すっかり歩き慣れた道を貴女とふたりで歩く。
当たり前のように繋がれた手。
こうして貴女に触れられるたびにドキドキする私を知ってる?
「うわぁ〜満開!!めっちゃキレー!」
満開の桜並木を指差して、繋いだ方の手をぶんぶん振りながら、無邪気に笑う貴女。
満開の桜より、桜を見上げる彼女の横顔に目を奪われる。
ねぇ、春は嫌いなの。
パステルカラーの春服も、頭が浮かされるような陽気にも馴染めないし。
春の強い風に、『お前はココにいていいのか?』って言われてる気がする。
それなのに、暖かくて柔らかい日差しは目に見えないものを信じてしまいそうにさせるから。
だって、ほら。
今はこんなにキレイに咲く桜だって、そのうち風に攫われて散ってしまうでしょ?
どんなに、キレイで美しいものだって、いつかは消えてしまう。
どんな幸せだって、いつかは。。
季節も、物事も、人も、人の感情も。
変わらないもの、なんて何ひとつないのに。
だけど、それを望んでしまいたくなる。
「ゆ〜かちゃん」
彼女の声に呼び戻される。
ああ、ダメだ。またトリップしてた。
「今度、お花見しようよ?パーティーなんて大袈裟なものじゃなくて、カフェでコーヒーでも買ってぶらぶらお散歩しながら、さ」
「いいねwお花見散歩♪」
繋いだ手にギュッと力を込めて、彼女を見上げて笑ってみせた。
ねぇ、私はちゃんと笑えてる?
ねぇ、のっち。
貴女のそばにいられること、
貴女に愛されること、
嬉くて仕方ないのに、、
泣きそうなくらい幸せなのに、、
こんなにも簡単に、貴女に触れてしまっていいの?
こんなにも簡単に、貴女に触れることが許されるの?
もやもや、もやもや、、
思考が彷徨っていく。
これも、きっと、春のせい。
ねぇ、もっと深く貴女に触れられたら、もっと深く繋がれる?
最終更新:2009年05月13日 22:35