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今日はよく晴れたいい天気でお花見には絶好の一日。

花たちも我先にとばかりに、咲き誇り美しさを競い合わせている。

K『はい。』

差し延べられた手に少し戸惑う。

K『繋がない?』
A『……繋ぐ。』
K『よろしい。』

短い会話からでも伝わる想い。
くすぐったいくらいの、しっくり感。

差し延べられた手を取り二人で同じ景色を見て歩く。


多分きっと、ゆかちゃんはあたしの半身。

誰が何て言ったって、あたしの半身。



恥ずかしくなって繋いだ手を

ブンブンッ

と振り、軽いスキップなんかもしてみたり。

K『ふふふ、あ〜ちゃん、可愛いぃ。照れてる?』
A『……。まぁねっ!』

見透かされてるのが悔しくて思いっきり開き直って見せても、

K『ホント、可愛いね…?』
慈しむようなゆかちゃんの眼差しに顔が赤くなる。

A『もうっ、あ〜ちゃんばっかり見てないで花見なよ。』
K『ん〜……。ムリかも。』

小首を傾げるようなその仕草に、

ドクンッ

と、鼓動が一つ。

A『じゃあ何しに来たの?!』
照れてるあたしはつい口調がきつくなる。

悪い癖だね。

K『……だって、お花見なんて口実だも〜ん。』

少し上を見た彼女の綺麗な横顔に目を奪われる。

K『あ〜ちゃんと、こうやって手を繋いでデートするための口実。』

上に向けていた視線をあたしにむけ小さい子供のように、

ニシシッ

と笑ってみせる。

A『もうっ。……仕方ないからデートしたげるよっ。』

横を向いたあたしの耳はきっと真っ赤だよね。

K『付き合ってくれてありがとう。』

ゆかちゃんの顔は見なくてもわかる。
きっと優しい顔してあたしを見てる。

繋いだ手に力をこめて、

A『どういたしまして。』
顔はそのままにあたしは言った。



同じ景色を見て歩くだけでこんなにも一体感があるのは多分、ゆかちゃんだけ。

そこだけ切り取られたみたいにあたし達だけの空気の流れが心地良くて、
自然に鼻唄なんかも出てくる。

A『ふ〜んふん♪』
K『ふ〜んふん♪』

重なるメロディが、
重なる呼吸が、

あたしを幸せにしていく。


この瞬間がずっと続けばいいのに……。



K『さて、ここらへんでお弁当にしようか?』
A『うん。あ〜ちゃんお腹空いたぁ〜。』

少し大きな木の下に座り持って来たお弁当を広げる。
ゆかちゃんお手製のお弁当。

あ〜ちゃんの好きなおかずを入れてくれた、愛情たっぷりのお弁当。


A『うわぁ〜美味しそうぉ。じゃあ早速……、いっただきま〜す。』

K『あんまり慌てて食べたら喉につっかえるよ?』
A『……んんっ!』
K『ほ、ほらっ。』

どんどん、と背中を叩かれやっとの思いで飲み込む。
涙目でゆかちゃんを見てみたら、困った顔して心配した表情を浮かべていた。

A『……ゆかちゃんのお弁当、味わえなかった。』
心配した顔が一転、苦笑いに変わった。

K『まだいっぱいあるんだから大丈夫だよ。』
A『やだぁ〜、一口でも無駄にしたくないもん。』

ますます困った顔して微笑むゆかちゃん。

K『じゃあ、ゆっくり食べて下さい。わかりましたか?』
A『はぁい…。』





こんな他愛ないやり取りもくすぐったいくらいに幸せで、
何をするにもあなたと一緒だからあたしは喜びを感じられた。

ゆかちゃんがいてくれてホントに良かった。


(続く)








最終更新:2009年04月14日 23:40