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「どりゃ!」

パコーン
「40-0、ゲーム大本」
「しゃー!」
のっちの見事なair-Kが決まり、私はその場に座り込んだ。



たしかに、テニスやろうって言ったのはゆかだよ?



新しく買ってもらったスコートをのっちに見てもらいたかったし…。



でもさ…
「もうダメ…」
なにも本気でやらなくてもいいじゃん!
朝から二時間ぶっ続けって、
殺す気か!




「ゆかお嬢様!まだ終わってませんよ?」
のっちはまだまだ元気で、ベンチで水を飲んでいる。

「のっち強すぎ…」
グラスコートに倒れ込んでしまった私は起き上がれそうにない。


「あと、3セット残ってますよ?」
「もう動けん…」
「…仕方ないですね〜w」


のっちは汗を拭いていたタオルを肩にかけ、私が寝転がっているコートにやって来た。

「よぉ!」
「わぁ」
フワリと持ち上げられる。
お嬢様抱っこだ。
「のっち///」
「はい?」
汗で濡れた髪の襟足が凄く…そそるんですけど…。

「汗…」
「え…?あぁ!汗臭いですか!?汗臭いですよね!」
すみません、すみませんって慌てて私を降ろそうとするのを
「待って!」
首にしがみついて阻止した。

「良いよ、このままで」

「汗…大丈夫ですか?」

汗の匂いどころか、のっちの香りが強くなった気がする。

「ゆかが拭いてあげる」

のっちの肩に掛かっていたタオルをとると、そっと頬を伝う汗を拭った。

「ありがとうございますw」
クシャって笑うのっちが可愛い…。
頬も火照っていて、少し息も荒い。


んー…そそる。


テニスコートから広い庭園をぬけ、家に入ると存在感のある大きな階段。


「大丈夫?」
のっちは明らかに疲れていた。
息は上がり、汗が止め処なく流れ落ちる。
私はそれをせっせと拭いてあげた。
「テニス、、コートから、、はぁ、遠すぎますね、はぁ、はぁ」

いつもはこんなに疲れないのに…きっと、テニスのせいだね。
だいぶ前から手も痺れてるはず。

「降りようか?」
「いえ!ちゃんとお部屋まで、お連れします!」

ふん!と息巻いて、のっちはゆかを抱え直すと一気に階段を上った。





「あ!のっち」
ゆかの部屋の手前、バンバンとのっちの肩を叩き、指を指す。
「はぁ、はぁ、はぁい?」
指したのは
「バスルーム」
「シャワー浴びられますか?」
「うんV」
疲れてるはず、でも頑張って!
もう少し!



のっちはゆかを脱衣場に降ろす。
膝立ちをして、ちゃんとゆかの足が着くように。


うん!やっぱりのっちは出来る執事V



「では、着替えは後程持って参りますので。」

「のっちはシャワー浴びんの?」
「自室で浴びますから、ご心配なく。」
「あー…そっか…」
「?」
「一緒に浴びる?」
「んなっ!」
「ふふっw冗談よ」
紳士でちょっぴりヘタレなのっちをいじめてみる。
のっちは顔を真っ赤にして俯いてしまった。

「しゅっ、しゅつれい、、します///」


のっちは慌てて出て行った。

「噛みすぎw」

そんなのっちも愛しく感じる。


あとで、紅茶一緒に飲もw


上機嫌で、汗で体に張り付いたウエアに手をかけて脱ごうとしたら…

—…ガチャ、
「お嬢様!」

勢いよく、のっちが戻って来た。
「ちょっ、ちょっと!のっち!」
さっき、あんなこと言って、からかっておいて焦っている自分が少し滑稽だ。


「何よ…」
「スコート似合ってますよ」


—…ん?


「のっち、それだけ言いに?」
「あっ…はい…すみません。ただ、可愛らしいかったので、、、言いたくなって。着替えられた後では、ゆかお嬢様に失礼ですし」


嬉しかった。
新しく買ってもらったスコート誉めてもらいたかったし…。
「ありがと」
「いえ///」
照れたように笑ったのっちの髪はまだ汗で湿っているようだ。
「風邪ひくから、早くシャワー浴びなよ?」
のっちの髪をクシャクシャと撫でる。
やっぱり、まだ濡れている。
「はい、ありがとうございます。ゆかお嬢様も…風邪、ひかれませんように…」
のっちがゆかの頬に触れた。
「のっち…」
「ゆかお嬢様が体調崩されたら、、、困りますから」



もう…この執事は本当に、、、



「あっ!で、では、失礼します///」
扉を閉めようとしたのっちの腕を掴む。
「ゆっゆかお嬢様?」


「一緒にシャワー浴びよ?」


お嬢様抱っこ頑張ってくれたご褒美w




「あ〜れぇ〜」


バスルームにのっちの悲鳴が響いた。








最終更新:2009年03月30日 20:47