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例えば、彼女が隣にいる時。

例えば、彼女の手が不意に触れた時。

例えば、何気なく目に映る彼女の仕草。


まるで全速力で走ったみたいに、息切れを起こしたかのように心臓のあたりがぎゅうっと苦しくなって、ああ、好きだなって感じる。


「ゆかちゃんおはよー」
ああ、ほらまた。
彼女が、のっちがくしゃって目を細めて笑うから。
ゆかの心臓が持たないんじゃないの?ってくらいドキドキしてしまう。

「…おはよ」
「あれ?寝不足?」
「なんで?」
「ほっぺの感じがいつもと違う」
「!…っ、な、にするん、」



急に頬に触れるのっちの掌。
あったかくてドキドキする。
「っ、もう、ゆか学校行くけぇ!」
「あー待ってよゆかちゃん!一緒に行こうよ〜」
「やーだよ!」
「なんで〜!?」

でもね、素直になれないの。
だって、のっちとは幼なじみで女の子同士で、今更好きだなんて恥ずかしすぎて言えないんだもん。
…言わなきゃ、このままの距離なんだって分かってるんだけど。


たった二文字。
されど二文字。

それすら、言えないままでいる。


そんなゆかの。
青い、青い春。


  • 続く-








最終更新:2009年05月13日 22:30