Side A
のっちの家に来ちゃったけど、具合悪かったら迷惑だよね?
う〜ん、メールしてみよう。
まぁ、いつも返信こないから、なおさら来ない確立高しじゃね。
一応、送るだけ送ってみて、様子を見てみよう。
……。
〜♪〜♪
予想外にも、のっちからの返信はすぐに来て、しかも何か文章は元気そうなんですけど…。
でもまさか、のっちが仕事をすっぽかすわけないし…。
そして、中から小走りで玄関まで来る足音がする。
ドアノブが回されて、ドアがゆっくり開く…。
「のっちごめんね?急に来ちゃっ、て…。…?」
あれ?ドアの向こうにのっちの姿が見えない。
かと思ったら。
「じぇんじぇん平気じゃよ。それより、たしゅかったよぉw」
下から、のっちの声のようなそうじゃないような声がして、視線をそっちに向ける。
「にへw」
一生懸命にドアを押さえながら笑う、小さな子。
「…のっち?」
「そうじゃお?さっすがあ〜ひゃん!ぅあw」
扉が重いのか、押し戻されそうになってる小さなのっち。
あたしは、ドアが閉まらないように、ノブを掴む。
「あ、ありがと。とりあえじゅ、はいりゅ?」
「う、うん。」
なんで?なんでちっちゃくなっとるん?
体に合う服が無いらしく、ぶかぶかのTシャツを着て袖をぐるんぐるん捲くっている。
のっちらしいなと思いながら、トテトテ歩くのっちの後について、部屋の中へと入って行く。
「あ〜ちゃん、座っとってぇ?」
「うん。」
「なんか起きたら、こんなんなっちゃっててさぁ。こんなんじゃ、仕事行けんし、とりあえずもっさんにれんりゃくして、今日はやっしゅませてもらっちゃったw」
あたしにお茶を出してくれるらしく、ちょろちょろと動き回りながら話すのっち。
うわぁ、どうしよう。ちょっと、やばいよ?コレ。
「あのさぁ、のっち…。」
両手いっぱいに持っていたものをテーブルに置いて、子犬のようにこっちを向くのっち。
「んん?」
「のっちぃ!」
あまりの可愛さに我慢できず、思いっきり抱きしめてしまった。
「のぉあw」
突然抱きつかれたのっちが変な声をあげる。
はっと我に返りのっちを離したけど、のっちも動揺気味。
「あ、あ〜ちゃん?」
「や、あ、あの、変なドリンク飲まんかった?」
かなり強引に話を逸らす。
「へんにゃ?」
普通に返事をしてくるのっち。はぁ〜、良かった、こういう所は助かるわ。
「あぁ、変なというか、こんくらいのビンのやつ?」
「しょれなら、一昨日の夜にゆかちゃんからもりゃった栄養ドリンク、飲んだよ?」
「栄養ドリンク??」
「うん、前に二本もりゃって一本だけ飲んで、しばりゃく忘れとったんけど、一昨日見つけてにぇる前に飲んだんよ。」
やっぱり…。原因はゆかちゃんか…。
でも、聞いた時なくなったって言ってたのに。
『あ〜ちゃん、飲まんかったら、のっちに飲ませちゃえば?』
ふと、ゆかちゃんの言葉を思い出した。
もしかして、ゆかちゃんあの時すでにあげてたってこと?
Side N
「はぃ、あ〜ちゃんお茶。」
ニコニコと座ると。
「のっち、なんか嬉しそうじゃね。」
「へへぇ、だってぇ、あ〜ちゃん来てくりぇると思わんかったけぇ。」
なんかよく分からんけど、抱きしめられちゃったしw
「そりゃ、のっち一人だし心配でしょ…。それに、ちっちゃくなってるの教えてくれたら、すぐ来たのに。」
「ぃや〜、仕事中にしたら心配させちゃうしぃ、時間つぶしにゲームしとったら忘れとったんょ。」
「その姿でゲームて…似合いすぎじゃろw」
ですよね〜。自分でもそう思ったもん。
「たははwあ、しょれでさぁ、前あ〜ちゃんもちっちゃくなっちゃったじゃん?」
「あぁ、うん。」
何か知ってそうな感じだったから聞いてみる。
「さっき言っとったドリンクが原因なん?」
「ぃ?」
「じゃけぇ、ゆかちゃんからもりゃったドリンク。」
「あ、あ〜、えぇっとぉ〜…。」
じぃ〜っとあ〜ちゃんを見つめていると
「実はぁ、そぅ…だったりしてぇ。」
やっぱり〜。まったくゆかちゃんは変なの好きじゃよねw
「なぁ〜んだぁ。じゃあ、ゆかちゃんその内元にもどりゅって知っとったんかぁ。」
「ごめんね?黙ってて。」
なんだか申し訳なさそうに謝ってくれるあ〜ちゃん。
「あ〜ちゃんが謝らんでもえぇじゃろ?」
「だって…あたしも一応共犯だし…。」
「え?でも、ちっちゃい時は記憶なかったんじゃろ?」
「え?あ、ぁあw、そ、そうじゃったぁ〜ねぇ。」
何かに動揺しまくりのあ〜ちゃん。なんだろ?
「記憶があったら、あ〜ちゃん、のっちにあんにゃにデレてこんしぃ。」
「そ、そうねぇ…。」
ん?何か今寒気が…。
Side A
悪かったねぇ。いつもデレとらんで。
あたしだって、出来るならしとるわ!
わけの分からない怒りが込み上げてきた。
「のっちはデレデレし過ぎなんよぉ。」
「そりぇは、ほらぁ、勝手に反応しちゃうというかぁ。我慢できんというかぁ…。」
デヘヘっと照れながら答えるのっち。
なんかよく分からんけど、いちいち可愛いんじゃ!
「のっちは、あ〜ちゃんにデレて欲しいん?」
「え、まぁ、そしたらうりぇしいけど、のっちの身ぃがもたん気がしまふw」
「はい?」
結局どっちなんよ?
「ドキドキして〜ね?ほりゃ、色々と…。」
また恥ずかしそうに、両手の人差し指をつんつんしながら上目遣いで見てくる。
のっち、あんたねぇ…。
「…。のっち。」
「あい?」
「あたしがちっちゃい子好きなの知っとるよねぇ?」
「あい。」
「しかも、のっちがちっちゃいって、あたしにとってどういうことか解る?」
「ん?ん〜、分かりゃんです!」
まぁ、その答えは予想できてるので、気にしない。
それより…。
「抱っこさせんさい!!」
こんな可愛いの、我慢出来るわけないじゃろ!
—つづく—
最終更新:2009年04月10日 00:32