友達ってなんだろう。
のっちは、ゆかちゃんにとってなんだろう。
最近、そんな事ばかり考えている。
「…のっち?」
「なに?」
「今日は、だっこしないの?」
「して欲しい?」
「うん」
「じゃあ…はい」
柔らかいくせにやたら細い体。
さらさら流れるような良い匂いのする黒い髪。
耳元をくすぐる甘い声。
あたしはトモダチというポジションにいながら、誰よりもゆかちゃんに近い場所にいる。
「…のっち」
「ん…?」
「したい」
「…うん」
「このまま」
「うん」
彼女のシャツの裾から手を差し入れながら柔らかい唇に触れる。
そっと唇を重ねた瞬間、ゆかちゃんが離れた。
「……」
「…ぁ…」
「ごめん」
「なんで、なんでのっちが謝るん?今のはゆかが」
「うん…でも、ごめん。全然察してあげれんかった」
ゆかちゃんを膝上から下ろす。
見上げる瞳には動揺と困惑が見て取れた。
「…ゆか、なんかおかしいよね」
「…」
「……ごめんねのっち。今日は一人で寝るから…」
「…うん」
そっとベッドに近付いて覗き込む。
ぴったりと閉じた瞳。
すうすうと漏れる呼吸音。
「……」
さらさらの前髪を掻き分けておでこをそっと撫でた。
「…ごめんね。力になれなくて、不甲斐なくて、ごめん」
小さく囁いて、部屋を後にした。
友達ってなんだろう。
どうすることが友達なのかな。
傍にいてあげる事?
何かしてあげる事?
話を聞いてあげる事?
力になってあげる事?
ねぇゆかちゃん。
貴女にとってのっちは、貴女の望むトモダチになれていますか?
最終更新:2009年05月14日 03:38