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気づけば学祭まであと一週間。

ゆかちゃんは元より、あ〜ちゃんとも学祭が近づくにつれて準備で忙しくて会えていない。
たまにあ〜ちゃんからメールが来るぐらい。



今日も朝から一度も会っていない。
もう、放課後なのに…




ゆかちゃん…
ゆかちゃんに恋人がいても、のっちはゆかちゃんと繋がっていたいよ…



◇◆◇◆◇◆

「よし、じゃあラストシーン」

劇の練習も仕上げ段階。

ロミオとジュリエットが死んでしまうシーン。


ジュリエットは墓の中、横たわり眠っているよう。


『ああ、ジュリエット…君は死んでも尚、美しいのか…。』

そっと、手をジュリエットの頬へ。
顔を近づける。




キスをする、、、

、、、ふり。



あー…ゆかちゃんがジュリエットだったら、、、


『貴女が…』




『 』


ゆかちゃんがジュリエットだったら良いのに、、、


ロミオは毒を飲み息絶えた。



練習後、今日の私の演技がよかったみたいで、
虚ろな瞳が良かったとか、儚げだったとか、
色々言われたけれど素直に喜べなかった。
だって、それはたぶん、ゆかちゃんの事で心に穴が空いてしまったから。





「大本さん」
誰もいない教室で、帰り支度をしていたらジュリエット役の近藤さんに声をかけられた。
「あっ…お疲れ様です」
「大本さんもお疲れ様」

近藤さんは、自分の席ではなく私の席前に近寄ってきた。
「大本さん…」
「なに?」
「私、、ね?」



時が止まった気がした…



「大本さんの事が好きです。」


正直、初めてじゃない。けど…
慣れることはない。

「あ、、えっと」
もちろん断ろうと思った。
けど、その言葉はすぐに遮られてしまった。
「もし、付き合っても良いなぁって思ってたら…」
「本番で、、、キスして、、、下さい」



—…え?
勢い良く、頭を下げる近藤さんに私の思考は追いつかない。

「じゃあ…さよなら」

私の返事も聞かぬまま、近藤さんは、逃げるように出て行ってしまった。



—…キス



え?



混乱したまま、それでもどうすれば良いかも解らず。
とりあえず、教室を出た。

出て、すぐ、


ゆかちゃんに会ってしまった。


「!、、、ゆかちゃん…」


「一緒に帰ろうと思って、、、。」
「あ、、の」
出来れば聞かれていて欲しくなかった。
なのに…
「盗み聞きする気は無かったんだけどね…」
ゆかちゃんは頬を赤く染めた。







最終更新:2009年03月30日 21:08