あー…文化祭が終わる。
終わってしまう。
これが終わるとすぐに夏休み。
と言っても受験生に夏休みはない。
学校で補習はあるし、塾では夏期講習が始まる。
そうなると忙しくなって、あ〜ちゃんに会える日も少なくなっていく。
どーしよ。
いやどーすることもないんだけど。
のっちはあ〜ちゃんの傍にいるだけで十分なんよ。
あ〜ちゃんの笑顔を見てるだけで幸せになれるんよ。あ〜ちゃんの…。
「のっち、ブツブツうるさいんだけど…」
「えっ?」
「あ〜ちゃんのなんちゃらって何?てか、ゆかの話聞いとるん?」
「ごめんごめん!心の声が…。話って何?」
「だからー、明日あ〜ちゃんと3人で打ち上げしない?って話をさっきからしとるんじゃけど!」
「あーいいねぇ!したいです!!」
「まったく…じゃああ〜ちゃんにメールしとくから」
そう言うとゆかちゃんは携帯を取り出し、メールし始める。
「ちょっと、ゆかちゃん!
今文化祭終了の集会中だよ!!」
「ええんよ、ゆか文化祭委員長だから…委員に連絡してるみたいでしょ?」
「悪い委員長だなぁ」
「うっさい…あ、そうそう。のっちさぁ、あ〜ちゃんに告白する気あるん?」
「え、いきなり何?」
「あるん?」
ゆかちゃんに聞かれて改めて考えてみる。
あ〜ちゃんが好き、なんて。
…言えん言えん!
絶対無理!!
「…ないです。」
「なんで?」
「なんでって…。だって女同士だよ…あ〜ちゃんひくでしょ…」
「そうかなぁ…あ〜ちゃんアイドルオタクだから何とも言えんよ」
「でも絶対爆笑される…」
「まぁそれはありそう。」
「やっぱりー?はぁ…」
「冗談よ、のっち。あ〜ちゃん笑わんって。」
「でもあ〜ちゃん好きな人おらんってことはのっちのこと別に好きじゃないってことでしょ?」
「それはあ〜ちゃんがのっちをまだ友達としてしか見とらんからよ。
明日、告白してみんさい。」
「はー?!」
突然何を言う、この人は?!
一人大きな声を出して、生徒会長に注意された。
ゆかちゃんは他人事のように笑ってる。
「ちょっと、ゆかちゃん!!」
「ひひ、のっちダサイ」
「ひどいよ…ゆかちゃんが変なこと言うからじゃん」
「言っとらん。明日ゆかが雰囲気作ってあげるけぇ、告白しんさいって言っとるだけじゃ。」
「だ、だからそれが」
「のっちええん?このまま夏休み入ってあんまり会えなくなって、
そのまま受験、卒業式でバイバーイするの?」
「そりゃ…良くはない…けど」
「じゃあ明日告白ね。決定〜!!ゆかとの約束だから。
告白しなかったら…わかっとるよね?」
「ゆかちゃーん…」
『これにて文化祭は終了です。皆さんお疲れ様でした!』
生徒会長の最後の挨拶が終わり、生徒たちは一斉に立ち上がるが
のっち一人、ゆかちゃんに強引な約束を結ばれたショックでなかなか立ち上がれないでいた。
つづく
最終更新:2009年04月09日 23:03