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重くて苦しい、冬休みが明けた。


今日は、始業式、、、のはず。
辞表を提出した、ゆかには、もう
関係ない、ことだ。


あの人に囚われたままのココロは
のっちに、さらわれた。。


カラダに刻まれた
あの日の、のっちの熱は
ゆらゆらと、炎を揺らしている。


けれど、この想いは
きっと、彼女のココロに舞い散れない。



だから
あたしは、再び
あの人、を利用する。



向かった先は、二人の母校。
目の前には、彼が大好きだった
サクラの木。



物悲しい、冬の姿。
春に咲き誇る準備をしてるのだろうけど
もう二度と、咲くことがないのではないのだろうか?、と
同時に、胸が痛くなる・・



きっと、くる。

変な確信が、あった。


きっと、のっちは連絡してきてくれる。



っ!

着信音が鳴り響く。

ケイタイを確認。


      • のっち、だ。



「・・学校、辞めちゃうって、、、ほんと?」
「なんでっ!?」




「・・のっちが、、、いけなかった?」
「のっちは、、、全然、悪くない…
 悪いのは、全部、あたし・・・」


そう、全ては
自分が悪いんだ、、、



まっすぐなあなたに
ずっと、まっすぐに向き合えなかった、ゆか。


目の前の桜の木が、涙でにじむ。。。


こんなときですら
自分のココロを偽ろうとしている・・

いや、ある意味
これから、“真実”を告げる、、のだ。



「・・・付き合ってる人、いるんだ」
「結婚、、するの」

「え、、、」



のっちがコトバを失った。


一瞬、時は止まり、
また
ゆっくりと流れ始める。


「・・・ごめん、、、もう会えない」

そう、、、これが、最後・・・

「サクラの木、、、見える?」



“想い出”の、サクラ。


「初めて会った日のこと、覚えてる?」
「うん・・・」



忘れるわけない、、、よね?



そう、忘れられるわけ、ないんだ・・



「・・・忘れられない人、がいるんだ」

初めて、“ホンネ”を紡ぎだしていった。



      • ホンネ、、、なのか、な?




「サクラが大好きな人、でね・・・
 あの日も、そのサクラの木を眺めて、、
思い出してたの、彼の、こと」
「のっちが現れたとき、、、びっくりしちゃった。
 彼が“戻って”きたのかって、、、、そんなことないのに、ね」
「・・・実際、全然、似てないんだけど、、」
「のっちのキモチ、、、最初からわかってたよ」
「あたしも、気になるってキモチは確かにあって…
 でもね、のっちのこと見てるのか、彼と似てるとこ、似てないとこを
 探そうとしているのか、、、わかんなくって・・」




うぅん、、、違う。
違わない、、、けど

違う。

自分で自分が、わからない。。


「ちがう、、、いや、、うん、、、そうじゃ、なくって・・」
「忘れられない、、、うぅん、忘れたくないの、彼のこと」

「・・・そんなに、好きだったんだ?」

「うん、、、高校の同級生でね、、、ずっとずっと、、
 3年間ずっと好きだった・・」
「大学も、一緒のとこへ。・・・ふふっ、、なんも考えてなかったんだよ。
 彼が行くって聞いたから、じゃ、そこで、て」



ホント、のとこには間違いない。



けど・・・


「・・・なんで、先生になろうと思ったのって聞かれたことあったよね?」
「自分がなりたかったわけじゃ、ないの。彼が、先生になりたかったから」
「彼が全てだった、、から」




そう、ほんと、、、、全て、、、だった。


のっちに、出会うまで、、、は。





「いいんですか?そんな好きなのに、キモチ伝えなくって。
 てか、なんで、結婚なんて・・」
のっちのコトバが、深く染み入る。

「もういないから」
「もう彼は、いないの。大学3年生のときに、事故で、、ね」



急にいなくなった。
やっと、想いが通じたと思った途端・・・


彼は、目の前からいなくなった。



そして、今


自分は、彼と同じことを
のっちにしようとしている。


これが、一番

ココロに残る“方法”だ、と
知っている、から。



冷たい風が吹きぬけた。


ココロは、痛い。

けど、、現実感が伴わない。。。



もう、末期だ。



のっちは、、、黙り込んでしまった。



流れる沈黙が、なによりも痛かった。



「うぅ・・・っ、、、なんで、結婚するの?」

のっちが、沈黙をやぶる。


「いろんな、、、、事情、でね・・・」

そう、自分だけの問題じゃなくなってるんだ。

それに。。。


「彼以外は、みんな同じだから・・・誰とでも、同じ」


ずっと、そう思っていた。


だから、結婚を決意したん、、、、だ。


「おんなじ、、って・・・・じゃぁ、、のっちでもいいじゃん」


痛い、痛いよう。

痛すぎて、
この痛みが自分のものなのか
のっちのものなのか
わからない。





「…のっちは、、、ダメ」


ダメじゃない・・・

「なんで!?」

のっちは、ゆかのトクベツ、だから。


「なんで、でも・・」


もうどうしようもなく、好き、だから。

…もう、そんなこと言えないけど・・・


「じゃ、なんで、あの日、のっちとこに来たりし、た、、の?」

「・・・ごめん」


のっち、、

あなたの熱を感じたかったんだ。

ただそれだけ。

愛しい人の、体温をこのカラダに

刻み付けたかった。


もう二度と会えなくても・・・



うぅん、、、、きっともう


会えない、から。。。。




「最後の最後まで、勝手なこと言って、ごめんね。
 こんな、最低な先生のこと、早く忘れてしまって・・・」


きっと、ゆかは
最低な、、、先生、、、だ。


「のっちは、そのまま、、、まっすぐなままでいてね?
 ちゃんと、ステキなオトナになってね」




これが、ほんと

最後願い。



たった一つの、願い。



大好きなあなたが

濁って、しまうことのないように。。



ただただ願う。



これだけひどいことしといて


それは、ないんじゃない?


でも
一方で、、正当化する自分。



「さよなら」



吐きそうに

呟いた、一言。



愛しいあなたには


どう届いたのだろう?・・・




のっち・・・?


ずっと、、



ずっと

一緒にいられたら

どんなに幸せだっただろう。。。



もっと、別に・・

他の出会い方がなかった、、、の、かな?











最終更新:2009年04月14日 23:07