N『”少しは”…?』
K『……嫉妬、してくれた?』
引きつるようにヒクヒクしてるそこを優しく撫でながら促すと、いとも簡単に口を割る彼女に疑問がよぎる。
ホントはこうされたかった……?
確かめるためもう一つの質問、さっき内緒にされた言葉の続きを問いただしてみる。
N『”それに”…?』
K『………っ。』
今度は無言のままで、
快楽に身を任せているのか、単に黙秘しているのかわからない。
N『教えてくれたら、……もっと気持ち良くしてあげるよ?』
K『そ、それって、教えたら、”して”って言ってるようなもんじゃん。』
わざとあざ笑ってみせて余裕ぶってるけど全身に力入っててバレバレだよ、ゆかちゃん。
クチュ…。
指先にほんの少し力を込め、焦れる浅いとこできみの様子をさぐる。
ギュッ
と、固く瞳を閉じ余裕のかけらすら感じさせない表情に何かが沸き上がる。
N『そうだよ?』
K『だよ?って…っ。ズルイよ、ゆかばっかりに言わせてっ。』
そうだね、私はズルイね。
N『……、もの凄く嫉妬したよ。』
K『え?!』
N『今だってこんな冷静なフリして実は心臓バクバクなんだよね。』
きみの手をとり自分の胸元へと押し付ける。
心臓の音が伝わるかどうかはわからないけど、想いは伝わるよね……?
N『好きだよ。』
K『やっぱりズルイ……ッ。』
うん、私はズルイ。
きみをどうしても困らせたくて仕方ないらしい。
K『”それに”。』
ためらいがちに紡ぎ出される音色に耳をすませる。
K『また嘘ついたらお仕置きされるんでしょ………?』
それ、そーゆー意味で受け取っていいの?
N『……お仕置きされたかったんだ?』
K『……。』
何も答えずただ小さく頷いてみせるきみ。
N『………ごめんね。』
そう言って第一間接まで埋まってる指を引き抜いた。
K『?!』
目が驚きで丸くなってる。
N『素直になられると面白くないんだ…。抵抗された方が…、燃えるよね?』
可愛く素直にねだってみせるきみを趣味の悪い笑顔で突き放した。
きみは何も言えず困った顔して私を見てる。
K『のっちっ。』
催促されても私は動かない。
N『今日はもう寝ようか?』
おでこにキスを落とし隣に寄り添うように身を沈めた。
K『本気、なの……?』
N『うん、……おやすみゆかちゃん。』
目を閉じ眠くもないのに無理矢理にでも眠気を探している私に、きみはすがるようにしがみついてくる。
K『……のっち。』
小さく小さく吐息とともに呼ばれる名前に胸がざわめく。
N『なに?』
ざわめきを抑え冷たく突き放す。
どうやればきみが深みに嵌まるか熟知しきっていて、そう誘導してやる。
きみだってきっとそうなりたいはずでしょ?
肌を合わせて呼吸を読み取り、きみの嗜好は理解してる。
だから望むものもわかる。
N『あのさ……。例えば、ホントに嫌なら抵抗するでしょ?』
K『うん…。』
N『同じように、して欲しくても抵抗して見せれば良いよ。そしたら私を煽れるよ?』
対した意味を持たないような言葉だけれど、きみの心を拘束するための鎖を仕込んでいる。
ひとつは、焦らすための伏線。
どんなに懇願しても無駄だと諦め、お預け状態のままきみはただひたすら待つ事しか出来なくなった。
ひとつは、私好みのスタイルへの調教。
して欲しいなら演技してでも抵抗して見せるだろうし、ホントに嫌でも抵抗するだろうし。
K『…っ。』
戸惑いあらがい、頬を染め依然困った顔のままそれ以上の催促をしなくなった。
諦めにも似た絶望で身を焦がすきみ。
やっぱり私はズルイね。
きみがどんな風に待ち侘び、私を欲しがる体を持て余すのか想像しただけで身の毛がよだつ。
体への刺激だけが調教とは言わない。
心を手玉に取ってこそのそれ。
ごめんね。
こんな私に愛された事、後悔はさせないから。
(続く)
最終更新:2009年03月30日 19:37