Side-a
屋上から、見下ろすと
のっちが、ゆかちゃんと抱きしめる姿が見えた。
長い長い、片想いにようやく、区切りがついた、
そんな気がした。
失恋だなんて、もうとっくにわかっていたことだけど・・
のっちは、ずっとずっと
ゆかちゃんのことだけを想っていた。
何も言わなかったけど、、わかってた。
ゆかちゃんは、、、
正直、よくわからなかった。
結婚、、、、そして離婚。
そのドタバタに、
のっちが関わっていることは、なんとなく気付いていた。
ただ、それでも
1番は、彼、なんだと、そう思っていた。
彼しかいなかった、その姿を知っていたから・・
けど・・
「んー・・・おかしいんだけど、さ
のっちと別れてから、サクラを見て思い出すのは
彼じゃなくて、のっちなんだよね・・・」
そんなこと言われたら、さ・・
なんとかするしかないでしょ?
だって、二人とも大切で、、、、大好きだったんだもん。
大好き、、、なんだもん。
はぁ、、、
見上げると、抜けるような青空。
よし、あたしも
次へ進もうっと。。。。
Side-n
先生と手を繋ぎ、学校をあとにする。
『ゆかちゃんのこと、送ってあげてね。
もう離しちゃだめだよ』
あ〜ちゃんから、メールが届いていた。
うん、、、あ〜ちゃん、ありがとう。
絡めた指先。
なんだか、くすぐったいや。
「てかさぁ、、、スリーポイントシュート得意とか
意味不明なんだけど?w」
隣で笑う愛しい人。
「あぁ、、、のっち、バスケ部だったんだよ?
これでも、けっこうがんばってたんですよ」
「・・うん、知ってる」
「えっ?」
「のっち、写真部に転部してきたとき
バスケ部の子やら、顧問の先生が、
バスケに戻るように説得してくれって
いっぱいきてたから」
はっ?初耳なんですけど。
「・・・でも、先生、、、そんな話
全然しなかったじゃないですか」
「うん」
「どうして?」
「・・・んー、秘密だよ」
そう言って、いじわな笑顔を見せる先生。
かなわないな・・・
のっちは、きっとずっと
先生の手のひらの上、
ひらひら、舞ってる花びら、なんだ。
Side-k
秘密、だよ。
のっちに惹かれていた、なんて
絶対に言ってあげない。
それよりも、、
「ねぇ、、、、のっち?
ずっと、先生って呼ぶつもりなの?」
上目遣いで見上げると
耳まで真っ赤にしたのっちの姿。
んー・・・あぁ、、、
いやぁ、、、、
ひとしきり、うなったあと
「じゃぁ、、、、、ゆか、、ちゃん?」
嬉しくて、頬にキスを落とす。
風に攫われた花びらに包まれる。
春はもうそこ、だ。
うぅん、
やっと
二人に、春がきた。
最終更新:2009年04月14日 23:53