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ついにやって来た文化祭当日。
1、2年生の劇は終わり、3年生に出番が回ってきた。
あ〜ちゃんのクラスがトリで、のっちのクラスはその一つ前。


「じゃあ今から搬入準備!」


ゆかちゃんの声で皆が動き出す。
のっちも照明がある講堂二階に向かう。


ヤバイ。
なんか緊張してきた。
この文化祭が皆で何かやり遂げる最後の機会だし。
失敗は許されない。


『それでは次は3年C組です。』


アナウンスが講堂に響き渡る。


「…よし。」


気合いを入れて、照明のスイッチを押した。








講堂が拍手で埋まる。


「良かった…」


無事にのっちたちの劇は終了した。
一息ついていると、次のクラスの照明担当がやって来た。
暗くて顔はよく見えない。


『のっちも照明だったんだぁ』


声をかけられて、あ〜ちゃん経由で仲良くなった子だと気付く。


「うん」
『のっちのクラス、凄く良かったー』
「ほんとに?ありがとう!次、シンデレラだよね」
『うん。のっちのクラスに負けんからね!あ、そうだ』
「何?」
『のっち、あ〜ちゃんがシンデレラって知っとる?』
「知っとるけど」
『じゃあここで見ときなよ!ここが一番舞台がよく見えるんだし』
「でも…クラス違うし」
『なーに言っとるんよ!うちが許す。それに絶対後悔するよ』
「うーん…」
『あ〜ちゃんのドレス姿、正直ヤバイよ?』
「じ、じゃあお言葉に甘えさせてもらいます…」



その子の言う通りして正解だった。
リハのときとは違って本番用のメイクをしたあ〜ちゃんは一際目立っていて、
あまりの美しさに息をのんだ。
待ちに待った舞踏会のシーン。
髪をアップにして、真っ白で背中に大きなリボンをあしらったドレスを着たあ〜ちゃん。
若干王子様役のやつが邪魔だけど、
あ〜ちゃんが前に出た瞬間気にもならなくなった。


ヤバイ。
自分たちの劇の時も緊張でドキドキしたけど、
今それ以上にドキドキしてる。


ガラスの靴を履いて、舞台の上で王子様と踊るあ〜ちゃん。
そのまま幕は閉まっていく。
講堂はさっきよりも大きな拍手に埋め尽くされた。


あー…。
しばらくの放心状態。
あ〜ちゃんが可愛過ぎて、美し過ぎて、
なんだか遠い存在に感じてしまっている自分がいた。



つづく






最終更新:2009年03月30日 20:25