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サイドK


『もっとこっちおいで。』


二人ベッドの中、
毛布にくるまって笑いあっていたのに、
急に大人な表情を見せるのっちは、ずるい。



『いやなん?』


動けないでいたゆかの髪の毛先を指に巻き付けて、
たまにしか見せない上目遣いと甘い声。

出会ったころは、
常にクールな印象しかなかったから、少し笑える。
だけど、私の前だけでしか見せないそれらに、
優越感を抱いているのも事実。



『ん、抱っこがいい』
だから思いっきり甘えてやる。
軽く笑って私を抱き締める腕の中は、
半年前と変わらずあったかい。
ううん、ちがう。
もっとあったかい。
多分きっと、
毎日毎日私のことを考えてくれてるから。
私との、ことを。



『そんな甘えたなセリフ、どこで覚えてきたん?』
あれこれ考えてたら、
不意に頭の上から声がした。
見上げると、
にやって笑ってるのっちがいる。



『のっちにしか言わんもん・・・』
『あぁ、、やばい。』
『すきだよ?』
『あぁ、、やばいって。』
『ふふっw抱っこして?』
『はい・・・//』
『もっとして?』
『うん?』
顔をあげて見たのっちは、
わずかだけど頬を染めて、視線がうろちょろ。
クールだけど、わりと控えめ。
甘えてくるけど、小悪魔にはなりきれない。
そんなのっちが愛しくて、
結局ゆかが言うんだね?




『もっと先も・・・して?』




いつだって私に触れる手は優しい。
私を見つめる目はやらしい。
『ふふっw』
そんなこと考えてたら笑いがこみあげてきた。
『ん?』
不器用な手つきで、
だけど優しく私のパジャマのボタンを外しながら
視線が絡まる。
『ん、なんもないw』
ちょっと照れながらボタンを外すから、
可愛くってしょうがない。
『ん。』
集中してる指先が可愛い。

『ひひっ、できたぁ。』
満面の笑顔でボタンを外しおえたのっち。
つられて笑顔になる。
だけどすぐにまた、
いつもみたいにクールな表情に戻るのっちは、やっぱりずるい。

『キスしようね?ゆかちゃん?』
子供をあやすように私に問い掛ける。
“ゆかからしろよ”
のサイン。
唇を合わせると本当に溶けてひとつになっちゃうんじゃない?
ってほどにマッチした。



キスはどんどん深くなる。『ふぁあ・・・の、ちぃ・・・』
呼吸が乱れはじめたのを境にスタート。
彼女の名前を呼ぶ自分の声に恥ずかしくなる。


『いい声。』


さっきまでの甘えたはなに?
つっこみたくなるほどにクールで大人で、ちょっとやらしい、
ゆかの大好きなのっちが顔を出した。




『・・・もっと聞く?』



『聞かせて?』
のっちの優しい手のひらが私の全身を撫でて、
どんどん高みへ連れていく。
『ふぁ、あ、あぁ・・・』
声が洩れて困るんよ。
だけど止められない。


『やめないで?もっと聞かせて?』
私の気持ちを察したの?
いつもそうだね。


『ゆか、かわいい。もっと見せて?』
優しい声に素直になる。
私は自らパジャマを脱いだ。
その光景をにやけて見てる彼女。本当に可愛い。
『のっち、、やらしい・・・』
『誰だってやらしくなるよ、こんな・・・』
『・・・こんな?』
やらしい指先が下半身におりてくる。
指先が一番敏感な部分に触れる。
『こんな可愛い姿見たらさ?』
力が入るのっちの指先と私の体。
たちまち力をいれたくても、入らないくらいな執拗なのっちの指先が音を奏でる。
こうなったらもう逃げられない。
逃げるつもりはないけど。
愛のあるその行為の中で、のっちの愛情が増えてくのに気付けて嬉しかった。


『ゆか?つらくない?』
いつだって私を気遣う。
『ここ?』
いつだって私を喜ばせる。『エッチなんだ?』
いつだって私を興奮させる。
『もう本当、すきだよ。』
いつだって私が一番だって教えてくれる。



私から全身の力を奪ったのもあなたであれば、
それを両腕を広げて受けとめるのもあなた。
『・・・のっち?』
私の汗ばんだ額にはりつく髪をとく。
『ん?』
『すきだよ?』
やわらかく笑って抱き締められた。




『のっちなんか愛しちゃってるよ?』


最後にはまたそうやって、
私の前だけでしか出さない甘えた声で。
耳元で可愛く言わないでよ。
やっぱりのっちは、ずるい。



おまけおわり






最終更新:2009年05月14日 02:56