(3)
    何気ないこと(3)こなた視点  いつもの帰り道。寄り道して、クレープ屋でいつものクレープを食べる。  私はチョコバナナクレープ。チョコとバナナと生クリームがたっぷりでおいしいはずなんだけど、今日はどうしてだろう。あんまりおいしく感じない。まぁまだ一口も食べてないんだけどネ。 「ねぇ、こなちゃん。具合悪いの?」 つかさが不安そうな表情でこっちを見てる。 「そんなことないよー!」 「でも、一口も食べてないよねぇ?」 む、つかさの癖に追い討ちを掛けてくるとは・・・。やるな、お主。  確かに、私は買ったクレープにまだ一口もつけてなかった。具合が悪いわけでも、お腹が空いてないからでもないんだけどさ。 「ちょっと考え事してたんだヨ。アニメの録画がずれてないかとかさ」 適当なことをいっていると思う。今日は、アニメなんて深夜アニメだけでこの時間にやっているものはないんだから。  ...
  • 何気ないこと(4)
    何気ないこと(4)すれ違う二人  空が青い。それがいやがおうにも、あいつを連想させるのだから溜まったものじゃない。寂しいと心のウサギが泣き喚く。 「私なにやってるんだろ・・・」 私-柊かがみがこなたやつかさ、みゆきと接触を断ってから、もう一週間くらい経つだろうか。あの夢を見て以来、怖くて接触を避けてしまっている。 正確には、つかさとは、あまり喋っていないだけで会わないことは不可能だからね。  ―こなたとは、あの何であんなに涙があふれたのわからない、あいつにだけは見られたくなかった腫れぼったい瞼をしていた日にあって話して以来か・・・。  日下部や峰岸とも、まともに口を聞いてないや。どこか事務的なやり取りになってしまっている気がする。 いや、この一週間のうち、まとも口を聞いた人間といえば母くらいだろうか。いや、まともに喋った人間は案外いないかもしれない。 あの日の朝、...
  • 何気ないこと(5)
    何気ないこと(5)交差する心  放課後、私はこなたが来る前にまた屋上に来ていた。そろそろ、寂しさも限界なのに素直になれない。そんな自分が嫌になる。  空はすでに赤く染まっていて、青い色がアイツを連想させることは無いのだけれど、それがとても寂しくて、何故だか涙が滲んで来てしまった。  中学の頃にもあった。こうして、友人達から少し距離を置いてしまったこと。それで友人関係は脆くにも壊れてしまったのだ。日下部や峰岸は、変わらなかったけれど。  もうこなた達との関係も壊れてしまったのかもしれない。今更どんな顔をして、彼女達に会えばいいというのだろう。自分の勝手な不安で距離を置いた。自分の勝手な恐怖で距離を置いた。壊れてしまったとしてもそれは私が悪いのだ。  ひんやりとした風が肌や髪を撫でる。髪の毛が唇の上にひっかかってしまったので、それをはらったときに指先が唇に触れた。  がさつき、...
  • 作者の部屋(向坂氏)
    ◆長編 何気ないこと(1)    何気ないこと(2)    何気ないこと(3)    何気ないこと(4)    何気ないこと(5) 何気ない日々:紫陽花色と青空色を繋ぐあの日の温もり 何気ない日々:お見舞いには花束を用意して 何気ない日々:温かい手 何気ない日々:膝を抱え込むように悩む二人 何気ない日々:膝を抱え込むように悩むよりも相談する決意を(かがみ編) 何気ない日々:膝を抱え込むように悩むよりも相談する決意を(こなた編) 何気ない日々:梅雨の空と四人の気持ち 何気ない日々:梅雨晴れ “イメージと現実” 何気ない日々:梅雨晴れのち夕立“二人の気持ち” 何気ない日々:想い流るる前日“互いに違う答え” 何気ない日々:想い流るる日“固い決意、揺らぐ決意” 何気ない日々:想い流るる日“ウサギはキツネに キツネはウサギに 恋をする” 何気ない日々:想い通う時“親と子” 何気ない日...
  • 作者別保管庫(こなかがBBS4スレ目)
    ...) 向坂氏 何気ないこと(1)    何気ないこと(2)    何気ないこと(3)    何気ないこと(4)    何気ないこと(5) 何気ない日々:紫陽花色と青空色を繋ぐあの日の温もり(↑の続編) 何気ない日々:お見舞いには花束を用意して(↑の続編) 何気ない日々:温かい手(↑の続編) 何気ない日々:膝を抱え込むように悩む二人(↑の続編) 何気ない日々:膝を抱え込むように悩むよりも相談する決意を(かがみ編)(↑の続編) 何気ない日々:膝を抱え込むように悩むよりも相談する決意を(こなた編) 何気ない日々:梅雨の空と四人の気持ち 貴女との再会にはホットチョコで【こなかがコンペ参加作品】 貴女との再会にはホットチョコで(後日談)(↑の続編) H4-863氏 私の日常 小さな勇気 エンジ氏 crying alone with you(仮) 友達じゃなく...
  • 何気ない日々:温かい手
    何気ない日々:温かい手  私は、なんでこんな物を買ってしまったのだろうか。  そんなことを思いながら片手に持った袋の中身を思い浮かべて苦笑いを浮かべた。近くのコンビニでチョココロネを何故だか買ってしまったのだ。 「風邪をひいている人間にこういう重いものをもっていくのってなんだかおかしいわね、私・・・何を考えてるんだろう」 袋に入ったチョココロネをしげしげと見つめながらため息を吐く。 ◆ 「こなたおねーちゃーん、大丈夫―?」 律儀にドアノブにかけて置いた書置きを守ってドアの外から叫んでるゆーちゃんがおかしくて笑ってしまった。 「大丈夫だよ、まだ熱は下がってないけどネ~」 掠れた声で何とか叫び返す。まぁ、なんというか、比較的すぐに治ると思っていたんだけど、ドアノブに書置きを引っ掛けた後、そのままベッドに倒れて布団もかけずに寝ちゃったのが災いして、熱が上がって...
  • 何気ない日々:紫陽花色と青空色を繋ぐあの日の温もり
    何気ない日々:紫陽花色と青空色を繋ぐあの日の温もり  まだ梅雨前だというのに、空は暗澹とした雲に覆われていて、窓の外からは強い雨音が響いてくる。 「身体が重いのに、空まで重そうだと気分が滅入ってくるもんだネェ」 思わず呟いてしまいたくなり、そうしてみるものの誰からの反応もない。そりゃそうだ、ここは学校じゃない。 私は自分のベッドに氷枕に冷えピタなんて完全装備で転がっているのだから。  昨日、かがみの傘入れてもらってた時に調子に乗ってじゃれすぎたのが原因かなぁ。思いのほか背中がずぶ濡れになってたし・・・ でも、家に帰ってすぐにシャワーで温まって、それから着替えたし。特に風邪をひくようなことはなかった筈なんだけど。  普段、風邪とかひかないのに久々にそうなると気分的にもすごく滅入ってくるもんだネ。 それでもいつもなら、ネトゲとか漫画とかそういうものには動けるのに、今日...
  • こなかがスレSS保管庫・あらすじ一覧(シリーズもの、大長編)
    こなかがスレSS保管庫・あらすじ一覧(シリーズもの、大長編) 5話以上のシリーズもの及び大長編SSのあらすじ一覧です。 掲載順は、シリーズ最初のSSが投稿されたスレの早い順です。 シリーズもので(完結)表示がなくても、完結話があるとは限りません(1話完結もので書き続けられているシリーズがあるため)。 訂正、追加、意見などがありましたら、報告もしくは編集作業をお願いします。 あらすじという名目上、極力控えめにしてはいますが、ネタバレになる事はあります。 ———————————————————————————————————————— 作者名  話数 初投稿時のスレ  続編、派生作品タイトル一覧 シリーズのあらすじ、内容 ———————————————————————————————————————— 1-166氏  全7話 2スレ目 お見舞い(2009年版) 続...
  • 何気ない日々:お見舞いには花束を用意して
     物足りない帰路、さびしんぼウサギなんてからかわれているけれど、かなり的を射ているのかもしれないわね。・・・認めたくないけど。 「お姉ちゃん、こなちゃん家にお見舞い行くんだよねー?」 「一応そのつもりなんだけど、この雨だと自転車はどう考えても無理そうよね」 雨は学校にいたころより酷くなっていた。 「そうだねー、帰らないでそのままお見舞いに行けばよかったかも」 つかさが言うのも一理あるんだけど、お見舞いに行くのだから何か持っていこうかと思っていたから、こうして一旦帰ってきたのだけれど・・・どうも裏目にでたらしい。 「やっぱりお見舞いなんだから、何かもっていった方がいいかと思っんだけど」 律儀なことを言ってる気もする。前に、私が風邪でこなたがお見舞いに来たときには、宿題を写しにきただけっぽかったし・・・。 「境内の紫陽花がそういえば綺麗に咲いてたわね。あれを少し拝借して花束を作...
  • 何気ない日々:想い流るる前日“互いに違う答え”
    何気ない日々:想い流るる前日“互いに違う答え”  あのまま、つかさの胸で泣いたまま眠ってしまったらしい。時計を見ると朝だった。もし、今日が日曜日で無かったら完全に遅刻だけどね。我ながら良く眠れたものだわ。 相変わらず雨は降っていて、つかさはつかさで、私を優しく抱きしめたまま眠っている。そんな私達の上には厚めのブランケットが掛けてあり、そのお陰で風邪をひかずにすんだ様だった。私が乗っかっていてもこの子は重くないのかしら、そんな言葉と共にずっと傍にいてくれたつかさに感謝の気持ちを送る。 「つかさに抱きついて泣きじゃくる日が来るなんて思わなかったなぁ」 私はまだつかさの上にいる。本当は退いてあげたいのだが、未だ昨日と同じように上手く力が入らないでいるのだ。それでも気になるものがあったので、私は手を伸ばしてそれを掴んだ。携帯電話・・・なんのアニメのキャラかわからないけど、ストラップが...
  • 何気ない日々~想い絡む夏-2~雨粒と雨音に釣られて~
     雨……今日はなんだか落ち着かない。いつもは気にならない雨音も、灰色の空もなにもかもが落ち着かなくて、ネトゲにも手がつかなくて、ベッドの上に転がっていた。 「なーんで、電話繋がらないのかなぁ?」 何度かけても、留守電に切り替わってしまう。かがみはうさちゃんで寂しがり屋の癖に私の電話にでないとは……寂しいのは私かも知れないけどサ。 「どーしちゃったんだろうねぇ、私ってば……」 かがみに電話が繋がらないだけなのに、ソワソワして落ち着かない。さながらそれは虫の知らせの様な気にもなってくるし、憂鬱な気分を増幅させる気もする……するだけ。以前ならかがみに電話が繋がらないというならば、それはそれとしてネトゲをがっつり先生とペアでも組むか、ギルドの皆とやっぱりがっつりレアアイテム狙いにいくかなんて事に頭がいって、かがみから電話が帰ってきても何を話したかったか忘れてしまって、ダカラ結局、他愛のない...
  • 何気ない日々:梅雨晴れ “イメージと現実”
    何気ない日々:梅雨晴れ “イメージと現実”  事前打ち合わせをしなかった私が悪いんだけど。つかさもみゆきも予定入りかぁ。何の予定があるのかは聞かなかったけど、出かける予定があるというなら仕方ないわね。  ないとは思うのだけれど、もしかして、みゆきが私に気を使って・・・いや、だとしたらつかさまで用事というのはおかしいわよね。  しかし、こなたと二人で行くのは、どうなんだろう。こなたとしてはそれでいいのだろうか、そんな気持ちと二人が予定入りという事を伝える為に私は今受話器を握っている。 「と、いうわけなんだけど、どうする?こなた」 こなたはなんか小声で、ぶつぶつ言ってたけど、何て言っているのか聞こえない。 「ねぇ、どうする、こなた。明日やっぱりやめる・・・?」 それから少ししてからやっと返事が返ってきた。 「んー、つかさやみゆきさんにはおめでとうって祝ってもらったし、かが...
  • 何気ない日々:膝を抱え込むように悩む二人
    何気ない日々:膝を抱え込むように悩む二人  これからどうしたもんか。うまく立ち回っているから誰にもバレてはいないと思うし、バレていたら、皆と一緒にこうして笑っていられるとは思わないけど。  それでも油断したらバレてしまいそうな不安と、いっそ、バレてしまった方が楽になれるんじゃないかなという、そんな自堕落な感情に振り回されながら過ごしている気がする。  あの夜の、かがみの手の温かさと安堵感、それに・・・気恥ずかしくて、けれど誰にも言えない切ない胸の高鳴りを。  私は、かがみがお見舞いに来てくれていたあの日の深夜に目を覚ました。何をきっかけに目を覚ましたかなんてわからない。  目を開けたときにはかがみはいないんじゃないかなって思ったんだけど。そこは流石、かがみだね。ちゃんと手を握ったまま椅子に座って傍にいてくれた。  椅子に座ったまま、頭が揺れるたびに一緒に揺れる二房の髪の毛...
  • 何気ない日々~想い絡む夏-1~イラついて、それでも貴方に……
     どうして、私は雨に打たれているんだろう。寒くてたまらないのは体なのか、心なのか感覚が痺れてわからない。  こなたの家はすぐ近くなのだから行けばいいと思う……でも、二度聞きたくない言葉というのはあるものだから、だから私は、それが何故だかとても怖くて、この結局誰もいない雨の降る公園で立ち尽くしているのかもしれない。  ―そもそもどうしてここにきてしまったのか、わからない。こなたにすがりたかったのか、それとも雨に打たれて解けてしまいたかったのかしら。  こなたに頼るのことは悪いことじゃない、だって私達は頼りあえる関係になったはずなのだから。そんな関係なのに頼ることを拒むのは、単純に意地っ張りな私の心なんだろうな?馬鹿らしくて笑ってしまった。頬についた髪が少しうっとおしくて、その頬に伝うのは雨にしては少し熱かった。それにしても本当に寒いわね、背中がぞくぞくするような寒気じゃなくて、心がじわ...
  • 何気ない日々:想い通う時“親と子”
    何気ない日々:想い通う時“親と子” 「あー、もう、本当にかがみと一緒にいるだけだって!切るからね、お父さん」 そう言って、携帯を電源ごと切った。まぁ、確かにそろそろ帰らないと交通手段の問題があるのはわかってるんだ。  私達はまだ、学校近くの公園のベンチに座っていた。まぁ、正しくはかがみがベンチに座ってて、私はそのかがみにじゃれ付いてるだけなんだけどね。何度もお父さんから電話が掛かってくる。その度に、“もう少しかがみと喋っていたいんだってば”って説明するのが面倒くさくなってきてだから、携帯の電源を切った。 「あんた、電源切るのはどうかと思うわよ?」 「だってお父さん、しつこいんだよ。本当は彼氏といるんだろう、もしそうだったらお父さん泣いちゃうからなってさ」 「いや、まぁ、一概には否定できんな、そこは……彼氏というか彼女とは一緒にいるわけだから……ねぇ?」 かがみが真っ赤な...
  • 何気ない日々:梅雨の空と四人の気持ち
    何気ない日々:梅雨の空と四人の気持ち  ジリリリリリリッ・・・カチッ。 ふぁぁぁぁっ・・・う~。眠たいよぅ。おまけに寒いしお布団から出たくないなぁ、出たくないなぁ。羊でもふもふのゆきちゃんが一人、二人、三人・・・くぅ~すぅ~。  ジリリリリリリッ・・・カチッ。 う~、何でこんなに目覚ましが鳴るんだっけ。止めたのに・・・どうしてかなぁ?ウサギのお姉ちゃんが一人、もふもふのゆきちゃんが一人、狐のこなちゃんが一人・・・くぅ~すぅ~。 目覚まし時計に設定できる限りの回数分、何だか楽しい夢に揺られて寝ちゃってた、えへへ・・・。 「ふぁぁぁぁ、あふぅぁぅ」 私―柊 つかさは、眠い目を擦りながら、布団から抜け出した。今日は、お弁当の当番が私だから、がんばらなく・・・ふぁぁぁぁっ。 「ん~、まだ大丈夫だけど、ここで寝ちゃったらきっと今日は学食になっちゃうよね」 何とか気合を入れて目...
  • 作者別保管庫(こなかがBBS5スレ目)
    H5-912氏 『Crazy☆Rendezvous ~クレイジー・ランデブー~』 H5-860氏 こなたの必修科目 mono氏 贈り物 父親として 愛する人と(登校編) 愛する人と(授業編) 優先順位 掛け値なしの(↑の続編) 序列(↑の続編) とても大きな存在(↑の続編) 日常のなかの特別 こころのきょり いのち、つながり【かがみの誕生日記念】 その先にあるのは 終わりも始まりもない-New! 向坂氏 何気ない日々:梅雨晴れ “イメージと現実”(何気ない日々:梅雨の空と四人の気持ちの続編) 何気ない日々:梅雨晴れのち夕立“二人の気持ち” 何気ない日々:想い流るる前日“互いに違う答え” 何気ない日々:想い流るる日“固い決意、揺らぐ決意”-New! 何気ない日々:想い流るる日“ウサギはキツネに キツネはウサギに 恋をする” 何気ない日々:想い通う時“親と子”...
  • 何気ない日々:梅雨晴れのち夕立“二人の気持ち”
    何気ない日々:梅雨晴れのち夕立“二人の気持ち” 「かがみは私に、あんな事絶対言わないのに・・・どうして?」 公園から駅まではそんなに距離は無かった。全力で走ったのだから、後ろにかがみの姿は無いのも当然だ。 丁度私が駅に着いたとき、バケツをひっくり返した様な土砂降りの雨。そろそろ追いついて来ても良さそうなのに、かがみが追いかけてくる様子は無い、かがみは大丈夫だろうか。まだ、呆けてあのままだったら、もうずぶ濡れになってる。心配だけど、走って戻る勇気が無かったし、傘も無いしね。駅の購買の傘なんて雨が降った瞬間に完売だから。 「私は、かがみがあんな事を言うのを望んでいなかったのかな・・・ううん、違う、望んでいたはずなのに。でもそれは映画のワンシーンの言葉としてじゃなくて、本当の気持ちで、でもそれはありえなくて・・・」 ぶつぶつと呟く私の横に座っていた男性は、それが嫌だったのか立って...
  • 何気ない日々:想い流るる日“固い決意、揺らぐ決意”
    何気ない日々:想い流るる日“固い決意、揺らぐ決意”  昨日はあんなに降っていたなんて嘘のように晴れていた。私は、ポケットにもらったチョーカーを入れる。出来るだろうか、私-泉 こなたに・・・決別の証とはいえ、これを・・・。  ううん、今は考えるのは止めよう。珍しく早起きしたわけだし、朝ご飯を作ろう。でも今日は、待ち合わせの時間に遅れないように。 「お父さーん、朝ご飯できたよ」 さっき、起きてる所は確認したから叫んで呼ぶと、お父さんはすぐにやって来て二人の朝食。ゆーちゃんは、みなみちゃんの家から登校するらしい・・・もしや、あの二人、なんて邪推な事を考えてしまう。でも、だからといって私もと、考えを変えるわけにはいかない。もしそうだとしても、みなみちゃんは強いから大丈夫だろう。私には・・・かがみを守っていける自信は無い。私は、逃げ出してしまう程・・・弱いのだから。 「何だか朝から思...
  • 何気ない日々:膝を抱え込むように悩むよりも相談する決意を(こなた編)
    何気ない日々:膝を抱え込むように悩むよりも相談する決意を(こなた編)  みゆきは優しげな微笑を浮かべて、私の想いを聞いてくれた。  私の悩みを、私が好きな子が女の子だということを聞いて、それでも親友でいてくれると、そして私の味方でいてくれると言ってくれた。  ただそれだけのことかもしれない。でも、それは私にとってはとても嬉しくて、 ―なんと、心強いのだろう ―なんと、温かいのだろう  けれど、この気持ちを想い人に伝えることで壊れるのが私達四人の関係だということを隠していることは、とても酷い事なのではないだろうか。だけど、まだ言えない。相手が誰なのか、もしかしなくても・・・みゆきは気が付いているのかも知れない。  それでも、まだ私の口から言う勇気が無くて、それが申し訳なくて謝ってしまう。 「みゆき、もしも私のこの気持ちを相手に伝えた所為で嫌な目にあったりしたら、本当に・...
  • 作者別保管庫(こなかがBBS6スレ目)
    H5-912氏 『Especially for you』 『Keep on dreaming』 『2/15のバレンタイン』 『a little waltz』 『Crossing heart』 『Reach out I will be there for you ~そばにいるよ~』 『You gotta be』 『Everything is so dear ~すべてが愛おしい~』 『wishes』 『スノーブレイクの街角』 『System Addict』-New! mono氏 らすとしーずん その心は誰のもの あいうぃっしゅ すたーとすぷりんぐす でぃあふれんず(↑の続編) ぴゅあぶるー(↑の続編) すたんどばい(↑の続編) 小さな女の子と狼な女の子(終わりも始まりもないの続編) そこにある灯 春遠からじ ゆびきりげんまん 心地よい熱-New! H6-43氏 こんなに好き...
  • 何気ない日々:膝を抱え込むように悩むよりも相談する決意を(かがみ編)
     この気持ちを胸に抱えてからどれ程の時間が流れたっけ・・・なんて言うほど時間は動いてはいない。  気持ちの強さはかがみが私のお見舞いに来て、想いに気がついてしまった時からどんどん膨れ上がっていくように強くなってしまっていた。昨日が金曜日で本当に助かったヨ。今日が土曜日で学校は休みだからサ。今、かがみと顔を合わせたら何時も通りでいられるか不安だったから本当に助かったヨ。 「やっぱり、こういうのはお父さんにそれとなく相談するべきなんだろうか」 ネトゲを付けて、今日は黒井先生とのペア狩りも断って、ソロ狩りをしながら、考えるのは、かがみへの想い。  いや、流石にゆーちゃんに相談するわけには行かないよね。ある意味、お父さんと同じくらい理解してくれそうだけどサ  かがみが風邪で休んで、学校に来なかった次の日なのに、とても長い長い間この想いを抱えていたような錯覚に陥りそうになる。  恋は盲目...
  • 何気ない日々:想い流るる日“ウサギはキツネに キツネはウサギに 恋をする”
    何気ない日々:想い流るる日“ウサギはキツネに キツネはウサギに 恋をする” 「ちょっとこな・・・ええぃ、呼び止めて止まってくれるわけないじゃない!」 そう呟きながら、私はもうこなたを追いかけて走っていた。雨音が強くなり、廊下の電気も殆ど消えていて、それは暗闇の中での追走だった。何処へあいつは走るというのだろう、何処へ行ってしまうのだろう・・・この薄らとした暗闇の中であいつを見失うという事。 それは私の声も手もきっと届かなくなってしまう、そんな気がした。  雨音と、私達だけの駆け抜ける足音だけが廊下に響き渡る。あいつの方が足が速い上に出遅れたのだ、見失わないように走るだけで精一杯だ。階段を上ったり下りたり、私達は何処へ向かっているのだろう。  横っ腹が痛くなってきた。急に走ったからだと思う・・・それでも私は追わずにはいられないなんだ、あいつを。ただひたすらに、きっとわけもわか...
  • 自重できないこなた
    …どうも最近こなたのことが気になってしょうがない。 寝る時になってもこなたの顔が思い浮かんで、眠れなくなってしまう。 …べ、別にこなたのことが好きってわけじゃないんだからねっ!(この後に及んでまだ言う) で、でもこなたが私に懐いてくるのは、私としては結構嬉しいかも…///…えへへ …べ、別(SS始めます。) 朝、私とつかさが駅でこなたを待つ。 すると、こなたがものすごい勢いで走ってきた。 「か~がみぃっっ!!!」 私に抱きつく。私はもう飛ばない。 「私…かがみのこと大好き!!!結婚しよっ!!子供の名前は『こなみ』でいいよね!!」 ちょっ…あんたいきなり恋愛過程完全無視のハッピーエンドかよ。 それと、子供の名前…無理に私たちから取らなくてもいいんだぞ。 なんだか実況パワフルプロ野球… いや、なんでもない。 ...
  • 無題(H1-66)
    何気ないいつも夕食時間。 今日はお父さんが遅くなるので妹のゆーちゃんと二人でご飯を食べていた。 「ねぇ、ゆーちゃんはみなみちゃんの事好きだよね?」 「うん、大好きだよ!」 「二人でいる時はどんなかんじなの?」 「うーん、一緒にいると嬉しくなって幸せになれちゃう♪」 「へ、へぇー…」 何気ない会話のつもりが、いつしかゆーちゃん、みなみちゃんとのノロケ話に。 ゆーちゃんはみなみちゃんの事が好きで、みなみちゃんもゆーちゃんの事が大好き。 それは誰が見ても間違いない事実で、この二人が付き合わない理由が不思議だった。 「えー、だってみなみちゃん、ああ見えてすっごく恥ずかしがり屋さんなんだよー。  今付き合って手とか繋ぎ始めたらみなみちゃん、きっと一日中真っ赤になりっぱなしになっちゃうよー?」 えへへー♪とか微笑みながらその説明をするゆーちゃん。 いやもう、...
  • 何気ない日々~想い悩み、思い悩む君と私と~音に釣られて~
     私は、リビングに雨水で小さな水溜りを作りながら、あたふたと動き回る彼女を見ていた。どうしようもなく寒いのに、その姿を見ると心が温まる気がした。  ―あぁ、私のこの想いは間違っていないんだって。  でも、同時に、私の心に生まれた小さな影が薄気味悪い声で高らかに笑い、耳元で囁くのだ。  ―あんなに否定されたのに、良くそんなに楽観的な気持ちでいられるものだわね と。その囁き声は、心の温もりを一気に奪い去り、震える体同様に冷たくしてしまう。心まで冷たく冷えてしまうと、頭がボーっとして、ただただ彼女を見つめることしかできなくなってしまう。 「かがみ、とりあえずこれで体拭いて!えっと……かがみのサイズに合う着替えとかあったかナ?いや、その前にシャワー!?あーいや、でもシャワーの前に着替えを用意しないとだ……」 彼女が目の前であれこれと口に出しながら考えたり、私にタオルを持たせたりし...
  • 泣き虫こなたん 慰め編
    「あんたさあ、私達以外にリアルの友達って居たことあるの?」 「えっ」  それまでもきゅもきゅとコロネを貪っていたこなたが、びくっとその動きを止めた。 「? ちょ、ちょっとこなた……?」 「…………」  何気ない一言のつもりだった。  飄々としたこなたのこと、どうせ何かしらのネタで返してくるに違いない……  かがみはそう思っていた。 「………うっ」  こなたが嗚咽を漏らすまでは。 「!? こ、こなた!?」  予想外の展開に、かがみは動揺した。 「……えぐっ、うっ……」  こなたは泣いていた。  小さな肩を震わせ、ぽろぽろと涙を零していた。 「あ、あっと、えっと……」  困惑し、狼狽するかがみ。  どうすればいい?  否、頭ではわかっていた。  このいたいけな少女を泣かしたのは他でもない自分なのだ。  今すぐにでも、自分は心の底から謝罪をしなければならな...
  • うつるもの5
    はぁ、はぁ……。 やっとついた……! やっと……こなたに会える……。 2年生の冬に泊まりに行って以来、何度も遊びに行ったこなたの家。 そこが、私の目指すところ。 電車の数分の待ち時間を取り戻すかのように、最短距離を走り続けた。 そして今やっと、その前にいる。 私は、逸る気持ちを抑えて、呼び鈴を押した。 ぴんぽーん、と鳴るのが聞こえて、扉が開くまでの数十秒。 私の心臓が走ってきたからだけとは考えられないほど、速く脈打つ。 そして、待ちに待った、瞬間――――。 「こな………」 えっ……ッ。 私は呆然とした。 「やぁ、こんにちは。やっぱりかがみちゃんだったか」 「こ……こんにちは……」 出てきたのは、こなたではなく、こなたのお父さん。 そ、そんな―――。 って、呆然としてる場合じゃないんだった! 我に返った私はおじさんの...
  • 愛する人と(登校編)
    「……み。起きてかがみ」 あ、れ……こなたの声がする。 昨日は普通に家に帰ったから気のせいよね…… 「かがみ~?起きないとキスしちゃうよ?」 うん。どうせ夢ならそのほうがいいわよね。 ほら、あんたのキスで私を起こして―― ジリリリリッ! ふぁ~あ。なによ、いいところだったのに。 気の利かない目覚ましめ。ちょっと欠けてるし、もう不要だわ。 そうだ。確か声を入れれるやつがあったわよね。こなたに頼もうかしら。 「かがみ、起きて」 まだ完全に覚醒していない脳に甘い声が響く。 「朝ごはん冷めちゃうよ。早く起きてね」 そう言ってこなたは出て行ってしまう。 もう、ちゃんと起こしてくれてもいいのに。 その、キスとかで…… ちょっと残念がりながら起きる私。 食卓に顔を出せばこなたの手料理が並んで、私を待ちわ...
  • 成人式
    成人式会場。つかさと分かれたかがみが馴染みの顔を探しているとき、不意に肩を叩かれた。 「おーっす柊、元気してたか?」「久しぶり、柊ちゃん」 「日下部に峰岸!久しぶりね!」 振り返ったかがみが声を上げる。大学に進学した今も電話やメールのやり取りはしていたが このようにじかに会うのは1年ぶりの事だ。 久々の再開には「変わったな」と「相変わらずだな」の2語は欠かせない。 この3人も例外ではないらしく、その2語を存分に用いつつ、しばらく思い出話に花を咲かせていた。 「ところでさ、いつも柊とくっついてたちびっこは来てねーのか?」 みさおの何気ないその一言が瞬時にかがみの表情を曇らせた。 かがみ達とこなたは地元が違うため、この成人式で顔を合わせることは無い。 成人式の前夜、こなたとの再開に胸を高まらせていたかがみは、つかさからそのことを思い出させられてひどく落胆したもの...
  • 卒業したら・・・
    イライラする。 目の前でいやいや文法書の問題を解いているこなたを見て思う。 こいつは何だってこんなにもやる気がないんだろう。 私たちは仮にも受験生だ。 自分で勉強する時間を作るのは難しくても、 勉強する時間を与えられたら一生懸命勉強するべきじゃないのか? 今日だって模試が近いからってせっかく4人で図書室に来たのに、 こんなんじゃみんなで集まった意味がないじゃない。 「ねぇねぇ~、つかさもみゆきさんも帰っちゃったしサ、  勉強なんかやめてどっか遊びに行こぉよ~」 「・・・・・・あんた私がそんな誘いに乗ると思ってるの?」 「う・・・思ってないデス・・・・・・」 「よろしい。さっさと終わらせちゃいなさいよ。  その章が終わるまで本当に帰さないからね。」 「ぅええ!?アレ本気だったの?キビしすぎるよかが...
  • 擦れ違いのその後に
    『擦れ違いのその後に』 「擦れ違い……ねえ」 そんな私の呟きに反応したのか、隣にいるこなたがスッとイヤホンを外した。 「……どったの、かがみん? 急にそんなこと言い出して?」 「いやね、テレビでやってた映画がさ、若いカップルが擦れ違いながらも結ばれるっていう内容だったのよ」 ふとテレビに視線を戻すと、映画はもう終わっていてニュース番組が放送されていた。 こなたとの話のほうが重要と判断した私は、それに集中する為にテレビの電源を消した。 「それはまた随分と古典的な……今時そんなの流行らないよ」 「昔の映画だったからね~。ていうか、あんたも一緒にいたんだから内容分かるだろ?!」 「いや~、私こっちに夢中だったし! それにイヤホンも付けてたしさ~!!」 こなたは目の前にのテーブルにあるノートパソコンを指差しながらそう言った。 画面表示を...
  • 帰り道
    例えば青々と繁っていた木々の葉も、秋になれば赤や黄色の美しい衣に着替えるように。 大事に大事に使っていたものでもいつかはぼろぼろになってしまうように。 望もうと望まざろうと、物事は速さの違いこそあれ変化するものだと思う。 たまたま、私たちの場合友達から親友、そして恋人への変化だっただけであって。 「そろそろ行こっか」 「ん」 つかさやみゆきも居るから三日に一度程度だけど、私たちは二人で帰ることにしている。 二人ともそんなに気を遣わなくてもいいと言ってくれたけど、 こなたと付き合うようになったからといって、友人関係をおろそかには出来ない。 一緒に帰りながら私たちは他愛のない話をしたり、アニメショップに行ったり カフェに入ったり、そのままどちらかの家に行ったりする。 まあ、いわゆる放課後デートってやつかしらね。 校門を出て...
  • 愛する人と(授業編)
    一時間目、数学 数学、数字ねぇ…… うっ、そういえばいつも気にしてるあの数字。確かこの一ヶ月で2kg増えたんのよね。 原因は……いろいろと心当たりがありすぎる。 まず時々作ってくれるこなたのお弁当。毎回あの豪華さは反則よね。美味しいから全部食べちゃうし。 次にこなたの家に泊まりに行ったときのこなたの手料理。同じく結構なボリュームがあるけどついつい食べきってしまうから。 あとはたまにポッキーゲームとかのお菓子のつまみ食いかしら。糖分の摂りよね。 全部こなたのせいよね。わかっていたことだけど。 運動しないと……っていってもどちらかというとこなたのほうが体力使ってるわよね。 でも私だって体重かけないように自分の体を支えてるからそうでもないか。 回数増やせたらいいんだろうけどあいつ嫌がるしなぁ。 やっぱり幸せ太りってことにしよう。 そういえばもう一つ重要な...
  • God knows...(前編)
    修学旅行も終わり残す行事といえば学園祭だけであろう・・・ その学園祭が終わったら私たちは受験に向けて勉強漬けの日々を過ごさなければならない。 そして、今は学園祭開催まで一週間をきろうとしていた。 パティーが急に提案したチアダンスも未完成ではあるが形になってきておりまだ確信はないが間に合うはずだ。 「相変わらず柊の練習はハードだってヴァよ~休憩ほとんどなしでここまでやるんだもんなぁ~」 「お姉ちゃん~もうくたくただよ~;;」 「わたしももうくたくたデ~ス、チアダンスはやっぱ疲れるネ~」 「せ、先輩・・・筋肉痛で動けないっす・・・」 「柊ちゃん、みんな動けないみたいよ」 時計を見てみる、もう七時半か。 みんなとても疲れている様子だし時間的にもさすがにこれ以上続けるのは無理であろう。 「そっか、練習はじめたのはたしか四時からだったもんね。 ...
  • 二人の時間 1話
    「ふぅ…」 レポートを書き終えた私は一息つくと、カップのミルクティーを飲み干した。 「後はプリントアウトして、表紙を貼り付けて…あ、保存しとかないと」 何故だろう、最近独り言が増えた気がする。 別に、大学生活に嫌気が差したというわけではない。 アルバイトやサークル活動、インターンシップなど、色々な事に参加した結果、友人もそれなりに出来た。 しかし…最近どういうわけか、自分の心の中に隙間が出来てしまったような気がする。 飲み会に行っても、学校で友達と世間話をしても、自分は心から楽しんでいない。 ふと本棚に目をやると、高校の卒業アルバムが目に入った。 『陵桜学園高等学校 ××年度卒業生』 何気なく手に取り、ぱらぱらとめくる。そこにはまだ10代だった私たちが笑顔で写っている。 就職活動や卒論などでバタバタしていたせいか、ゆっくりアルバムを眺...
  • 局地的真夏地帯
    冬休みも終盤となり、私、かがみ、つかさ、そしてみゆきさんの四人は私の部屋で勉強会をしていた。 かがみってば極力自分でやれっていって、必要最低限しか教えてくれないんだよね。 「恋人同士になったんだからもうちょっと甘くしてくれたっていいじゃんかー!」 とは言ったけれど、本気で言ってるわけじゃない。 「それとこれとは話が別!!」 と真っ赤になるかがみが見たいだけなんだよね。それに私を思って言ってくれてる ってことは解っているから、それ以上はぐだぐだ言わずに宿題を消化した。 まだ少し残っているけれど、始業式までの日数を考えたら十分こなせる量だろう。 課題が一段落つき、ペンを休めおやつをつまみながら雑談をしていた所で ふと考え付いたことを口に出してみることにした。 「ねぇ、みゆきさん?」 「はい、なんでしょうか」 話し掛けたみゆきさんだけでなく、かがみもつ...
  • うつるもの2
    「お、かがみとつかさ、おはよ~」 「おはよ、こなちゃん」 「おはよう……」 こなたがいつも通りに挨拶してきたのに、つかさは元気よく、対照的に、私は疲れたように返した。 「かがみ、どうしたの?なんか元気ないじゃん」 「なんか、寝れなかったんだってさ~。 私なんてまた布団に入ってすぐ寝ちゃうんだけどね~」 「それはつかさが早すぎなだけだよ」 珍しく、こなたが突っ込みをいれる。 あ~、でも、この二人なら珍しくもないのかな……。 「で、かがみは何で寝れなかったの?もしかして、男かぁ~!?」 ニヤニヤとオヤジみたいな下品丸出しの顔で、こなたは私を見る。 ……相手がいないのを知ってて言うか、コイツは……。 「アンタのせいよ……」 私は皮肉の意味を込めて、そう返した。 でも実際、あながちウソではないからね……。 「え?私なんかしたっけ?」 ...
  • とても大きな存在
    めずらしく真面目な話をしていたから。二人きりだったから。 私は今なら本当の気持ちを言えるって思った。 こなたはなんだか泣きそうな声で。 いつもからかってくるはずのこなたが寂しいって。 私たちとの別れをいやだって言うもんだから。 たくさんの思い出はほとんどこなたと共にあるということ。 クラスが違ってホントは寂しかったこと。 他にもたまの寄り道とか、ライブとかイベントごとの話もいろいろあるけれど。 とにかく私にとって泉こなたがいかに大きな存在か。 恥ずかしさが込み上げてこないうちに言いたかった。 「ずっと一緒にいてほしい」 ……あれ、違う。 私が言いたかったのはそうじゃなくて、その…… 「と、思ってる」 だあぁそうじゃない。 願望を心の中で留めておくなんて言っても無駄なのに。 いや、本音はそうなんだけど、何かいろいろはしょってるから。 ...
  • きみのおくりもの
     ねえ、みんな。恋するキッカケって、どんなものだと思う?  私はね、普段、何気なくあるほんの些細なことが、そうなんじゃないかなって思うの。  だって、私が……そうだったから。  私が恋した相手は、私の親友。名前は泉こなた。  キッカケは本当に些細なこと。こなたが携帯を変えて、カメラの使い方を覚えたって言ってきたとき、その後の一言に惚れたの。  なんて言ったと思う? 「やっぱり最初は好きな人を取りたいじゃん?」  そう言って、私をファインダーに納めてパシャリ。  こなたは、いつものじゃれあいの一環と思ってやったのかもしれないけど、その一言が私をドキリとさせた。  それから、すごくこなたの事を意識するようになった。同性なんてことは関係ない。まぁ、日下部って言うライバルもいるけど、こなたへの気持ちは負けてないつもり。  だから、いつもは照れくさ...
  • ぴゅあぶるー
     何でも気兼ねなく話す間柄。四六時中とは言わないまでも共に過ごす時間も長い。そんな親友にもまだまだ私の知らない面がたくさんある。  でもそれは別に驚くことでもなんでもないかもしれない。生まれた時から一緒に歩んできた子の全てを理解しているわけじゃない。  ただどれだけ経とうと飽きないというのはとても面白い。もっと知りたくなってくる。  私の知らないあなたの素顔。あのとき初めて見せてくれた表情。  だんだんとできかけていたものがあっけなく崩れ去る。新たな素材が代わりに加わってまた一から作り直し。  たくさんの要素があって、また増えて。私の中で彼女はどこまでも大きくなっていく。  出会った時の印象はそれほど残っていない。  もちろん外見的な特徴は結構目を引いたんだけど、性格的な話。どういう人かと言われればやはり妹の言うように良い人、としかないのかもしれない。  今となっては...
  • パーフェクトスター プロローグ
    「暑い、、、、暑すぎる…。」 午前中の講義は何時もの如くだらだらと過ごし、正午過ぎにあるバイトに備える為、大学から駅まで移動中の独り言。 7月、温暖化の影響だろうか。去年よりパワーアップされた強い日差しは、容赦なく私を責め立ていて、 このまま溶けるんじゃないだろうかと錯覚してしまうくらいだ。 「だらだら歩いてても仕方がないし、きびきび歩くかネ…。」 自分に喝を入れる為に口に出して言ってみた言葉の効果は皆無。 変わりに得たのは孤独感だけだった。 大学一年生、3ヶ月目。 陵桜学園卒業後、私は危ういながらも合格した大学へ進学した。 大学に行っても、勉強嫌いな私が精進するわけでもなく、これといってやりたいことも特にはなかったけど、 お父さんが「自分探しは大学に行ってもできる!」と限りなくポジティブな言葉をくれたので、その言葉に甘えた。 ご覧の通り、心身ともに...
  • 無題H2-209氏(仮)
    ピピピッ 朝の部屋に響く電子音、液晶画面には無情にも38,8℃の文字 体が重いと感じて念のために体温を計って見ればこれだ 「はぁ…」 恨むべきは昨日の夜に徹夜し、体調を崩した自分か…… 時間割を見て、最終日の今日のテストは午前だけなのを確認 ここで頑張らなくては昨日徹夜した意味がなくなる 「はぁ…」 ため息をつきながらそう自分に言い聞かせて、私、柊かがみは自分の部屋を後にした ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 「ハローってあれ?かがみは?」 いつもと同じく、待ち合わせ時間ちょっと過ぎに到着(決してわざとではない)したわたしを出迎えてくれたのはいつもの2人ではなく、片割れ、妹のつかさだけだった 「おはよーこなちゃん!お姉ちゃんは勉強するとか何かで早めに学校に行ったみたいだよ~」 置いて行かれちゃった、と笑うつかさ...
  • 曖昧 me mine
    数少ない休みの日に、何気なく畑が広がる中を二人で歩く。 別に目的はない。ただ一緒に散歩してる事がなんだか幸せだった。 ふと下を見ると、道の縁にクローバーが広がっていた。 「あ、クローバーだ。」 「ずいぶん生えてるわね。そういえば小さい時によく四つ葉のクローバーとか探したわよね。」 「うん やっぱり探すよね。7枚集めると幸せになれるとか言ってさあ。」 「あったあった。」 二人でしゃがんで広がるクローバーを見る。 こなたがそこにあった1つのクローバーを採る。 「でもさ、クローバーって悲しいよね…。」 「え? 何でよ?」 「クローバーって幸せなイメージがあるけど、花言葉は『復讐』なんだよ。」 「そう…。」 こなたがきっとインターネットで調べたのであろう知識を言う。 かがみも返事に困って少しの沈黙が流れる。 いきなりこなたが立ち上が...
  • おまじない
    「ねえ、お姉ちゃん。好きな人の写真を携帯の待ち受けにして、三週間隠し通せたら恋が叶うっていうおまじないの噂知ってる?」 「へえ、そんなのあるんだ。でもさ、そんなことで恋が叶うわけないのに、どうしてやろうと思うのかしら。それよりも、もっと現実味のあることをすればいいのに。仲良くするとか、告白するとか」 「お姉ちゃんは夢がないなあ。素敵な話じゃない。告白なんてする勇気がないから、待ち受けの画面にしてこっそり、恋が実りますようにってお祈りしてるんだよ」 「はいはい、私は夢がないわよ。にしても、三週間隠し通すなんて、部屋の押入れにでも入れてたら簡単なんじゃないの?」 「そんなのじゃ、恋は叶わないよ。いつものように使いながら、隠さないといけないんだよ」 「いや、だからどっちにしても叶わないって……。まあ、いいわ……」 それにしても、待ち受け画面を三週間隠せたら恋が実る、か……...
  • 無題8-709
    「よし、宿題終わりっと」 現在時刻夜中の12時。柊かがみは握っていたペンを置き、ノートを閉じると、んっと伸びをした。 机の一角に目をやると写真立てが一つ。 親友、泉こなたの写真が収められているものだ。 何気なくそれを手に取ったかがみ。 『かがみ、宿題見せてー』 ふと、そんな声が、聞こえた気がした。 「全く、どうせあんたは今日もネトゲとアニメで、宿題やってないんでしょ」 写真のこなたに話し掛けながら、かがみは微笑む。 そこには、親友に向けるものとは少し違った成分が含まれていたが、それは、あまりにも淡いもので、本人さえ気が付いていない。 「自分の為なんだからね、少しはやりなさいよ?」 そう言いながら、写真のこなたの頬をつつく。 『むぅ、やーめーろー』 「ダーメ・・・ふふっ」 かがみは写真...
  • ゆれたい・四
     ゆれたい・四  その時、つかさがトイレに行くと言って、あと十分程で着くであろう駅へ一目散に走っていった。 私はかがみと二人きりで、突如その場に取り残された。号泣寸前になっていた私は呆気にとられてその場に立ち止まってしまった。 目の前が真っ白になっていた。何ぼーっとしてんのよ、というかがみの声を受けてようやく我に返り、私は歩きだした。 私はかがみの右隣り、つまりそれまでつかさがいたポジションに就いた。 後ろをついていくのも不自然に感じたし、何よりも、体が吸い込まれるようにその位置に向かっていたからだ。  かがみと二人きり。何の努力もしていないのに、私の望み通りの状況になっていた。 自力で状況を創りだして大コケしたカラオケボックスでの出来事を思い出し、皮肉を感じずにはいられなかった。 悲しみは一気に引き潮になり、今度は感激でいっぱいになった。  奇妙にも会話は無かった...
  • KEEP YOURSELF ALIVE2
    秋の彩りが薄まり、木枯らしが吹き始めた ある日の事…。 「最近は一緒に遊んでないよね~。久しぶりに家に来る?」 電話の会話の中で、何気なくこなたは言った。 ふむ。言われてみればそうかも。 「そういえば学校で会うだけで最近は 確かにあまり遊んでないわね。」 それもそのはず今は年末も近づき、 私達三年生は受験勉強も佳境に 差し掛かっているのだ。 更に中間、期末と定期試験があっては 遊べる時間も自然と減っていくものである。 十月にもなるとそれはより顕著になった。 …中にはそんな事など関係ない生徒も居そうだが…。 私もこの時期になってからはラノベも読むことも 少なくなってきた。 新刊を買っても本棚の中身が充実してくだけだ。 こなたの言うところの積みゲーみたいなものだろうか。 電話で話すのも久しぶりな気が...
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