いつも通りの二人っきりの空間。
いつもと違うのは、私の中の決心と何を悟ったような彼の表情。
「他に好きな人ができたの」
ううん。違う。
正確にはそうじゃない。
「そっ、か、、」
「ごめんなさい・・・・」
「なんとなく、気づいてたよ。。言わせてごめんな」
「本当、、ごめん・・・」
「そいつはさ、ちゃんと有香のこと幸せにしてくれる人?」
こんな時まで優しいんだね?
そんなとこもそっくり。。
「ゆかの気持ちを受け入れてくれるかは分からない、けど」
普通に考えて、玉砕、だろうね。
優しい貴女も、私の気持ちを知ったら気持ち悪いって思う?
貴女を別の人に重ね合わせて付き合ってたなんて知ったら、軽蔑する?
それに何より、彼女には、大切な人がいるから。
私の想いは報われなくてもいい。
それでも、彼女は、、
「ゆかの、大切な人、、、だから」
ごめんね?
あなたのくしゃっとした笑顔と、困ると八の字になる眉が好きでした。
だけど、私の頬を緩ませるのは、あの子の思いっきり目尻を下げながらくしゃっとさせたあの笑顔。。
わざと困らせたくなるくらいもっと見たくなるのは、あの子の八の字眉。
気づいてしまった、彼と彼女の共通点。
気づいてしまった瞬間から、もう、どうしようもなかった。
気づかないふりをしていた自分の本当の気持ちは、見つけられた途端に私の中で溢れだした。
好きな人ができた、んじゃない。
好きな人がいました。
あなたと付き合うその前から。
心変わりをしたんじゃない。
ずっとずっと、ゆかの心にいたのは、、
ゆかが欲しかったのは、、
あの角を曲がれば、もうすぐ彼女の家が見えてくる。
私は逸る足を抑えて、ケータイで彼女の番号を押した。
ボタンを押す指が少しだけ震えても、もう戻れない。
戻らないって、決めたんだ。
最終更新:2009年04月10日 01:15