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カーテンの隙間から漏れる光で、体育館内は薄暗く、客席も容易に見渡せた。



ゆかちゃんが居ない





『もし私の手で聖なるお堂を汚したのが罪だと言うのなら、、』




それでも進む劇に私は身を任せるしかなかった。



『夜のろうそくは燃え尽きた、、』




台詞さえも、心に刺さる




『行って生きるか、とどまって死ぬか』




気付けばもう、終盤だった。




『ああ、ジュリエット…君は死んでも尚、美しいのか…。』




そっと、横たわるジュリエットの頬に手を添える。

最後のキス




会場が息を飲む中、



—…ガチャ…



聞こえたのは扉が開く音で…




顔を上げると体育館の後ろ、




ゆかちゃん…





扉の隙間から漏れる光に照らされたゆかちゃんが、霞んで見えるのは私が泣いていたから。




あー…良かった




『ジュリエット、、、』


ごめんね



『貴女を…』



のっち、ヘタレだからさ…


台詞に頼らないと、言えないんだ…



でも、ロミオじゃない。
お芝居じゃないよ?


「貴女を…」


ゆかちゃんを…





「愛してます」





溢れた涙でゆかちゃんの顔もはっきり見えない。


ありがとう、ゆかちゃん




ロミオは自ら命を絶った。








最終更新:2009年04月10日 01:11