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甘えていいなら、存分に甘えさせてよ。
独りぼっちを感じる暇もないくらい。


「じゃあ……ゆかの事、抱いてよ…」


そう言えば、きっとのっちは拒否するだろうな。そう思ってた、浅はかなゆか。

「……わかった」

でも、返ってきたのは予想外の答え。
「…本気?」
「本気だよ」
「冗談だと思わんの?」
「こんな事、冗談でも言わないの知ってるから」
真っ直ぐな目。でも優しい目。

「…ゆか。きっと我が儘だよ…?」
「いいよ。今まで我慢してた分、全部のっちが受け入れるから」
「……」
じわじわ滲む視界。
欲しかった言葉がもらえた気がして、子供みたいに泣きじゃくった。

本当に、嬉しかったんだ。




「…しないの?」
「したいの?」
ベッドの中でものっちに抱きしめられる。
「ゆかはどっちでもいい」
「……じゃあ、しない」
「なんで?」
「ゆかちゃんがしたいって言ったらする」
「…ゆかは、のっちがしたいならしてもいいよ」
「……トモダチなのに?」
「のっちならいいよ」
自分でも驚くほどすんなりと、のっちを受け入れる覚悟はある。
ただの友達、という枠を越える所に立つのは怖くないと思った。
「…でも、のっちは友達」
「え?」
「のっちと付き合うとか、考えられないから…」
「そっか」
「……幻滅する?」
「しない」
「ほんと?」
「のっちがゆかちゃんに幻滅するとか有り得んわ」
真っ直ぐな言葉。真っ直ぐな目。
優しい体温。


「……なんか、のっちってぬるま湯みたい」
「………もしかして褒めてんの?それ」
「うん」

ぬるま湯みたいに熱くもなく冷たくもない、ゆらゆらと心地良い優しさ。
のっちはそんな人なんだと、初めて気付いたのはこの時だった。


  • 続く-







最終更新:2009年05月14日 02:58