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〔N〕



ゆかちゃんが帰った。
一人の部屋は淋しかった。
自分がこんなにも一人の人を好きになれるなんて思ってもみなかったから、戸惑いも不安もある。
何をしたら相手が喜ぶのか?とか、何をしたら相手が悲しむのか?そうゆう境目がわからなかった。
それにしてもゆかちゃんは心配性だ。
多分今までののっちのせいなんだろうけど、
『これは、、ない、よなぁ〜・・・w』
少し呆れて笑ってしまう。
鏡にうつる自分の首筋。
“きれいな赤”
が、ゆかちゃんの存在を思い出させる。
付き合うとか、恋人とか、よくわからないけど。
まぁみんなあんなもんなんかな?って思っていた。


あ、携帯!!
あ〜ちゃんにメールを返してすぐ電源を切ったんだった。だってゆかちゃんを不安にさせたくなかったから、隠したわけじゃない。
心配させたくなかったから言わなかっただけ。
電源を入れるとすぐにメールがきた。
私にメールする人なんか数しれてる。
やっぱりあ〜ちゃんだ。


『ちょっと不安なことあるだけ。ごめんね・・・心配かけちゃって・・・。』
やっぱりあ〜ちゃんは優しい。
自分が辛いくせに、心配をかけてごめんと、私のことを気遣ってくれる。
『大丈夫だよ。心配くらいさせてよww』
そう返事をして用意を続けた。


〔A〕




のっちに送った二回目のメールは夜のうちには返ってはこなかったけど、
ゆかちゃんにメールを送った後すぐ、返ってきた。
『大丈夫だよ。心配くらいさせてよww』
多分のっちは私に気をもたせようとしてやってるわけじゃない。
素直な優しさだ。
だけど、多分そこがゆかちゃんが心配するとこだ。
だけど私には嬉しい。
『ありがと!のっちが暇な時で全然いいからね?』
素直に思ったことを送った。のっちとメールだけでも繋がっていられると、すごい優しい気持ちになれる。
のっちは不思議だ。
のっちのことになると、ゆかちゃんとは戦いが始まるっていうのに。
のっちとの繋がりは私を優しくさせる。
携帯が鳴る。
珍しく早く返ってきたのっちからのメール。
『でも早いほうがいいよね?のっちはいつでも都合つけるから、あ〜ちゃんにあわせるよ?』
本当に心配してくれてるのが伝わる。
なんだか申し訳ない気持ちになる。
だって悩みなんか本当はないんだもん。
のっちのことくらいしか、悩みなんてないんよ??
『ありがと〜無理に時間作らなくても話せる時に話すね!』
わざわざ時間を作ってもらうのが悪い気がしたし、
私と会うことによって、ゆかちゃんのことを気にしてるのっちはみたくなかった。
携帯が鳴る。
(のっち、超はやくねっ!?)



『余計なお世話だよ〜wwのっちはゆかになら縛られたいんだって!!(はぁと)』

ゆかちゃんからだった。
心が折れそうだった。
嘘か本当かわからないけど、今の私には知らないふりをするしかなかった。



『ゆかちゃんのっちの何を見てるん??そんなんじゃのっちは喜ばないよ??ww』
これが今できる最高のアガキだった。



〔N〕*バトル有




あ〜ちゃんは自分が辛い時ですら私を気遣ってくれるし、遠慮している。
『話せる時に話す』
なんて、それが出来なかったから、あんなメールがきたわけで。
少しゆっくり考えて、
『あ〜ちゃん、無理しないで?今日うち来る?』
とだけ返事を送って、また用意を続ける。
鏡にうつる自分。
————あっ!!!
やばい・・・。
“きれいな赤”
が目に入って、ゆかちゃんの存在を思い出す。
今日も来るかな?そうしたら、どうしよ・・・。
考えてる間にメールが返ってきた。
『のっちが平気なら行こうかな??でも予定入っちゃったとか、無理なら言ってね??』
あ〜ちゃんは、ゆかちゃんの存在に気付いてんじゃないか??ってくらいに完璧な返事をくれた。



〔K〕



まじで、余計なお世話。
なにそれ??
癒すって??あ〜ちゃんが??のっちを??
てか“癒し”なんか必要ないし・・・。
のっちに無理言ってるわけじゃないもん。
のっちだってゆかにならいいよって言ったもん。

『余計なお世話だよ〜wwのっちはゆかになら縛られたいんだって!!(はぁと)』

本当のことだもん。
あ〜ちゃんはわかってないんよ!!
昨日の夜、どんだけイチャイチャしてたか知らないから。
のっちがどんだけだらしない顔してたか知らないでしょ??
すぐに返事はきた。
どうせ驚いて弱気になったでしょ?



『ゆかちゃんのっちの何を見てるん??そんなんじゃのっちは喜ばないよ??ww』

はっ??
何も見てないのはあ〜ちゃんじゃんっ!!!!
無性に苛々したけど、
ここで怒りをあらわにしたら駄目だ。
あくまで冷静で笑っていられる立場にいなくちゃ。
心が折れたら負ける・・気がする・・・。
もうこれは戦いだ。
冷静さを欠いたほうが負ける。
私は大差でリードしてるんだから弱気になる必要はひとつもない。


『あ〜ちゃんよりは近くで見てると思うけど??ww』
メールを送って私は仕事にむかった。



〔A〕




確かに。
確かにね。
私よりゆかちゃんのほうが近いよ。そんなんわかってる。
だけど多分さっきのメールでゆかちゃんは揺れた。
私が今出来ることは揺さ振ること。
今はそれしかない。
しばらくしてのっちからメールが返ってきた。
『あ〜ちゃん、無理しないで?今日うち来る?』
優しい。
だけど、ゆかちゃんは?
ゆかちゃんは会わなくて平気なのかな?
のっちに辛い思いはさせたくなかったから、
『のっちが平気なら行こうかな??でも予定入っちゃったとか、無理なら言ってね??』
と送っておいた。
ゆかちゃんと会うなら無理してくれなくてよかった。
それに、それならゆかちゃんといる時も私のこと、
忘れないでしょ??




〔N〕


ゆかちゃんに隠し事をするつもりはまったくない。
もう不安にさせるつもりも、心配させるつもりも、ない。
だからわざわざ不安になるようなことは言わなくていい。
って恋愛偏差値は低いくせに勝手にそう思っていた。
だからあ〜ちゃんに、
(あくまで相談にのるだけだけど・・・)
会うことも、
家に誘ったことも、
言わなくていいこと
って思っていた。
それがバレた時、
ゆかちゃんがどうするかを
まだ知らなかったから。






最終更新:2009年03月30日 20:27