こなた×かがみSS保管庫内検索 / 「想いを言葉に」で検索した結果

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  • 想いを言葉に
    ...安心した。 想いを言葉に(2)へ続く コメントフォーム 名前 コメント (^_−)b -- 名無しさん (2023-05-30 07 47 07)
  • 想いを言葉に(3)
    ...うからね」 想いを言葉に(完結) コメントフォーム 名前 コメント (/ _ ; )b -- 名無しさん (2023-05-30 12 59 26)
  • 想いを言葉に(2)
    ...んでいた。 想いを言葉に(3)へ続く コメントフォーム 名前 コメント (≧∀≦)b -- 名無しさん (2023-05-30 08 06 34)
  • 想いを言葉に(完結)
     その話を聞いていた私は同級生であるはずのこなたが、私よりも10歳は年を 重ねているような、大人びた女性に見えていた。  もし私が何らかの形でこなたやつかさを失うことになったら、きっと私は 悲しみから立ち直れず、いつまでもしゃがみこんだままその場から動けなくなってしまうと思う。  だが、こなたは自分の足で歩くことができた。大切な親友と別れてしまったのに、 その悲しみに縛られること無く、目標を見つけて歩み、そして私にとっては 掛け替えのない支えになってくれている。  私もこなたの支えになりたい。私がこなたやつかさを必要としているように、 こなたから見て、私も必要とされる人間になりたいと思った。 今のこなたには、かつてこなたを支えた少女は、もうこなたの傍にいないのだから……。 「かがみちゃん」  私が思案に沈んでいた時、おじさんに声をかけられた私は思考の海から意識を浮上さ...
  • 作者別保管庫(こなかがBBS2スレ目/長編)
    ...Sスレ894氏 想いを言葉に(2)(3)(完結) SSスレ582氏 第1話:二つのほくろ(鬱要素あり) 第2話:普通すぎる風景(↑の続編/鬱要素・出血などの描写あり) 第3話:コミケの隣 第4話:青いモンスター 第5話:もっと素直に 第6話:閉じていく世界 第7話:キスしようか 第8話:歯車の夜 第9話:新しい治療法 第10話:余命○ヶ月の花嫁 第11話:扉 第12話:空気だけ抱きしめて 第13話:移植 第14話:壊れた人形 第15話:別れ 第16話:再会 第17話:フラグ 第18話:イケメンの恋人 第19話:コミケへ行こう 第20話:最後のプレゼント(完結)
  • 素直な想いを
    『この調子なら明日は大丈夫そうだよ』 電話越しに聞こえる声は聞き慣れたそれと同じ調子でホッと胸を撫で下ろす。 「だからって油断しちゃダメよ。ネトゲとかせずに早く寝なさい」 いつも通りの小言だけど、いつも以上に強い口調で言う。 ぶー垂れる様子も眼下に広がるようで、素直に聞くようなヤツなら今日みたいなこともないよなと思う。 最近暑くなってきたので冷房を効かせてたら消し忘れて風邪をひいたという。 全く見た目も中身も全然成長してないな。 思わず漏れたため息を敏感に聞き取ったのか、相手の怒りが電話越しでも分かった。 「こなた」 『……うん?』 「明日はちゃんと学校来なさいよね。あんたがいないとつまらないから」 話が通じないのもお構いなしにオタトーク全開で周りを振り回す。賑やかしいことこの上ない。 そんなこなたがいない学校は静かすぎて、ゆっくりできるはずなのに物足りなかった。 ...
  • プロジェクト・こなかが ~プロジェクトは永遠に~
    ...」 「もし、想いを言葉に出来ないのでしたら」 「書こうよ」 「そのおつもり、だったのでしょう?」 さっき、2人でした会話。 ――じゃ、今度出してあげるわよ、手紙をね ――うえ?そ、それはどういう意味かな~ ――あ!いや、その…… ――ん~?かーがみん? ――な、なんでもないわよ!! ――じゃ、私もかがみにお手紙だそっかな ――ええっ!? ――愛を込めたラブレター ――……もうっ 「そのつもり、だった」 目の前の親友は、何も言わずに、ただ、微笑んだ。 後日。 アニ研文芸部合同の機関紙は無事発行された。 こなたとかがみの書いたのは、互いに対するラブレター。 文は、物語。小説だ。 恥ずかしくて素直に渡せないくらいなら、こちらに載せて読んでもらおうと。まぁ、誰かが2人に入れ知恵したのだが。 「どうですか、かが...
  • 意思にて漱ぐ
    校舎から外に出ると、冷たい風が私を襲った。 日中は大分暖かくなってきたが、流石に夜はまだまだ寒い。思わず身震いをしてしまう。 外はすっかり暗くなっているというのに、玄関口の明かりは一つもついていなかった。 きっと生徒はもう残っていないと思われて消されてしまったのだろう。 実際のところ他に下校する生徒の姿は見当たらないのだから、それについては理にかなっている。 そんな状態で玄関に鍵がかかっていなかったのは本当に運が良かったと思う。 誰もいない暗闇の中、私はひとりこなたを待つ。 『意思にて漱ぐ』 「お待たせ、かがみ!」 五分くらい待っただろうか。ようやく玄関口からこなたがヒョコッと顔を出した。 「遅い!何してたのよ!」 「いや~、黒井先生のお小言が長くてさ~」 こなたののらりくらりとした話し方に、ついため息が出てしまう。 本当なら...
  • 想いを込めて
    何かいる?へ続く コメントフォーム 名前 コメント 上目遣いって、いいですよね ♪ -- 8-784 (2013-02-27 22 26 56) 3コマ目可愛いなぁ…。 -- 名無しさん (2013...
  • 届けられない言葉
    言葉は、時に残酷だ。 人を幸せにする力もあれば、何気ない一言で、絶望の底に叩きつけられる事もある。 何の心の準備もないまま言い放たれれば、大小に関わらず、心が傷つけられる事も少なくない。 唯一、人が使う事の出来る言葉というものを、私達はコミュニケーションの手段としているわけだけど。 常用的に使用する手段だから、よっぽど注意していないと、ぽろっと対話している相手が不快に感じる事をこぼしてしまう事もある。 私が抱いている気持ちも、直接的ではないにしろ、言葉にする事で傷つく人がきっといる。そう思って、今までずっと隠してきたのに。 なのに、日に日に大きくなって、抑えきれなくなりそうなこの気持ちは、いつになったら治まってくれるんだろう。 いや…抑え切れるようなものじゃない事位、もうわかっているのかもしれない。 でも、伝える事で壊れてしまう日常が怖くて、辛くて。 ど...
  • 雨の後の夜空は
    おはようございます!1月11日、朝7時のニュースです・・・ 天気予報や昨日の出来事などをキャスターが一生懸命伝えている。毎日が同じニュースの繰り返し。 それでも今日が始まる。 『もしもし、おはよーお姉ちゃん。』 「おぉ・・・今日は雪でも降るのかな?」 『なんですとっ!お姉ちゃんひどい・・・』 子機を肩と耳に挟み、両手でオムレツを作る。我ながら器用になったと思う。 カーテンから零れ出る光が気持ちいい。テレビから作り出されるニュースは良く聞こえない。 聞こえるのは子機から零れる私の妹の可愛らしい声。 「はは、ジョーダンよ。おはよ、つかさ。朝早くに電話なんて珍しいわね。どうしたの?」 『たまには早く起きるよ。お姉ちゃん、今日何の日か覚えてる?』 今日?1月11日。誰かの誕生日?違う。忘れちゃったな。 覚えているのは、あ...
  • 何気ない日々:想い流るる前日“互いに違う答え”
    何気ない日々:想い流るる前日“互いに違う答え”  あのまま、つかさの胸で泣いたまま眠ってしまったらしい。時計を見ると朝だった。もし、今日が日曜日で無かったら完全に遅刻だけどね。我ながら良く眠れたものだわ。 相変わらず雨は降っていて、つかさはつかさで、私を優しく抱きしめたまま眠っている。そんな私達の上には厚めのブランケットが掛けてあり、そのお陰で風邪をひかずにすんだ様だった。私が乗っかっていてもこの子は重くないのかしら、そんな言葉と共にずっと傍にいてくれたつかさに感謝の気持ちを送る。 「つかさに抱きついて泣きじゃくる日が来るなんて思わなかったなぁ」 私はまだつかさの上にいる。本当は退いてあげたいのだが、未だ昨日と同じように上手く力が入らないでいるのだ。それでも気になるものがあったので、私は手を伸ばしてそれを掴んだ。携帯電話・・・なんのアニメのキャラかわからないけど、ストラップが...
  • いふ☆すた EpisodeⅣ~大地はやさしく受けとめる~ 中盤
    ひとしきり、手を繋ぎながら路地を散策したあとに、私とこなたは適当なお店でランチを取ることにした。 お店に入って、思い思いの品を注文し、それを食べ終えた私たちは、今、紅茶を片手に、デザートを堪能している最中だ。 しかし、相変わらずだけど、こなたって…食べるの下手なのかな? こなたの周りには、たくさんとはいかないものの、目にあまる程度には、食べカスやソースの汚れが飛んでいる。 私が気を使って、紙エプロンを頼んでいなければ、彼女の真っ白なワンピースも、その餌食になっていただろう。 あぁ、今だってほら… 頼んでみたら、結構大きなサイズのものが来たチョコレートパフェに、一生懸命戦いを挑んでいるこなたは、全くと言っていいくらい気にとめていないみたいだが、 「ほら、こなた。ほっぺたにクリームがついてるわよ?」 柔らかそうなほっぺたに白いクリームが見事にトッピングされている。 ...
  • 咲きたまえ山吹の花
     一  冬のある日の昼休みであった。 「そういえばよくあるおまじないで、消しゴムに好きな人の名前を書いて、その消しゴムを最後まで使い切ったら両想いになれるっていうの、あるよね。」 いつものように四人で食事をとっている時に、ふとつかさが言った。とりわけ何かを意識して言ったような話しぶりでもなかった。 「ま、そんな乙女チックなことをする奴なんか、今時いるわけないわよね。」 続いてかがみがバッサリと切り捨てた。かつて、神社の関係者でありながら、おみくじになんて意味は無くて結局は本人の頑張り次第だ、と言い切った程の露骨な現実主義者のかがみである。当然と言えば当然の返答だ。 「…まさか、つかさそれやってるのか。ほら、何もしないからお姉さまに見せなさい。」 「ち、違うよお姉ちゃん!私そんなことしてないよ。」 「じゃあ、なんで突然そんなこと言い出すのよ。」 「それはね、今日授業の...
  • 1月11日
    「鏡開き」という行事をご存知だろうか?簡単に言うと、お正月に供えた‘鏡餅’を割って、お汁粉やお雑煮にして食べる、という日である(みwiki参照) だが、この行事のことはこの話自体には関係ない。  ただ、今年のこの日が平日であり、学校があると言うことが問題なのだと学生諸君には分かっていただけるだろう。  さて、故にセンターを間近に控えた今でさえ‘センター対策’という名目の授業があり、そして真面目に受ける奴は受ける、真面目じゃない奴は平気で居眠りしていたりする、と変わらない日常が続いていた昼休み。  真面目に授業を受けない代表格、泉こなたが昼食用チョココロネをハモハモと食べながら、隣に座る親友、柊かがみに話しかけた。 「今日って鏡開きだよね~、かがみん♪」 「だから何よ?まさか‘かがみ’開きなだけに、かがみはどこを開いてくれるのかな~? なんて言うつもりじゃないでしょ...
  • うつるもの-Oath of Eleven-
    ―――2月14日。 恋心を抱く女の子が、意中の相手にチョコレートを送る日。 それが今日、聖・バレンタインデー。 ……自分で言うのも恥ずかしいけれど、私もその一人で……。 とある夜に、こなたが『俺の嫁』だからよ、と言った私だけど、女の子として付き合ってる相手に贈りたいのよ、やっぱり……。 それも……できれば、手作りチョコ。 工夫とか出来ないし、市販のより味は悪くなっちゃう……と思う。 でも、愛情をお金で賄うのは無理よ! ……きっと……。 私は、時計を見た。 短針は0と1の間、長針は3を指している。窓から見える外の風景は、黒一色。 つまり、AM0:15 学校の準備をしなきゃいけない時間まで、後約7時間足らず。 ……まだ、肝心のチョコは出来てない。 一週間前からつかさに協力してもらって、勉強の合間をぬって練習してきたけど、やっぱりなかなか上手くいか...
  • プロジェクト・こなかが 外伝『子狐こなたんの物語』
    今ではないいつか、ここではないどこかに一匹の小さな狐がいました。 その狐は蒼みがかかった毛が特長で、頭の上から一房、ピョンと突き出していました。 狐は、まだ子どもで、更に子どもの狐の中でも殊更に小さな狐でしたが、悪戯心盛んで、よくよく悪さをしては、近くにある村の人たちを困らせていました。 そんな、ある日のことです。狐の悪戯が目に余った近くの村の人たちが、狐を捕まえようと狐の通り道に罠を仕掛けました。 そんな事とは露知らず、狐は、今日もちょっと悪戯をしてやろうと村へ続く細道を歩いていきました。 バチン! 大きな音がして、狐は村人の仕掛けた虎バサミに引っ掛ってしまいました。さあ、大変です。暴れようがもがこうが、足に食い込んだ虎バサミはその鋭利な歯を足に深く突き立てていくだけです。 それでも、狐は必死に暴れました、しかし、外れません。 丸一日経ったでしょうか。狐は力も...
  • 作者別保管庫(1スレ目)あらすじ有.ver
    ◆あらすじ無verはこちら 1-63氏 かが×こな前編 (鬱要素/救済あり) かがみの目の前で事故に合ってしまうこなた。こなたを失ってから、かがみが彼女に対する気持ちを自覚したその時、(…キタコレ)という言葉が頭に響く。二人の甘いひととき。 かが×こな後編 (鬱要素/救済あり) こなたが目覚めた時、6枚ものでっかい翼を持つあの人に、究極の選択を言い渡される。一方、告別式の最中、かがみはこなたへの強い想いを募らせて涙を流す。その時… …もしも、こなたが原作版と入れ替わったら? 前編 柊姉妹の誕生日なのに、かがみから高価なプレゼントをもらってしまい、困惑しながらも喜ぶこなた。翌日、学校でこなたはかがみに屋上に呼び出される。 …もしも、こなたが原作版と入れ替わったら? 後編 体育の時間、意識が遠のいて保健室で寝ているこなたの唇に妙な感触が…。濃厚で、情熱的なかが...
  • 38万4400km分の想い
     遥か昔、宇宙の彼方に浮かんでいた月という名の星に、薄紫色のウサギがいた。  ウサギは、孤独という言葉を知らなかった。何故なら、この灰色の大地に 立っていたのは、他ならぬこのウサギだけ。気付いた時には、独りだった。  だからこそ、ウサギはこの大地の上には自分しかいないという事実が、 当たり前だと思っていたのだ。  独りで考え、独りで駆け回り、独りで食事をとり、そして眠る。  それが、ウサギ自身が決めた生き方だった。  何でもない日常。ウサギにとって、それが唯一の時間の進め方。  幾日も、幾月も、ウサギはそれを繰り返した。  しかし、幾年も経ったある時、ウサギは考えた。  ――本当に、ここには私しかいないのかな。  ウサギは、ようやく悟ったのだ。  自分が孤独であるということに。 『誰かいないの? いたら返事をしてっ...
  • 何気ない日々:膝を抱え込むように悩むよりも相談する決意を(こなた編)
    何気ない日々:膝を抱え込むように悩むよりも相談する決意を(こなた編)  みゆきは優しげな微笑を浮かべて、私の想いを聞いてくれた。  私の悩みを、私が好きな子が女の子だということを聞いて、それでも親友でいてくれると、そして私の味方でいてくれると言ってくれた。  ただそれだけのことかもしれない。でも、それは私にとってはとても嬉しくて、 ―なんと、心強いのだろう ―なんと、温かいのだろう  けれど、この気持ちを想い人に伝えることで壊れるのが私達四人の関係だということを隠していることは、とても酷い事なのではないだろうか。だけど、まだ言えない。相手が誰なのか、もしかしなくても・・・みゆきは気が付いているのかも知れない。  それでも、まだ私の口から言う勇気が無くて、それが申し訳なくて謝ってしまう。 「みゆき、もしも私のこの気持ちを相手に伝えた所為で嫌な目にあったりしたら、本当に・...
  • 告白
        「ふとしたことで~告白~」  あの後、風邪を拗らせて本格的に熱を出した私は、土日の連休を挟んで、一週間近くも学校を休む事になってしまった。  …でも、私にとってはそっちの方が良かったのかもしれない。  ――あんたとはもう絶交よ――。  こんな事を言われた以上、私はかがみに合わす顔が見つからなかった。  ちゃんと謝れば許してくれるかもしれない…。  そんな考えも、あの時のかがみを見ていれば、あの事を本気で怒っていて、簡単にそれを水に流してくれるとは思えないのは分かっている。  何より、仮にかがみが私の謝罪を受け入れてくれたとして、私達はそれまでのような友情関係に戻れるのだろうか?  …ありえない。  どれだけ関係の修復に奔走したとしても、私がかがみのファーストキスを奪ってしまったという事実は一生消えない。  その上、もう私があんな暴...
  • 貴女が壊れるまで
    「私は、こなたが好き」 こなたが好きだと自覚したのは……いつからだろう。 恋は突然やって来る、恋は気付くと急激に想いが強くなっていく。 ラノベではよくある事だけどまさか自分が体験するとは思ってもいなかった。 「こなたが好き」 この想いが頭から離れず、授業中も放課後も入浴も食事もずーっと……こなたの事を考えていた。でも、この恋は間違った恋だ。 何故なら私とこなたは女性、この恋は普通の人生ではイレギュラーな事。 もしくはあってはいけない、と言えばいいのかな。とにかく間違った恋を私はした。 それでも後悔なんて一度もしなかった。 寧ろ清々しい気分になった、自分の気持ちに気付けるのがこんなにも気持ちいい事なんて……知らなかった。 私はこなたが好き、この想いは一点の曇りもない。 例え両親が反対しても、周りから「レズビアン」と言われようと、私は揺るがない。 この気持ちに気付いてし...
  • 作者別保管庫(2スレ目)あらすじ有.ver
    1-63氏  もし、こなたが例のシーンを見ていたら? 修学旅行で、かがみが男子生徒を手を繋いでる所を目撃してしまったこなたはショックを受けて、みゆきに相談する。 すると、みゆきは少し待つ事をこなたに促して部屋を出ていく。そして彼女の取った行動は… 1-166氏 お見舞い(2009年版) こなた達は同じ大学に合格して一人暮しをしている設定。こなたがカゼをひいて寝込んでしまい、かがみがお見舞いにくる。 優しくしてくれるかがみの対応にじんとするこなた。 その後、「ミッドナイト」「記憶のカケラ」などの続編あり。  (本作)→「続・お見舞い(2009年版)」 全7作のシリーズの1作目。 続・お見舞い(2009年版) 今度はかがみがカゼをひいてしまい、看病されるかがみは、数日前にこなたのために料理を頑張って作っていた出来事を思い出す。  「お見舞い(2009年版)...
  • 私の望む幸福
     人生とは偶然の上に成り立っているのか、それとも必然というレールの上を走っているだけなのか。  ネットなんかで議論すれば、真っ二つに意見が分かれてとても面白い展開になるんだろうけれど、当の私自身はその哲学的な真理を考える事もないまま、この広大な世界の中でちっぽけな人生を送っている。  ただ、今の私は過去の偶然だか必然だか分からない事象の数々によってここに存在している。その事に間違いはない。  もしも今、誰かが私を取り巻く世界を変えたいと望むなら、この場にそんな事象を起こしてしまえばいい。  そう。世界なんて、そんな“ふとしたこと”がきっかけで全てが変わってしまうんだ――。     「ふとしたことで~私の望む幸福~」  まだこんなに蒸し暑くて、油蝉がジージーと煩く啼き続けているのに、高校二年として迎えた最初で最後の夏休みは残り数時間をもってその幕を閉じる。 ...
  • 何気ない日々:梅雨晴れのち夕立“二人の気持ち”
    何気ない日々:梅雨晴れのち夕立“二人の気持ち” 「かがみは私に、あんな事絶対言わないのに・・・どうして?」 公園から駅まではそんなに距離は無かった。全力で走ったのだから、後ろにかがみの姿は無いのも当然だ。 丁度私が駅に着いたとき、バケツをひっくり返した様な土砂降りの雨。そろそろ追いついて来ても良さそうなのに、かがみが追いかけてくる様子は無い、かがみは大丈夫だろうか。まだ、呆けてあのままだったら、もうずぶ濡れになってる。心配だけど、走って戻る勇気が無かったし、傘も無いしね。駅の購買の傘なんて雨が降った瞬間に完売だから。 「私は、かがみがあんな事を言うのを望んでいなかったのかな・・・ううん、違う、望んでいたはずなのに。でもそれは映画のワンシーンの言葉としてじゃなくて、本当の気持ちで、でもそれはありえなくて・・・」 ぶつぶつと呟く私の横に座っていた男性は、それが嫌だったのか立って...
  • 何気ない日々:想い通う時“親と子”
    何気ない日々:想い通う時“親と子” 「あー、もう、本当にかがみと一緒にいるだけだって!切るからね、お父さん」 そう言って、携帯を電源ごと切った。まぁ、確かにそろそろ帰らないと交通手段の問題があるのはわかってるんだ。  私達はまだ、学校近くの公園のベンチに座っていた。まぁ、正しくはかがみがベンチに座ってて、私はそのかがみにじゃれ付いてるだけなんだけどね。何度もお父さんから電話が掛かってくる。その度に、“もう少しかがみと喋っていたいんだってば”って説明するのが面倒くさくなってきてだから、携帯の電源を切った。 「あんた、電源切るのはどうかと思うわよ?」 「だってお父さん、しつこいんだよ。本当は彼氏といるんだろう、もしそうだったらお父さん泣いちゃうからなってさ」 「いや、まぁ、一概には否定できんな、そこは……彼氏というか彼女とは一緒にいるわけだから……ねぇ?」 かがみが真っ赤な...
  • 無題(H2-209氏)(仮)4
    最初に感じたのは匂いだった どこか懐かしくて、とても安らげる そんな匂いに包まれながら私は目を覚ました 「う…うん?」 「かがみ!目が覚めたんだね、大丈夫!?」 視界に映るのは、見覚えのある天井とこなたの顔 「あれ…私‥?ここは…こなたの家?」 記憶があやふやで今の状況と繋がらない とりあえず体を起こそうとしたところ、こなたに止められたので仕方なく元の体勢に戻る 「そうだよ、何も覚えてない?」 「いや、確か…あんたに引っ張られて……」 そう、急にクラスから引っ張りだされて 「靴を履き替えてから……私…どうなったの?」 こなたと何かを話してた事は朧気に覚えているが、そこからがどうやっても思い出せない そんな私を見て、こなたが簡単に説明してくれた どうやら下校中に倒れたらしい 「成る程…二,三質問が有るけど良...
  • 星紡ぐ想い(完結)
    ★☆★☆★ その川へたどり着くころには、辺り一面夜の帳に包まれていた。 川原に生い茂る草が時折そよぐ風に揺れ、涼しげな音を立てている。 川のせせらぎは、そんな涼しげな風により一層の涼を添えていた。 「うわ、すごいね」 「きれいでしょ」 川辺を歩きながら空を見上げると、満天の星が輝いていた。 幸い今日は梅雨の合間をぬって晴れたこともあり、雲に隠されることはなかったようだ。 夜空を埋める星々に、私は素直に感動していた。 「ねえねえ、天の川ってどこにあるの?」 「あそこの光が強いあたりじゃないかな。ほら、ぼんやりと光ってるあのあたり」 「ふーん」 そう言ってかがみは周囲よりほんの少し強く星が輝くあたりを指差した。 「思ってたより強く光ってないんだね。もっとこうぱあって輝いてるのかと思ってたけど」 「さすがにそこまではね。ほんとはもっと明るく見えるはず...
  • 何気ない日々:想い流るる日“固い決意、揺らぐ決意”
    何気ない日々:想い流るる日“固い決意、揺らぐ決意”  昨日はあんなに降っていたなんて嘘のように晴れていた。私は、ポケットにもらったチョーカーを入れる。出来るだろうか、私-泉 こなたに・・・決別の証とはいえ、これを・・・。  ううん、今は考えるのは止めよう。珍しく早起きしたわけだし、朝ご飯を作ろう。でも今日は、待ち合わせの時間に遅れないように。 「お父さーん、朝ご飯できたよ」 さっき、起きてる所は確認したから叫んで呼ぶと、お父さんはすぐにやって来て二人の朝食。ゆーちゃんは、みなみちゃんの家から登校するらしい・・・もしや、あの二人、なんて邪推な事を考えてしまう。でも、だからといって私もと、考えを変えるわけにはいかない。もしそうだとしても、みなみちゃんは強いから大丈夫だろう。私には・・・かがみを守っていける自信は無い。私は、逃げ出してしまう程・・・弱いのだから。 「何だか朝から思...
  • 何気ない日々:梅雨晴れ “イメージと現実”
    何気ない日々:梅雨晴れ “イメージと現実”  事前打ち合わせをしなかった私が悪いんだけど。つかさもみゆきも予定入りかぁ。何の予定があるのかは聞かなかったけど、出かける予定があるというなら仕方ないわね。  ないとは思うのだけれど、もしかして、みゆきが私に気を使って・・・いや、だとしたらつかさまで用事というのはおかしいわよね。  しかし、こなたと二人で行くのは、どうなんだろう。こなたとしてはそれでいいのだろうか、そんな気持ちと二人が予定入りという事を伝える為に私は今受話器を握っている。 「と、いうわけなんだけど、どうする?こなた」 こなたはなんか小声で、ぶつぶつ言ってたけど、何て言っているのか聞こえない。 「ねぇ、どうする、こなた。明日やっぱりやめる・・・?」 それから少ししてからやっと返事が返ってきた。 「んー、つかさやみゆきさんにはおめでとうって祝ってもらったし、かが...
  • この甘さに思いを込めて(2)
     服を着替えて愛用のエプロンを身に着けた私は、少々不安な気持ちを抱えながら台所に 向かうことにした。  台所には、エプロンを身につけたお母さんと食卓に座っているどこか心配そうな表情の お父さんが居るだけだった。  どうしてだろう、かなたさんの姿が見えない。何か準備でもしているのだろうか?  「準備はできたかしら? それでは早速はじめましょう」 「ちょっと待ってよ、お母さん。かなたさんがまだ……」  そこまで口にして私は違和感に気づいた。お母さんの喋り方やトーンがいつもと違って いることに。 「……えっと、その、もしかして……かなたさんですか?」  普通ならそんなことあるわけないと思う私だけど、死んでしまったはずの人に料理を教 わるという事自体がまともじゃないのだから、ふと思ったとおりのことを尋ねてみた。 「ええ、正解です。さすがに親子ですね。すぐに分かってしまいまし...
  • 何気ない日々:想い流るる日“ウサギはキツネに キツネはウサギに 恋をする”
    何気ない日々:想い流るる日“ウサギはキツネに キツネはウサギに 恋をする” 「ちょっとこな・・・ええぃ、呼び止めて止まってくれるわけないじゃない!」 そう呟きながら、私はもうこなたを追いかけて走っていた。雨音が強くなり、廊下の電気も殆ど消えていて、それは暗闇の中での追走だった。何処へあいつは走るというのだろう、何処へ行ってしまうのだろう・・・この薄らとした暗闇の中であいつを見失うという事。 それは私の声も手もきっと届かなくなってしまう、そんな気がした。  雨音と、私達だけの駆け抜ける足音だけが廊下に響き渡る。あいつの方が足が速い上に出遅れたのだ、見失わないように走るだけで精一杯だ。階段を上ったり下りたり、私達は何処へ向かっているのだろう。  横っ腹が痛くなってきた。急に走ったからだと思う・・・それでも私は追わずにはいられないなんだ、あいつを。ただひたすらに、きっとわけもわか...
  • 星に願う者―遠すぎた想い
    ――星に願う‥。 それは誰しもが一度はすることではないだろうか? 叶わない願いとわかっていても、奇跡を信じて… 『星に願う者―遠すぎた想い』 ‐‐ これは私の小さい頃の話。 私は泣かない子供だった。 お母さんが物心付く前にいなくなっちゃって、 幼かった私は「どうして自分だけお母さんがいないの?」と嘆いていたのを記憶している。 学校には馴染めなかった。 この子たちにはお母さんがいる。家に帰ると「おかえり」と言ってくれる人がいる。 そう思うと、私はなんだか自分が異端の人間に思えた。 実際、私は異端だったのだろう。 目には見えない壁がいつもあった。 私が作り上げた、他者と私を隔てる壁。 私がその街に来たのはお父さんとあるアニメのショーを見に来たためだと思う。 テレビで放映されてる、魔法使いの少女が悪い奴をやっつ...
  • いふ☆すた Episode LAST ~やがてその実は大樹となる~
    街にある灯火がひとつ消えるたびに… 空の輝きは、またひとつ、明るさを取り戻す。 まるで、地上にあった光が、星となって、空へ昇って行くみたいに。 七夕の日は、もう終わり。 それでも、空に映り込んだ星々の川は、さんさんと、その輝きを取り戻し、逆に地上にあるものを薄く照らし出しているようだった。 いつか…街からは人の気配が消える。 暗闇と、星の海だけが支配するこの世界で、私だけが、一人、取り残されているような。 そんな錯覚に、私は身震いした。 ――カン… ふいに無音だったこの世界に、音が生まれた。 ――カン、カン… また。 まるで、金属の板を叩いているような音。 それは次第に近づき、大きくなり、規則正しい音色を響かせ、私以外の存在を、世界に確かに主張する。 だが、それは、絶望の音色。 私を終わりに導くもの...
  • 何気ない日々:膝を抱え込むように悩むよりも相談する決意を(かがみ編)
     この気持ちを胸に抱えてからどれ程の時間が流れたっけ・・・なんて言うほど時間は動いてはいない。  気持ちの強さはかがみが私のお見舞いに来て、想いに気がついてしまった時からどんどん膨れ上がっていくように強くなってしまっていた。昨日が金曜日で本当に助かったヨ。今日が土曜日で学校は休みだからサ。今、かがみと顔を合わせたら何時も通りでいられるか不安だったから本当に助かったヨ。 「やっぱり、こういうのはお父さんにそれとなく相談するべきなんだろうか」 ネトゲを付けて、今日は黒井先生とのペア狩りも断って、ソロ狩りをしながら、考えるのは、かがみへの想い。  いや、流石にゆーちゃんに相談するわけには行かないよね。ある意味、お父さんと同じくらい理解してくれそうだけどサ  かがみが風邪で休んで、学校に来なかった次の日なのに、とても長い長い間この想いを抱えていたような錯覚に陥りそうになる。  恋は盲目...
  • 初めてのデート【午後Ⅱ】
    初めてのデート【午後Ⅱ】 その後はゲームセンターへ行くことにした。 さあ、腕のなる時間だよ~。 「UFOキャッチャーやろ?」 私は提案した。 「いいけど…あんまり得意じゃないんだよなあ…」 前やった時のことかな?確かに落としまくってたよね。 からかっちゃえ♪ 「かがみがやると貯金箱に早変わりだもんね~」 なんて返してくれるかな? 「う、うるさい」 やっぱりかがみは可愛いなぁ。 バカップル、別に悪くないよね。 「あれとろうよ~」 「リラッタヌじゃない。いいわね」 私が指したのは、リラッタヌのぬいぐるみ。 ぬいぐるみと言ってもかがみの部屋のボン太くんみたいに大きいのじゃなくて、もっと小さい、10センチくらいの。 とゆーわけで早速プレイ。 狙い目は…手前のこのコかな? ...
  • 遠いあなたとお花見を
    「二人でお花見しようよ」 そうこなたに誘われたのが昨日の夜の事。 最初に聞いたときは何を考えているのだと思った。 なぜなら、その日に私達はみゆきとつかさも合わせた四人でお花見に出かけていたのだから。 桜はとても綺麗だったし、もう一回ぐらい行ってもいいかなとは思ったけれど、さすがに二日連続で行く気はない。 だけどお花見に誘うこなたのどこか真剣な声に、私はそれを断る事が出来なかった。 『遠いあなたとお花見を』 「おーっす、こなた」 「おお、いらっしゃい。かがみん!」 玄関のチャイムを押すと、ドアを勢いよく開けてこなたが出迎えてくれた。 「一応、約束通り来たけど…私、用意とか何にもしてないけど大丈夫?」 「うん、大丈夫大丈夫。ほら、上がってよかがみ!」 「えっ?お花見に行くんでしょう?……もしかして、準備とかまだ出来てないわけ?!」 ...
  • 友達じゃなくなった日
    私はかがみが好き。 口では否定しているけどかがみはツンデレで、可愛くて、優しくて……。 でも私とかがみは女の子同士、普通じゃない。 かがみに知られたら……嫌われてしまう……。 だから私は心の奥底に閉じ込める事にした。 絶対にかがみに知られない様に、本当の気持ちを封印して……私はかがみ達と一緒に居る。 ――友達じゃなくなった日―― 「でさー、そこで……」 「ホント、アンタはそればっかだな」 「えーと……それは面白いのかな?」 「ど、どうでしょうか……?」 いつもと変わらない日常。 毎日学校に行き、昼休みにかがみ達と絡み、放課後お喋りをして帰る。 ……正直に言うね……。 ……物凄く苦しいよ……。 だって……好きな人がこんなにも側に居るんだよ? だけどこ...
  • 卒業の日
    今、陵桜学園の卒業式が終わった。とうとう私たちは卒業することになる。 「今日でこの学校に来るのも最後ね…」 「そうだね…」  さすがに卒業となると、こなたも寂しそうだ。 「いろんな思い出があるもんね。海へ行ったこと、花火大会に行ったこと、 あんたの趣味に付き合わされてしょっちゅういろんな店に行ったこと、学園祭…」 「かがみは忘れちゃだめだよ!」 「忘れないわよ…絶対」 「ホント、楽しかったわよ。こなたとばっかり一緒にいた気がするわ…」 「うん…」 「かがみぃ…えぐ、えぐ、うぅ…」  こなたは涙をぼろぼろこぼしている。目が真っ赤だ。 「別れちゃうのやだぁ…やだよぉ…かがみぃ…!!」 「ずっと一緒にいたいよぉっ…!」  こなたがわんわん泣き出した。普段はあんなに明るい子なのに…こんな子供っぽいところが あるんだなって思った。  そしてこなた...
  • パーフェクトスター 第3章Cパート
    ――――――――――― 『パーフェクトスター』 ●第3章「貴方の存在」Cパート ―――――――――――  * * * 夕暮れも終わり、夏の星座が自己主張を始める時間。 つかさの前では故意的に避けていた訳ではないけど、一度も話さなかった話題をみゆきさんとしながら帰路に着いていた。 ツンデレで、素直じゃないのがまた堪らない人の話題。かがみのことだ。 「そういうところがかがみらしいんだけどネ」 「うふふ、素直になれない気持ちもわからなくはありませんが」 といっても、かがみと一緒に過ごしたこの二週間の面白エピソードを私が一方的に話しているだけで、 みゆきさんは相づちをうちながら時折口を挟んでいる感じ。 あれからみゆきさんが考え込んで活動停止することはなかった。 そうしながら歩を進めていくうちに、み...
  • パーフェクトスター第4章Cパート
    ――――――――――― 『パーフェクトスター』 ●第4章「夢の終わりに謳う歌」Cパート1 ――――――――――― あれから2日が経過した。 「それじゃ行ってくるわね、こなた」 「…」 「こなた?」 「ふぇ?」 少し強めのかがみの声で我に返る。 かがみと一緒に朝食を食べてた途中でトリップしていたようだ。 すでに朝食を済ませ、出かける準備を終えたかがみが、不思議そうに私を見つめてる。 ── またやっちゃった。取り繕わないと、ほら前みたいにね。 「あーごめん。ぼーっとしてたヨ」 「あんた、最近ぼけーっとするの多くない?まさか!こなたさん、恋の悩みっすか!?」 「いやいや…ほら今度出るアニメのDVD、限定版買おうか迷ってて」 「って、そっちかよ」 わざとらしいかがみのネタ振りに、“相変わらず”を...
  • パーフェクトスター 序章Aパート
    前略、泉こなた19歳。現在、力のあらん限りを尽くして駅から自宅へ走ってます。草々。 じゃなくて!と心で己に突っ込みを入れつつ、走る動作をそのままに携帯で時計を確認した。 17時50分。普段はのんびり歩くから徒歩10分くらいの距離だけど、全速力に近い今の速度なら5分くらいで家に着くだろうか。 気が抜けないことを再確認した私は、携帯をポケットに放り込みながら、こうなった経緯を思い出していた。 13時から17時シフトの4時間労働を終えた私は、今日の晩ご飯は何食べようかなとか、 深夜アニメは日付変更後からが本番だなとか、生活に必要なことと自分の至福を肥やすことを考えながら、 バイト先のロッカーでのんびり着替えていた。 そこにガチャッと扉が開いて、ロッカールームに新参が着たことを知らせる。 「OH!コナタ、お疲れネ!」 元気一杯、ドアも全開。声だけでその新参は誰か...
  • 気付かされた想い
    「このように~~」 昼休み明けの5時間目…今は桜庭先生が担当する生物の授業中。 「ハァ……」 その授業内容も大して頭に入らず、只ノートにペンを走らせ続ける…そんな間にも出てくるのは溜め息ばかり……原因は私に有るんだけど…。 ………こなたにキスをしてしまった。 いや、実際出来た訳じゃなくて…私とこなたの唇の間には日下部の下敷きという障害物が挟まってたけど…。 ぼんやりとした思考で浮かぶのは、目を閉じて待ち構えるこなたの顔…あの時のこなた…可愛かったわね…。 そのまま両手に抱えて家までお持ち帰りしたいぐらいに。 まずい…授業中なのに顔がニヤけてきた…。 ってか何で日下部の奴は邪魔を…後で覚えてろよ…人を騙しておいて只じゃ済まさないんだから!! 「であるからして~」 「Σって違う違う!!」 「如何した柊??何処か間違ってるか??」 ヤバッ…まさか声に出てると...
  • 無題(16-939氏)
    ―自宅― かがみ「ねえ、お母さん。突然だけどさ、もしもだよ?私が同性の娘を好きになっちゃったらどうする?」 みき「なぁに?急にそんなこと言い出すなんて…」 かがみ「いや…ちょっと…」 なんで私はこんな質問を母にしたのだろう?今さら自分に問い掛ける…。 もしかしたら母として、1人の女性として尊敬している柊みきの意見を聞きたかったからかもしれない。 みき「私は…、やっぱり賛成しないかなぁ」 私はがっくり肩を落とす。 かがみ「なんで…?」 みき「きっと幸せになれないからよ」 よくわからない答だった。 どうして?深い愛情がありお互いが相思相愛ならば女同士でも幸せからは程遠くないはず…なぜだろう? かがみ「幸せになれないと思う理由は?」 みき「…最終的に結ばれないからだと思う、例え...
  • 梅雨前線
    気付かなければ、良かったんだろうか。 気付かなければ、幸せでいられたんだろうか。 嘆いてももう遅いのだけれど。 だって、私は気付いてしまったんだから。 六月だった。今にも泣き出しそうな空が梅雨だということを感じさせ、校庭の片隅には 紫陽花がその名の通り紫色に淡く染まっていた。 「お姉ちゃん、遅いね」 「そうですね…」 つかさがのほほんとした口調で言って、みゆきさんがそれに続く。 黒板の上にある時計を見ると4時間目の終了から10分程が経とうとしていた。 私、つかさ、みゆきさん、それからかがみとの昼食はすでに習慣化していて、たまにかがみが 自分のクラスで食べる時にもそれを言いに一度はこっちに来ていた。 だから、こんなに顔を見せないのはほとんど初めてのことで。 「んじゃ、ちょっと見て来ますかね」 妙に体の奥がむずむ...
  • 『彼方へと続く未来』 第二章 (後編)
    『え~と、ここをこうやって……と。ふうっ、結構難しいわねぇ』 『お姉ちゃん。ここはこうするとうまく通ると思うよ』 『そっかぁ。サンキュー、つかさ』 『……頑張ってね、お姉ちゃん。私、応援してるから』  贈り物をする時、私はとても暖かい気持ちになる。  特に好きな人に送るとき、その想いは断然強くなる。  それを私に気付かせてくれるきっかけを与えてくれたのは、 黒井先生、つかさにみゆき。そして……お母さんだった。         『彼方へと続く未来』 第二章 (後編)  冷えきっていた体の中に、暖かな黒い液体が注がれていく。  ――あれから、十分近く私はお母さんの胸の中で、 パジャマと顔がグシャグシャになるまで泣いた。  お母さんは、そんな私をただ黙って抱き締めてくれた。  そして、今私はキッチンのテーブルでお母さ...
  • 誰も居なくなった浜辺に
     埼玉には海が無い。  そんな土地柄のせいで、あまり海とは縁の無い人生を送ってきた私は、小学生の頃に家族で日本海へと旅行をしたのを最後に、海へと出向く機会は無くなった。  それが昨年、私は家族とではなく、高校に入ってから知り合った友人達と海水浴へ出掛けた事で、私は海との想像を超える再会を果たす事になる。  打ち寄せる波の音の大きさ。  どこまでも続く水平線。  そこで私は時の流れと共に自然と矮小化させていた海のイメージを改めさせられる事になったのだった。  あの時から半年、私を取り巻く環境は大きく変化していた。  今、私はあの時と同じ浜辺にひっそりと佇んでいる。  あの夏の賑やかな海とは打って変わって、間もなく訪れる春を待つ海は、驚くぐらいに静かで、時折犬の散歩で砂浜を通り過ぎて行く地元民を除けば、そこには私一人しかいない。  僅かな手荷物と、なけなしの...
  • パーフェクトスター第4章Bパート
    ――――――――――― 『パーフェクトスター』 ●第4章「夢の終わりに謳う歌」Bパート1 ―――――――――――  * * * 「みゆきさんやつかさに呼び出されるのは問題ないよ。 友達だし困ってる事があるなら力になりたいからね…」 この言葉は私の本心で、嘘は一つも含まれてないと断言できる。 けど、今回のケースは極めて変則的で想いだけじゃさすがに収まりがつかなかった。 「でも、今回の呼び出し方はちょっと変わってるよね? 誰かは予想してたけど、最初はまったくわからなかったもん。」 想いから溢れた疑問が口からついて出る。 二人に寄せてる信頼の前では、呼び出しなんて容易く些細なことだ。 別にこんな偽装めいた事をしなくても、私は呼び出しに応じたはずなのに。 わざわざ知らないアドレスから私宛にメールをして呼び出したという事...
  • 貴女と私の世界
    世界には、白と青しかなかったのだという。  世界には、白と青しかなかったのだという。  白い雲に砂浜、青い海に青い空だけが存在していた。そこには何も無くて、そこには何でもあった。  次第に世界は白と青以外の色で染まっていった。  世界と人の心は少し似ていると思う。人の数だけ色があって、人の数だけ交じり合っていく。  そして、人の数だけ守るべき暗黙のルールが生まれたという。  ルールを破った人は人の数だけ世界から外された。  この外された世界には、たった二つの影しか無かった。  その世界を外した世界には、沢山の影があった。  そして、二つしか影の無い世界で、二つの影は互いに背を向けなければならなかった。向かい合えば、外されてなお干渉してくる世界の沢山の影達に後ろ指を、罵倒を、軽蔑を無理矢理に与えられなければならなかったからだ。  二つの影は、...
  • パーフェクトスター 序章Bパート
    序章「そして私たちは出会った」Bパート ==============================  * * * アパートは2階建ての小さなもので、1階の角部屋が私の家となる。 鍵を、扉を職人技のように高速で開けて閉めて。玄関で彼女の手を離すと、直ぐさまテレビへ向かう。 17時59分。自動録画をセットする時間なんて当然ない。 なりふり構わずチャンネルを合わせて、手動で録画ボタン。 その5秒後に目的のアニメは始まった。 「ミッションコンプリートぉぉぉ…。」 声に出して、自らの目標を達成したことを確認した。 安堵と共に体の力が抜けて、そのまま後ろへ倒れて大の字になる。 元々小さな体だから壁にぶつかるとか心配はないが、私はもう一つ大切なことを忘れていた。 寝転がったことにより、視界の隅に彼女が映る。 ─ や、やばいヨ。勢いだけで連れてきち...
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